劇場公開日 2012年1月14日

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「配役よろし」ヒミズ souldog76さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0配役よろし

2013年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

若い俳優の力を感じた良い作品でした。
細かい演出は割と好きになれたのですが、窪塚とかむらじゅんのチンピラは良かった。w
住田が人格が破綻していくまでの行程にはちょっと腑に落ちなかった。父親を殺すという事件で一転するというのは、次元としては安い感じがした。もうちょっと精神的な苦痛の中での葛藤から人格破綻に向かう方が好きだ。
例えば、父親を嫌う一方で、父親との人間関係若しくは過去の思いでに縋ってる自分がいて、そんな自分を嫌いながらも否定しきれない自分や父親への気持ちを必死で閉じ込めておきながら生きてる、みたいな設定があったりしても良かったと思う。劇中その父親に自分の存在を完全否定されるシーンがあるが、その時ズート自分の中で支えてた支えが折れ、たがが外れて破綻してしまうといった内容だったら良かったのになぁ。
あれだけ剛胆で向こう見ずな住田が父親を殺した事で破綻に向かうのは寂しい。
死体を埋めるのも不要な行動だったと思う。
殺人を岐路にしなくても良かった様な気がする。

最後に土手を泣きながら走るシーンがあるのですが、バーバーの「弦楽のためのアダージョ」がかかるのですが、俳優の演技が良かったので不要な演出と思いました。しかも音量が大きい。

souldog76