劇場公開日 2012年1月14日

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「しんどい」ヒミズ クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0しんどい

2019年9月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

相変わらず、この監督の作品は疲れる。
終始こちらの緊張を解かせてくれない。
尚かつこの登場人物の不幸の表現はこの上なく重い。
園作品過去作では、自業自得感が強い不幸が多いが、
今回は自己責任ゼロ。だって中学生だし、子どもだし。
更に通り魔になっちゃう人も、襲われた人も、
それと、東日本大震災の被災者も含めて、
伝えたかったことは、「ガンバレ!」
伝えたいことは分かるんだけど、話は投げっぱなし。
つまりこの作品は、割と衝動的に作ったんだと思った。
これは次の作品、「希望の国」を観てたからそう思えたのだろう。
今回は、監督の作家性より人間性が端的に溢れた映画だった。
でもやっぱり、話はある程度示しを見せて欲しいな。
茶沢家とかその後が凄く気になる。

初めに「疲れる」と書いたが、
それは園作品における「繰り返し」表現の所為。
台詞では説明が一切無く、
同じ若しくは似たような台詞を、微妙にニュアンス変えて繰り返したり、
今回は場面が「繰り返し」になっていて、
同じ場面が何度も出てはちょっとずつ変わってたりする。
今回、呪いの石、という件があるが、あれも必然性が無く疲れる。

クリストフ