「宇宙飛行士として、死ぬ覚悟がありますか?」宇宙兄弟 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
宇宙飛行士として、死ぬ覚悟がありますか?
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映画「宇宙兄弟」(森義隆監督)から。
現実的には「?」と思うシーン満載だが、
なぜか、グッとくるフレーズが多かった気がする。
宇宙飛行士の採用試験、いろいろな場面を想定して、
無理難題を押し付け、その対応を観察する。
「とにかくどんな状況でも、よく食べ、よく眠り、
平常心を保てるというのが、宇宙飛行士の最低条件」
これを試すための試験は、なかなか面白いなとメモをした。
しかし、私が選んだのは「最終面接の質問」。
試験官は、テスト生に向かってこう訊ねる。
「我々が用意している質問はたった一つなんだ。
全ての宇宙飛行士が、向き合うことになる問いです。
あなたは宇宙飛行士として、死ぬ覚悟がありますか?」
この答え方で、最後の合否が決まると言ってもいい。
大抵は「もちろん、あります」と答え、
死など恐れていません、という気持ちを表すのだが、
主人公は最初「もちろん、あります」と答えた後、
「嘘つきました、本当はないんです。死ぬ覚悟ないんです」
と言い直す。
それはまさしく、ギリギリまで「生きる」ことに執着し、
決して最後まで諦めないことを意味する。
生きることを諦めない強い気持ちこそ、宇宙飛行士に
求められる絶対条件だと強く感じた。
それがラストシーン「兄弟で宇宙へ」と続くから感激した。
見上げる「月」に兄弟がいたら、どんな気持ちなんだろうな。
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