モンスターズ 地球外生命体のレビュー・感想・評価
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タイトルに騙されるなかれ(良い意味で)。
6年前にNASAが発見した地球外生命体が、 事故のためにメキシコ北部に落下。 地球の環境に適応し、繁殖を始め、その地域は隔離される。 そして、6年後。 主人公のカメラマンは、新聞社の社長の娘を無事にアメリカに 送り届けるという依頼を受けるんですが、 陸路でモンスター(地球外生命体)のいる危険な地域を通り抜けることに。 タイトルだけを見ると、ただのモンスターパニック物と思われそうですが、 これは、男女2人の「ロードムービー」です。 モンスターの陰に怯えながら、生き延びるために、母国に帰るために、 ただひたすら、先へ先へと進む。そんな作品です。 モンスターの存在は、この作品では重要ではありません。 異国の地で特殊な状況に置かれた主人公たちの心情に どれだけ感情移入できるかが、重要なんだと思います。 風変りな作品ではありますが、面白い作品でした。
起こってしまった世界。
『パニックムービー』や『ポップコーンムービー』の類を期待すると、とんだ肩透かしを喰うかもしれません。 ドキュメンタリーチックな、或る意味モキュメンタリーの体裁に近いかも。 “何か”に急襲された世界の現在、今を切り取ったというか、その時を体験するというか。 その“何か”=“モンスター”は確かに登場するし、壊滅的に暴れまわるし、軍隊でも手に負えない。 モンスターの脅威だけはイヤと云うほど、こちらに提示される。 ただ、物語はそちらにフォーカスしない。パニックに視点を向けない。 『モンスターが跋扈する終末世界を生き抜く人々』に視点が向く訳です。 ある男女の絶望的逃避行を追いかけ、荒廃した世界を見せ付ける、所謂『ロードムービー』なんですね。 だから画的な派手さに欠けるし、道中モンスターもチラチラとしか見せない。 カタルシスなんか用意されないし、疲弊感だけが募る。 気が付くと、どっぷりとこの世界に自分も浸かっている感覚。 劇場を後にして、やっとあそこから抜け出せた気分でした。 あれが、“起こってしまった世界”の閉塞感なんですかね。 映画でなく、こちら側で生き抜く我々。 現代的テーマにもマッチしていて、何だか少し恐かったなあ。
タイトルを変えるべき
まず始めに言っておきたいのは、この映画が低予算で作られているからと言って、それを評価に反映していないという事。だってこっちが払う金額は他の映画と同じ訳だし、そういう意味ではお金使いまくりの映画「アバター」と同じ目線で評価しているつもりです。これが単館上映で¥800で見れるとかならまた評価は変わってきますけどね。
始めタイトルだけを見た時はもっとSFアクション風なのかと思ってました。スカイライン風のやつ。(スカイラインは残念な作品でしたけどねw)でもまぁ何と言うか、ここが低予算映画の限界といいましょうか、ほとんどアクションシーンありませんし、モンスターもほとんど出て来ません。ただひたすら主人公2人の逃避行を写しているだけの映画です。その逃避行も凄く淡々としていて、盛り上がりが全く無いです。あまりに淡々としているので正直、観ている途中ウトウトしていました。若干、恋愛要素が入ってますが、それによる感情移入は特に無かったですね。あと、モンスターがあまり出て来ない為、それによる脅威をあまり感じられません。したがって脅威から逃げているという切迫感がありません。ここは結構致命的でしたね。
ただまぁこんなにマイナス面ばかり書いていて何ですが、それほど悪くも無かったんですよね。SFアクションとして見るのではなく、2人の男女が旅をしていて恋愛に発展して行くラブストーリーとして見てやれば、この淡々さ加減は嫌いじゃないです。ま、それでもせいぜい3点ですが。やっぱりタイトルから期待する物と、かなり掛け離れてしまっている所が大きいかと思いますね。
ある意味、この青臭さがいい
2010年イギリス映画。94分。2011年32本目の作品。製作費が日本円にしてたったの120万円というのが第1の話題で、タランティーノなどの重鎮たちがこぞって本作をほめたのが第2の話題な作品。これにまんまとはまってしまった。 内容は: 1,メキシコはエイリアンに汚染され危険区域となっている。 2,そこに1人のカメラマンが働く会社の社長令嬢である女を助けにくる。 3,アメリカ行きの列車に乗り、翌日には帰国しているはずだったが。。。 本作が初監督策であること、製作のほとんどを監督一人でやったこと。たぶん、本作は自腹だったことも考えれば、監督の趣味が先行してしまっている作品だと思います。ちょっぴろのセンチメンタリズムとモンスター好きな子供心、そして映画に対する情熱。。。etc それを考えれば、本作の出来に対しては百歩譲れるし、タラちゃんが褒めたのもちょっとした親心だったのだと思う。 でも、それを切って離せば、まったく見せ場のない作品で正直眠かった。 エイリアンとの闘いもあるようなないような、といった感じ。 これだけ見せ場がないと宣伝にも一苦労だったでしょう。だから、あんなひどいタイトル&センスゼロなサブタイトルになったのだと思う。 でも、一人でやったのは凄いです。
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