劇場公開日 2011年10月28日

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「SFマインドを満たす傑作中の傑作」ミッション:8ミニッツ うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0SFマインドを満たす傑作中の傑作

2024年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

冒頭から、無駄な描写の一切ない状況説明が始まる。
目覚めてすぐに自分が置かれた状況が理解できずに、困惑する青年を演じるジェイク・ギレンホールドの表現力が素晴らしい。

いわゆるタイムパラドックスものの亜流と言っていいだろうSFと、サスペンス、アクション、ロマンスの要素が絶妙にブレンドされていて、一気に最後まで見終わってしまう。

もう少し余韻を楽しみたいくらいに無駄の省かれた快作だ。

ラストは、少し謎めいて、続編の可能性さえほのめかす。

映画の要素としては、「突然気がついたら、他人の意識の中に入り込んでいた。」「8分間という限られた時間の中で連続爆破テロを防ぐ手掛かりを突き止めねばならない」「何度も繰り返されるシチュエーションが主人公の行動によって少しずつ変わっていく」
というコンセプトを受け継いだものになるだろう。

このコンセプトで、むしろ連続ドラマを制作して欲しい位だ。きっと『FRINGE』をしのぐ傑作となることだろう。

さほどヒットもせず、単発の映画として終わってしまうのが実にもったいない。

見ていない人は、とにかく頭を空っぽにして一度この映画を味わって欲しい。

うそつきかもめ