劇場公開日 2012年4月28日

「「テルマエ・ロマエ」はラテン語で「ローマの浴場」のこと。」テルマエ・ロマエ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「テルマエ・ロマエ」はラテン語で「ローマの浴場」のこと。

2023年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2012年4月公開
原作・ヤマザキマリ
監督・脚本:竹内英樹
主演:阿部寛、上戸彩

NHKのBSで観ました。
観たのは10年ぶりです。
10年前の印象はただひとつ。
「阿部寛の肉体美」でした。
今回の再見では確かに阿部さんの全裸・入浴シーンが多いのですが、
ムキムキではなくてごく自然な肉体美という印象で、
その後に観た鈴木亮平の「変態仮面」の彫像のように美しい肉体とは違い、
ボディビルなどで特に鍛えてない自然な・・・という意味です。

内容は古代ローマ人がタイムスリップして現代日本の銭湯に現れる。
ここまでは覚えていましたが、
これ程頻繁に何回も行き来していたとは?
タイムスリップの度に黒服のパバロッティを普通にしたような
変な外人がオペラを熱唱。
BGMにはテーマ曲の「誰も寝てはならぬ」以外にも多数のオペラ曲が、
・・・「蝶々夫人」なども使われています。

紀元前138年古代ローマ。
浴場設計技師のルシウス(阿部寛)がローマ皇帝ハドリアヌス(市村正親)に
公衆浴場の設計を任されて、アイデアに詰まる度に現代日本に、
現れてアイデアを頂き、その斬新なアイデアが皇帝に痛く感心される。
まあ2000年以上の文化の差があり、驚くのも当然なのですが、
ウォッシュレットのトイレに驚いたり、泡風呂や、シャワーの他、
子供が石鹸の泡に目が染みないように使う
シャワーキャップとかフルーツ牛乳などの小ネタも多い。

古代ローマ人を日本人俳優が演じたことで、
「濃い顔」を「よくぞこれだけ揃えた」
と当時の観客たちに言われたそうです。
濃い顔の人とは、
阿部寛、北村一輝、市村正親、宍戸開、竹内力。
ねぇ、やはり濃いですねー。
実は彼らは市村(上半身)以外、ローマ風呂に入らないのですね。
それは意図したらしく、日本人も、お風呂に入るのは、
全員ご老人ばかり。
目の保養にはなりません。
そのため余計に、阿部寛の濃い顔のイケ面ぶりが目立つのは、
多分意図して区別化したのだと思います。
10年前の上戸彩ちゃん。
今現在の好感度満点の美しさからすると、かなりイモ姉ちゃん。
(すいません!!)
役柄も漫画家志望の傍ら派遣社員をする山越真美の役。
衣装がまたヘンテコ。
でもルシウスをモデルに漫画を書こうと、ラテン語を猛勉強。
オマケに真実(マミ)まで古代ローマにタイムスリップ。
真実はルシウスに恋心を持つのですが、残念ながら
恋には発展しません。
しかしタイムスリップの定番とも言える、
真実は紀元前138年当時のローマ帝国史を知っているけど、
ルシウスは当然未来を知らない訳です。
それで歴史を改変しないように真実がサポートする。
という訳です。
この映画は大ヒットを記録。
日本各地の温泉地ロケに加え、
イタリアのチネチッタでのオープンセットで1000人のエキストラによる
2週間に及ぶ撮影が行われたそうです。
(今では考えられない贅沢で潤沢な資金力)
キャッチコピーは、
「ひとっ風呂、タイムスリップしませんか。」
「時空を超えた入浴スペクタル」

それにしてもイタリア在住30以上で夫もイタリア人で、
しかもローマ古代史オタク。
ローマ皇帝やローマ帝国史の登場人物の名前が日常的に
会話に飛び交う一家だそう。
そんなバックボーンがリアリティを生むのでしょう。
(ヤマザキマリさんは、テレビでよくお見かけします)

琥珀糖
きりんさんのコメント
2023年3月15日

「湯道」とかやってますね。
「湯を沸かすほどの熱い愛」も泣けた。
レビューは書かずにほったらかしでお風呂好きの僕としてはあちこち温泉映画をはしごしています。

「ほったらかし」と言えば山梨県の一宮御坂インターチェンジから山に登ると「ほったらかし温泉」という露天風呂がありますよ。開店は毎日時間が変わります⇒
というのは毎日の日の出時間が開店時間なのです。
(閉店は22時)。
日曜日や連休など中央道の登りが大渋滞になる夕方は、ここで22時まで時間を潰すのが◎です。

あとお気に入りは岐阜県新穂高温泉のひらゆの森温泉。松林の中に露天風呂が点在していて皆さん生まれたままの姿で次のお湯まで散歩します(笑)

その他混浴露天風呂もあちこちで出くわしました。

長々と失礼しました。
きりん

きりん