スリー☆ポイントのレビュー・感想・評価
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映画はなんでもアリ!
山本監督祭り六本目。 相変わらず面白いです。本作はドキュメント(と言うか取材)映像と非役者による物語と役者の物語のオムニバス。なんでもかんでもつめこんだアソート。 「美味ければいいじゃん!」 って声高らかに言われてる感じです。 これらに相関関係はないんだろうな。監督が面白いって思ったものを、並べたんだろな。って思います。たぶんこの頃はヒップホップ・ミュージシャンとたくさん仲良くなって、沖縄が好きだったんじゃないかな?(笑) けど、妙にしっくりくるなー、構成が。なぜ? キャスティングは最大の演出だと思いますが、この監督な非役者さんの登用はビシっとはまるなー。本当に空気感がよい。物語が厚みを持つんだよな。それだけで舌を巻きます。 ラストのswitchは山本監督の脚本力を楽しめました。短い時間に面白さが凝縮してましたね。山本監督、サイコスリラーを創ってくれないかなー?おもしろいの創っていただけそう。 沖縄の話は興味深かった。 人間の集合には必ずバカがいての話、激しく同意です。 沖縄、京都、東京(だったよな)。映像でめぐる三都物語、存分に楽しみました。
人も映画も喰ってみせた
HIPHOP、米軍、家族、男と女、カニ捕り名人、etc.. これらキーワードをひとつの映画に閉じ込めろと言われてクリア出来る人間が果たしているだろうか。 3つの場所でバラバラに呼吸していく其々の進行形達が、決して混じり合う事無く視覚の中で共存していく新しい妙な感覚。 それでいてどこをどう切っても山本政志作品。 不可思議で掴み処がない。なのに心地良い。 作品を創ったのではなく、この作品自体が山本政志であるというシンプルな答えを出した。 この力の抜け具合は狙って出来るものではない。だから誰も敵わない。 不可思議だ。
自由奔放で、ちょっぴり危険
例えば京都編で描かれている、若いヒップホッパーたちの物語は、京都の風景がまるでニューヨークにいるような危うさを醸し出させる。 人物を描く事によって、風景までも変様させる事ができる、それも低予算の小規模映画でできるのは映画界の危険人物・山本 政志だけだろう。 なまぬるい日本映画に、巨石を投じる一品。
映画はこんなにも自由だ!!
なんとなく空気感だけで日常のささいな出来事をよくまとめました風な日本映画(特に自主映画)が多い中、この『スリー☆ポイント』という自主制作で即興で作られた映画は、猥雑で軽く、アホで不良でサスペンス!なワンピース達を全然まとめようとしていないとこが爽快愉快ザマーミロ!な作品でした!
妙な驚きと納得
地元で生きるラッパーからエピソードを抽出して描かれた京都編は切れ味がよく、ストリートの息吹が匂ってくるようだ。 監督山本政志がカメラ片手に乗り込んだ沖縄編では、沖縄の街や人、木々そして基地などが山本政志の持つ独特のテンションを反射している。 東京編『switch』では村上淳、蒼井そら演じる背景不確かな男女の恋愛が東京のバーチャルな空間とシンクロし、異様な世界へと見る者を誘っていく。 京都・沖縄・東京。その三つの世界が入り混じる編集がまた妙。
いろんな味が交じり合い、前向きパワー満載
次々と登場する個性的な人間たちが、生き生きと描かれ今まで見たことの無い沖縄を案内してくれるドキュメント。ラッパーたちの日常が飛び切りリアルに、切なく語られるスケッチのようなドラマの京都。初めは、おかしく、しだいに都市の迷路に迷い込んだような異次元のラブストーリが展開される東京。3つの世界が3つの違ったスタイルで映しとられた独創的な作品。変にこ難しいところがなく、観た後前向きパワーを充電してくれる。いい作品でした。オススメ!!
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