ゲーテの恋 君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」のレビュー・感想・評価
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ドイツ発☆白タイツ&くるくるカツラの純度100%青春映画
またまた、イキのいいドイツ映画がやってきました。
流麗な文語調の翻訳(あくまで、学生の頃にかじった程度でのイメージですが…)のせいか、色白な文化系男子の印象があったゲーテ。そんな彼が、冒頭からドタバタと走り、踊り回る姿に唖然。生き生きとチャーミングな若きゲーテに、一気に持ってかれました。映画自体も躍動感に満ち、ぐいぐいと引き込まれます。途中「シラノ・ド・ベルジュラック」的展開もあり、切ない恋模様をさらに深めていました。(久しぶりに、父ドパルデューのシラノを観返したくなりました。)
そして、憎まれ役を演じたモーリッツ・ブライブトロイ! 勢いあるドイツ映画の常連である彼は、たいてい坊主頭で生活ぎりぎり(チンピラとかしがないフリー記者とか)…な役が多いのですが、今回は白タイツ&くるくるカツラでエリート検事、という点がかなり楽しかったです。自覚あるなしを問わず、事態を混迷・悪化させるのはお得意なので、適役でした。
コスチュームものながら中身は純度100%の青春映画! 秋から冬にかけてのデート・ムービーとして、ポップコーン片手にシネコンで観るのも意外に楽しそうです。まあ、個人的には、ブライブトロイ・ムービーとして、近作なら「ミケランジェロの贋作」か「ソウル・キッチン」、新旧で「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」「エス」なんかと二本立てしてもらえたら嬉しいですが。これを機に、語呂が難しくなかなか覚えられなかった彼の名前をマスターしたいものです。
ゲーテの話だから...
ゲーテとシャルロッテ(シュタイン婦人)の話で無ければ見るのをやめていたかもしれない。
若きウェルテルの悩みの大まかなあらすじが掴めたのが収穫だった。
綺麗
めちゃくちゃ映像美だった!!!
っていう訳ではないけど、
綺麗だった。ドイツの昔の世界観が綺麗に出てた。
ゲーテ役の人も綺麗だったし、
人も街並みも、小綺麗。。。
ゲーテのイメージって、
ファウストを書いた人だから、結構暗めの変わった人かな〜〜と勝手に想像してたけど、
意外と普通のタイプだった!
ロッテとゲーテ、あまりラブラブすることなく
ライバル登場だった
もう少し二人が、付き合う生活を楽しんでたら、最後もっと切なかっただろうなー
これで良かったんじゃないか?
時間的に二人のラブラブ
加減が少く、あまり感情
移入できませんでした(T_T)
雨の中のキスシーンは素敵
す♡
上司もいい方で、ゲーテとも
仲が良く、お互いが知らずに
いつの間にか恋敵に…
知ってからの上司が大人げ
ない感じがしました(^^;;
とりあえず、この結果が
一番なんじゃないか⁈と
思いました(笑)
恋する悦びがみなぎるラブロマンス作品
まず画が綺麗だ。泥道を人々が、動物までもが行き交う町の風情、そして四季折々の色に染まる草原が美しい。
セットと衣装が丁寧で、小道具も行き届き、画面から人々の営みの香りが漂ってくる。
躍動感と流麗さを併せ持った音楽が画面によく合う。
本篇はというと、文豪ゲーテの失恋物語なのだが、決して暗くはない。若さ溢れ自由奔放なゲーテの心がひとりの女性シャルロッテに惹かれていく。恋に真剣で、失恋の痛手に死を選択するほど情熱的なゲーテだからこそ、愛の言葉がほとばしるように湧き出てくる。紡がれた言葉の美しさに、ゲーテの才能を見抜いたのは、ほかならぬシャルロッテだ。
シャルロッテがいなければゲーテの才能は開かず、彼女との失恋がなければ「若きウェルテルの悩み」は誕生しなかった。
貧しい家計を支えるため、ほかの男性を選ばなければならないシャルロッテにとってもゲーテにとっても試練のステップだった。そんな人生の岐路を、失恋物語としてではなく、恋する悦びがみなぎるラブロマンス作品に仕上げたところに好感が持てる。
背の高いアレクサンダー・フェーリングが画面によく映え、ミリアム・シュタインの知的な美しさも魅力的だ。
二人の関係に気付きつつもシャルロッテへの思いを断ち切れないゲーテの上司、 ケストナー参事官もまた恋に純粋だったと言える。
部下には意地悪い厳しさを見せる一方、恋する女性に一途な愛を捧げるケストナーを、「ミケランジェロの暗号」のモーリッツ・ブライブトロイが好演する。
ゲーテが弁護士になることしか臨んでいなかった厳しい父親が、ゲーテの才能を知ることになるラスト。やはり人の親だなーと、つくづく微笑ましい。
ゲーテとシャルロッテがデュエットするED曲もいい。
1774年に発表され、いまなお読み継がれている恋愛小説「若きウェルテルの悩み」。200年以上経っても、ゲーテと、彼に対するシャルロッテの変わらない想いが、こうして映画になって語り継がれる。すごいことだ。
この作品、前書きと後書きがあるが、ここに翻訳の字幕は入らず、その後のカットになってから入る。私には何を書いてあるのか読めないが、素人目に見ても流麗で美しい文字で書かれた画面だ。ここに翻訳の字幕を重ねて台無しにしない配慮を感じた。
愛に生きる
サブタイトルが~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~からもわかるように
文豪ゲーテの傑作に秘められた恋の物語です。
一瞬にして恋に落ちるとはこういうことなのでしょうか。
最初の恋文は、相手に書かせたいとお互いに思う様子や
情熱のままに愛し合う様など
若いというより、微笑ましいほどに幼さを感じます。
もっと、たくさんの愛の詩が散りばめられるのかと期待していましたが
それは期待外れでした。
若き日のゲーテの恋物語なので、幼い恋の物語になっています。
愛情溢れ、愛の遍歴を経たゲーテが加筆したとしたら
どんな物語になっていたでしょう。
自殺ブームまで引き起こした「若きウェルテルの悩み」
恋に破れ死を考えた青年ゲーテは、愛の遍歴を重ね「もっと光を!」という言葉を最期に残しました。
愛への執着は、生への執着につながるのかもしれません。
そんなことを考えました。
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