劇場公開日 2011年8月13日

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「思いを抱え、ぶつかりながら成長する。大人も子供も…」未来を生きる君たちへ keitaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0思いを抱え、ぶつかりながら成長する。大人も子供も…

2012年3月15日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

ずっと注目、期待をしていてやっと観れた作品だが期待以上だった。
118分間1秒たりとも無駄な部分が無い。
「赦しと復讐」から始まるドラマ。
それが人間の友情や愛、怒り、全てを形づくる。
何より単純で、何より難しい。

信じられる愛を失い、死と間近に接した少年の目に映る世界、いじめられっ子で心の拠り所を求める少年の目に映る世界、現実、自分と理想に葛藤する男の目に映る世界、愛を裏切った夫を許すことのできない女の目に映る世界。
どの目からも世界は上手く回らず、理想とかけはなれていて薄暗い。
人は皆それぞれに自分の思いを抱え、時には葛藤し、ぶつかりあって生きていく。
本当に単純だが本当に難しい。

脚本、演出、そして俳優、特に主演の少年2人の憂いの演技は素晴らしかった。
また、心情描写が巧みすぎる。
描かれるそれぞれの心の痛みはどんな暴力描写よりも痛々しく、観ている我々の心に突き刺さる。
終始薄暗い世界観であるのに観終えた私達の心は自然と晴れている。
まさに感動とはこのことだ。

keita