劇場公開日 2011年10月15日

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「武士とは、不自由なものでありますね。」一命 りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0武士とは、不自由なものでありますね。

2011年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

市川海老蔵さん。瑛太さん。満島ひかりさん。
実は、私は、この3人が苦手だ(歌舞伎役者として舞台に立つ海老蔵さんは別にして)。

それでもこの作品を見に行こうと思ったのは、「一命」という題名に惹かれてのこと。

相変わらず、事前情報が少ないまま見に行ったけれど、私が想像したストーリーと大きな点で、違いはなかった。

けれど、こんなにも私を惹きつけたのは、役者さんと監督のおかげだろう。

四季折々の美しい日本。
雨、紅葉、雪、風、苔、石・・・。
大名屋敷のあらゆるところある芸術的な飾りや小道具。
行儀作法の美しさ。

それと対照的な貧しさ。

食べていけるか、食べていけないか、そんな生活の基盤の違いが、武士としての覚悟にも関わってくる。

海老蔵さんは、存在感が有り、歌舞伎で鍛えた声の出しかたが、絶妙!!
サムライとしての容姿も納得。

役所さんも、最初は良いのか、悪いのかわからない役を好演。

竹中直人さんには、もっと活躍してほしかったけれど、この内容では、出すぎず良かったのだろう。

坂本龍一さんの音楽も、出すぎず、足りなさすぎず、しっとりとして良かった。

監督は、外国人の目を気にして作られたのかな~?! なんて思う所があった。

武士道とは、窮屈なところもあるが、今の日本人に必要な点も多くあると思う。
そんなことを、思いながら劇場を後にした。

りりー