「心に残るメッセージ性大の映画」ヒミズ 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
心に残るメッセージ性大の映画
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頑張れ住田!
最後までずっとそうやって励ましたい。
自分はありがたいことに優しい親と収入の安定した家庭に生まれることができましたが、世間には見えないだけで、こういう家庭が結構あるのだということを改めて感じました。
そう思うと、簡単に文句も言えないなと。
「お前いらないんだよ」
「あれいらない」
実の親なのに人間としてさえ見てもらえない。
死ねと言われる。
そして、自分の父親を殺めてしまう。
そんな状況に置かれても死ぬことなく、世の中に蔓延る犯罪を止めるべく自分のオマケ人生を捧げ、最終的に自首の道を選ぶ住田と茶沢。
偉い、偉すぎます。
自首というラストだからこそ、ただ社会的な弱者の話だけでなく、希望を見いだせていると思いました。
震災を絡めた構成も良かったです。
当時の暗い日本に、日本は必ず復興できるし、弱い立場の人達にも希望があるということを伝えたかったのではないでしょうか。
園子温ファミリー大集結といったようなオールスターキャスティングでしたが、なんと言っても主演の2人が素晴らしかった。
染谷将太の生き辛そう苦しそうな様子は役に入り込んでいて、本当に心を動かされました。
父親役の光石研さんも良いおじさんといった感じで大好きな俳優さんなんですが、今回はクズオヤジを熱演されていました。
ほんの少しの吉高由里子も良かったし、色々な事情でボート屋の周りに住み着く彼らも鬱陶しいながらも愛らかったです。
絶望しかないような世界だけれど、必ず希望を持てる将来が待っている。
たとえそんな将来じゃなくても、生きてていいんだという元気のもらえる作品でした。
今、大変な時こそヒミズに元気をもらいましょう。
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