007 スカイフォールのレビュー・感想・評価
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もはやボンド映画ではない
なんじゃこりゃ。オールドファン切り捨てか?もはやボンド映画ではない。アイテムや登場人物を借りた別物。マイケル・G・ウィルソンは何を考えてるんだ。やっぱクレイグはボンドに似合わない、どう見ても悪人顔で粋なダンディズム ゼロ。こんな扱いのボンドガールも無いだろう。ボンド映画ルーツからどんどん遠ざかっていく。早く7代目ボンドに変われ。
世代交代、生い立ちを思う静と、アクションの動の対比を愉しむ
ダニエル・クレイグ主演になってからの007シリーズは、アク
ション映画の本流っぷりを発揮してくれており、毎回映画館に見
に行っている。
本作でもそのワイヤーアクションっぽくない。正統派のアクショ
ンシーン満載で、予告編に流れるショベルカーで列車を破壊する
シーンなどは本の序の口に過ぎない、手に汗握る展開である。
が、ただ単調なアクションの連続だけにとどまらず、静の部分に
も多くを割いているのが今回の007の特徴である。全編を通し
て「世代交代」「生い立ち」がテーマとなっており、そのテーマ
を背景として登場人物の心中を慮ってみると面白いかもしれない。
また、007を観ているだけでも異国情緒が堪能できることも、
私が本シリーズを好む理由なのだが、本作でもそれは健在で、上
海の電光掲示をバックに激しいバトルの応酬や、大海原の行く手
にある廃墟の島(日本人にはご存じの場所)、さらにはエキゾチ
ックな市場、そしてとどめはスコットランドの荒涼たる大自然が
スクリーンに展開する。スコットランドは私の好きな場所であり、
この景色には息を飲むばかりであった。
また、冒頭のクレジットが非常に凝っていることも、本シリーズ
の特徴だが、本作でもそれは健在で、アデルの歌う主題歌も非常
に素晴らしい出来で、音楽と映像のすばらしい競演には引き込ま
れるばかりである。このシーンだけでもまた見たいぐらいである。
他方、ボンドガールについては、本作では中途半端な位置づけに
終わってしまったことは否めない。また、悪役の迫力にも欠ける
ところがあるように思えたのは、先日バットマンシリーズを観て
しまったからなのか。でも演技力が貧弱だったわけでは決してな
く、悪党の弱い心中を演じている点については、さすが名優とい
うだけある。
'12/12/02 ワーナーマイカルシネマ 新百合ヶ丘
007
期待通りの映画だった。
予想の範囲内で特にがっかりする点もない。
テンポも良いし、何も考えないで観れる映画
ストーリなんてどうでも良い
年末に楽しめる娯楽映画になってる
なんか、踊る大捜査線と似ている感じがする。
このシリーズが好きな人が観れば良い映画かな。
従来の007シリーズと全く違う。
まず従来のシリーズの痛快なアクションシーンは冒頭だけ。
あとはマット・デイモンのボーンシリーズの様相を呈しているがそれよりストーリーがスッキリしない。
難しいというより難解。
…
難解なのは途中で入眠したせいかもしれませんが結果的にそうさせてしまう内容でした。
内部の敵が一番怖い!
イアン フレミングのハードボイルド007ジェームス ボンドを読んでいた時は、ボンドのことを、女王陛下のために命を投げ出す、貴族出身らしく教養があり、洗礼された身のこなし、ユーモアとウィットに富んだ、趣味の良いジェントルマンを思い描いていたから、映画には、ものすごく落胆させられた。映画では良家も教養も、趣味の良い会話もない、ただの女たらしのオッサンが 蹴ったり殴られたり走ったり飛んだり跳ねたりするだけに見えたものだ。
ジャーナリストだったイアン フレミングは、第2次世界大戦でイギリス情報部、特別作戦部でスパイ工作に携わっていた。自分の経験が、ハードボイルド作品のもとになっていて、1953年から「カジノ ロワイヤル」、「ダイヤモンドは永遠に」、「ロシアから愛をこめて」、「ドクターノオ」、「ゴールドフィンガー」、「わたしを愛したスパイ」、「「女王陛下の007」、「007は二度死ぬ」など、12の作品を次々と書いた。主人公のジェームス ボンドは、オメガの腕時計をして、ワルサー銃を使い、シックジャパンであわ立てた石鹸でひげを剃る。イギリス製のアストン マーチンDB5を乗り回し、車には特殊武器が満載、トム フォードの服に身を包み、ギャンブルをすれば勝ちまくり、冷えたドライマティニかジンを飲み、ワインもブランデーも匂いをかげば、何年産のどこの地方で出来たものか当てることが出来る。貴族の屋敷やオフィスに行って飾ってある絵が どんな画家のもので、どんな価値を持っているかすぐにわかり、さりげなく教養深く、慇懃無礼。腕力も強く、女性が窮地に陥っていればどんなことをしてでも救い出す。
そんな男のイメージを ショーン コネリーやジョージ レイゼンビーや、ロジャー ムーアやテイモシー ダルトンや ピアース ブロスナンや、ダニエル クレイグに重ね合わせるには無理がある。しかし、イアン フレミングが1964年に亡くなり、映画のほうが脚光をあびるようになってくると、慣れとは恐ろしいもので、続けて見ているうちに、映画の方がおもしろくなった。
ジェームス ボンド007シリーズ、50周年記念作。
ダニエル クレイグにとっては、「カジノ ロワイヤル」2006年、「慰めの報酬」2008年、に続いて 第3作目。
監督: サム メンデス。
悪役は、「ノーカントリー」のハビエル バルデム、ボンドガールには、フランス人のベレニス マーローと、イギリス人のナオミ ハリス。
ストーリーは
MI6では、007たちの失態によってNATOの機密データが盗まれて、窮地に陥っている。必死でそれを取り返す為に犯人を追っていた007は、Mの命令で仲間によって撃ち殺される。九死に一生を得た007はMに裏切られた思いに絶望するが、テロリストによって国防省が爆破され、国家の威信が失われていく様子を見て、復帰する決意をしてMのもとに帰る。Mは 007にスパイとしての審査をうけなければならない、と言う。007はもう若くない。現場に復帰するには無理があるのではないか。
しかし007は身体能力や精神力の厳しい審査を受け、Mの命令でスパイとして復帰する。彼がテロリストの本拠地に 囮になって入り込んでみると、テロリストは、もとのMI6の仲間、シルヴァだった。シルヴァは007に捉えられ、M16に連行されるが、それはMI6の望むところ。MI6のコンピューターをハックするために 故意に捉えられたのだった。シルヴァの目的は、ただひとつ、自分をかつて裏切ったMI6を壊滅させることだった。毎週5人ずつの選りすぐりのスパイが処刑されていく。シルヴァの指示どおりに007は、Mを連れて、自分の生家にもどり、シルヴァと正面対決することになって、、、。
というお話。
このシリーズでは毎回、悪役が興味深いが今回の敵は ロシアのスパイでも、アラブのテロリストでも、某国の誇大妄想狂ハッカーでもなくて、もとの仲間ということで とびぬけて頭の良い、血も涙もない極悪の敵役にうってつけのハビエル バルデムがやっていて、本当に憎憎しい。彼は「ノーカントリー」で、偏執狂の殺人魔を演じたが、不気味なキモィ役をやるとピカイチだ。捉えた007の胸の傷や内股を、ゲイっぽく撫で回す様子など、鳥肌がたつ。顔も体もでかくてギョとする存在感。やっぱり敵はMI6の内部にあった。組織は内部から腐敗、崩壊していく。内部の敵が一番怖いのだ。
ボンドガールのベレニス マーローなど始めのうちに、サッサと殺されて居なくなり、今回はおなじみの酒や女やカジノシーンは少なくて、アクションがメインだ。
M役のジュディ リンチは、両目の黄班部変性でほとんど視力が無く、台本がもう読めなくなって、娘が読む本を記憶して演技している。007シリーズでいつも毅然としてMI6を率いて勇ましかったが、そろそろ引退かと、思ってきたが、やっぱり、、。彼女の役者根性に拍手を送りたくなる。
ダニエル クレイグは、ステーブ マクイーンのイメージをひきずって、口数少ないが よく闘い死にそうで死なない。今年のロンドンオリンピックの開会式では、女王陛下をヘリコプターからパラシュートで会場に降下させて、笑いを取った。やっぱり007シリーズは英国の誇りでもあるんだな。
ジェームス ボンドの生家が出てくる。スコットランドの広大な海沿いの土地に建つ古城。その古い屋敷の留守番人の男が、ハンチングを被り、猟銃を背負い、猟犬を従えているシーンがある。ほれぼれと美しい。「これがスコットランドなのだ。」「なのなのだ」レレレ。と言っているようだ。
ハードボイルドは、アメリカの専売特許ではなくて、イギリスが本家。イギリスの古典と歴史が根底にあるから面白いのかもしれない。
長い映画だが とても面白い映画だ。
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