「超低予算映画としては素晴らしいが」モンスターズ 地球外生命体 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
超低予算映画としては素晴らしいが
確かこの映画は超低予算(自主制作映画並み)で作られたとは思えないクオリティが評価されて、前に結構話題になった映画だったかと思いますが、確かに超低予算映画と知って見ればかなりのクオリティーでした!
荒廃した都市とか相当な臨場感、それと現地のエキストラの人達の演技が妙に説得力を持たせたりと、なるほど評価されたのも納得の仕上がりだったなと思いましたよ。
ただ、あくまで超低予算映画として素晴らしいのであって、何も考えずに見ればどうしてもショボさは否めないところが・・・。
まあこのタイトルから想像するにどう考えても派手なモンスターパニック物を想像してしまいますが、モンスターの登場シーンは本当に少し、焦らして焦らしてちょっとだけでしたので、どうしてもどこか物足りなさは感じてしまう映画だったかなと。
どちらかと言えばパニック物と言うよりは、脱出ロードムービー物、とんでもない状況なのに全体的にテンポがスローで、ドキドキ感はあまり感じられませんでしたね。
まあその反面、主人公男女の心理面、心境の変化は手に取るように伝わってきて、感情移入させられた面はありましたけど。
社長令嬢を下っ端カメラマンがアメリカの社長の下に無事届けなければいけない、そんなシチュエーションも、ロマンスドラマ的な面で結構楽しませてもらいました。
タコ型エイリアンのビジュアルはやや微妙でしたが、ラストのエイリアンと主人公男女の対比とか、見せ方は本当に上手かったですね。
何とも言えないあの後味、これがオープニングに繋がっていると言う、そんなシャレた演出や人間のエゴの描き方が、その後ギャレス・エドワーズ監督が「GODZILLA」と言う大作に抜擢された最大の要因でもあったのかな。
でも、正直モンスターパニック物としてももう少し楽しみたかったなぁ。