劇場公開日 2012年4月28日

  • 予告編を見る

HOME 愛しの座敷わらしのレビュー・感想・評価

全22件中、21~22件目を表示

3.0家族共通の宝物“座敷わらし”

2012年5月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

むかし、岩手県の金田一温泉郷で座敷わらしが出るという旅館に泊まったことがある。残念ながら精霊を見ることはできなかったが、この映画に出てくる古民家のように風情のある建物だった。

晃一(水谷豊)が独断で決めた田舎の古民家に越してきた5人家族。
たった5人だが、キャラクター的にはバリエーションがある。
田舎に来てのびのびとした日々を楽しむ小学生の智也。逆に田舎に馴染めない中学生の梓美。不便な上に近所付き合いが鬱陶しく盛岡市内のマンションへ移りたい妻の史子。古民家の生活に懐かしさを感じる晃一の母・澄代だ。
家族それぞれに新生活への思いや鬱憤がある。晃一自身もまた盛岡転勤の裏に家族に言えない問題を抱えている。

なかなか歩み寄れない家族が、あることを機にひとつにまとまっていく。
それが座敷わらしの存在だ。
ほんとうに居るかもしれないし、居ないかもしれない。
自分らの中にあるものに悩むよりも、皆に共通した出来事のほうが家族がひとつにまとまりやすい。心の内因はくすぶるだけだが、外因は特定しやすく家族の誰にも非がないから皆で協力しやすいのだ。

そう考えると、座敷わらしという伝承は、雪で閉ざされた山村で暮らす昔の人々が、家族の和を願って考えついた知恵の産物なのかもしれない。いわば家族共通の宝物を創り上げたわけだ。

夏休みにキャンプに出掛けたものの、父親がテントもろくに張れず、ご飯も炊けず、家族みんな不満タラタラだったけれど、終わってみれば、それはそれで楽しい思い出にもなる。この映画はそんな感じの物語だ。そんなライトタッチの作風に水谷豊と安田成美はぴったりだ。座敷わらしも可愛らしい。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
マスター@だんだん

4.0王道の映画ですね

2012年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

幸せ

GW中の公開に見合った全世代向け優等生映画。
(ツボにガッチリはまるのは40代以上だと思われます。)

おどろおどろした妖怪映画では全くないので
ご心配なく。

同時期公開のわが母の記も母親主軸の家族愛をテーマにした映画ですが、
観客対象を全方位に向けており現代が舞台のこっちの映画の方が
万人受けします。

ちょっと笑えて、ちょっとグッときて、
終りではホッコリ出来る、
無難に勧められる映画です。

あまりにも無難すぎて
想定を外した展開がないのと、
水谷豊臭がちょっぴり出過ぎている
(好きな人にはタマラナイんでしょうが)点、
ボーイッシュな沢木ルカちゃんの表情の演技は
もうちょっと頑張って欲しかったな、
で4.0です。

いい映画ですよ。こんな座敷わらしなら
家にも来て欲しいw

コメントする (0件)
共感した! 2件)
星なれ