「新しいことやろうとはしてるけど(´・ω・)y-~」テルマエ・ロマエ 初台験さんの映画レビュー(感想・評価)
新しいことやろうとはしてるけど(´・ω・)y-~
古代ローマ人が現代の日本にタイムスリップして、その風呂の技術を持ち帰って自分たちの風呂に採用し続けるとう話だけど・・・
まず日本の「平たい顏族」の風呂からざばっと出て来るその絵で、とんでもない違和感と異物感、そして出落ち感の両方が出ないとこの手の映画はまず成立しないわけですな( ゚Д゚)y─┛~~
この古代ローマ人を現役のハリウッドスターが演じてたりしてれば、それこそとてつもなく面白い映画になると思うけど、さすがに今の日本映画界ではそれは厳しい。
そこで欧米人に限りなく近い、つまり「顏の彫が深い」日本人の俳優を起用するしかなく、そこで阿部寛をルシウスに起用したのは現状では仕方がない・・・と言うかこれが大正解Σd(゚∀゚d)イカス!
最初に銭湯の浴槽からざばっと出て来る時は、風呂に入ってる日本人を必要以上に弱々しいと言うか、ぶっちゃけしょぼい「平たい顏族」に描くことで阿部ちゃんがローマ人だということに説得力がついてる(・∀・)
と言うか阿部ちゃんのローマ人はかなりはまってると思う(゚д゚)イーヨイイヨー
それ以外にも市村正親、宍戸開、北村一輝等彫の深い俳優陣も古代ローマ人を熱演してて相当頑張ってると思う(。_。(゚д゚(。_。(゚д゚ )ウンウン
最初の古代ローマの街並みとか、公衆浴場のセットなんて邦画の中でも相当努力してるし、かなり大がかりなセットは話のスケール感を出すにも一役買ってる(・∀・)
最初に画面の左端にBILINGUALっていうスーパーが出たり、他の外人役者の台詞を吹き替えにしてるのも、一種の言い訳ではあるけど方向性としてはありだと思う(^_^)
ただそれをするなら、阿部ちゃんとか日本人のローマ人も、地声で日本語を話させないで吹き替えっぽく台詞と口の動きを外さなきゃ(;´∀`)
とまあここまではいいんだけど・・・
上戸彩が一緒に古代ローマにタイムスリップするのはどうだろ?(;・∀・)
そこで「どうしよう!歴史が変わっちゃう!!」何て言ってるけど、もはやルシウスが平たい顏族から風呂の技術を色々観てきてそれを採用して作ってる段階で歴史変わってるだろ!!!ヾ(゚Д゚ )ォィォィ
さらに他の日本人までがタイムスリップして、戦場にテルマエを作れと言われて最初その数人で岩を持ってきて温泉を掘って・・・っていう流れは現実離れし過ぎてないか?
だって笹野高史はじめみ~んな年取ってる感じだし、そこで何の道具や工具もないのに温泉宿に仕上げるって無理だろ~。
て言うか年寄りに力仕事をさせるなっつうんだヽ(`Д´)ノ
しかも旅館の主人が風呂の作り方まで分かるか???
さらにせっかく竹内力を出してるんだから、もう少しキャラを生かさなきゃ(;´∀`)
つうか竹内力の顔の彫の深さだったら、この映画なら十分ローマ人役でOKだと思うけど、なぜかここでは日本人にしてるんだよな~(^_^;)
そこでまあ負傷した兵士を癒す場所として徐々にでかくなっていくわけだけど、それで戦に勝つという流れが速攻で進むからここにカタルシスがなくなってる。
途中ルシウスが「私は自分のアイデアではなく、平たい顏族の技術を盗んで今までテルマエを作ってきた・・・」なんて反省するシーンがあるけど、上戸彩の田舎の温泉宿が経営難っていう設定をわざわざ作ってるんだから、ここでローマ人から学び取ってそれを帰った時に生かして温泉宿を立て直すっていう流れが当然あるかと思いきや・・・
全っっっ然それがない(´Д`)ハァ…
文明が発達してない古代ローマ人を、文明が発達した現代日本人が上から目線で描いてる部分しか目につかない。
文明が発達した現代こそ、古代人から学ぶべきものがある!!!
こういうメッセージ性があって然るべきだ(`・д・´)9m ビシッ!!
それから日本で上戸彩がお見合いした見合い相手はどうしたの???
この時ルシウスはワニの檻にタイムスリップしてるけど・・・どうやって外に出たのかね~?(゚∀゚)
でかい男根祭りのシーンがちょろっと挟んであるけど、あれその後何にも使わないのも納得がいかん(;゚д゚)
あと上戸彩がラテン語を話せるようになるっていう設定はかなり無理がある(;´Д`)
ラテン語なんてそんな簡単に習得できるもんじゃない!!俺は勉強したことあるから分かる!!!
つうか外国語がそんな簡単に話せるようになってたまるか!!!( ゚Д゚)ゴルァ!!
ラスト近くで上戸彩始め日本人が現代に帰るところで、どうして水に使ったりしないで戻れるんだ???
このあたりの設定が曖昧だから何かぼんやりする(;´д`)=3
映画化するにあたって、原作にはないスケール感を出そうとして色々考えたんだろうけど、ちょっとその部分が適当になってるかなと(´・ω・`)
でも方向性は悪くないし、ディテールの部分さえもっとブラッシュアップすれば十分面白い映画になったと思うから残念_| ̄|○