「映画なんだから真実とか要らない」聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)
映画なんだから真実とか要らない
こういう戦争ものは、
「大体みんな知ってるよね」的な語り口で、
図解とか人物相関図とかで説明が欲しいのにそれもなく、
難しい言葉遣いで状況理解もし辛い。
なんか、一見さんお断り、な感じが嫌味。
万人に向けて作るのが映画じゃないの?
五十六という人が、こんな人でした、
という映画の割には説明不足。真珠湾の時ももっと怒っていいし、
ミッドウェーの時は、
その状況でこの態度?という事に説明は要るよ絶対。
三宅(吉田栄作)も疑問に思え。お茶漬け喰う時も、何か言えよ。
演出に不満は多いが、五十六自体の魅力は溢れてる。
というか、いつもの役所広司。この台詞、
「例え世論がどうあろうと、この国を滅ぼしてはならん!」
これ一番グッときた。
全体的につまらなくなく観れたのは、
五十六の話と、真藤(玉木宏)も話の二重構造になっていたから、
物語性があって良かった。
これが五十六周辺の話だけだと、途中で寝てしまうだろう。
日本が戦争映画作ると、
大体こういう重たい、やるせない雰囲気が全面で後味悪い。
「イングロリアスバスターズ」みたいな
痛快な戦争ファンタジーを誰か作ってくれないかな。
日本人じゃ無理だし、
イーストウッドも硫黄島みたいにマジメになっちゃうので、
ここはやはり、タランティーノ先生で是非作って欲しい。
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