劇場公開日 2012年9月14日

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「ミラのコピーを一体ください。」バイオハザードV リトリビューション kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ミラのコピーを一体ください。

2020年5月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 どこを向いてもミラ、ミラ、ミラ。4作目でアリス計画の一部が暴露され、アンブレラ社のウェスカーはアリスのクローンを作り、完璧な抗T-ウィルス血清を採取しようとしていた。本人の血清が最も強力なため、アリスを殺さずに捕らえようとするのが敵の論理だ。アルカディアの計画は阻止されウェスカーも爆死したはずだったが、しつこく生き残っていた。しかし、今回はマザーコンピュータのレッドクイーンが暴走し、ウェスカーも会社を裏切っていたという設定だ。

 逆回転のOP映像の次に夢を見せられていた“アリス計画”(なぜだか計画がついてる)。そこには娘(アリアーナ・エンジニア)もいるし、夫が懐かしきカルロス・オリベイラであり、ミシェル・ロドリゲス演じるレインも友人として登場する。いやはや、またこのレインもいっぱい複製されていて、敵になったり味方になったりと何度も死んだりする中心的存在。さらには警備隊にワン隊長もいた。

 東京、ニューヨーク、モスクワと、巨大都市での死闘もすべて巨大地下施設の実験だっという事実。アリス救出部隊と合流し、施設爆破の前に脱出しなければならないというゲーム感覚のストーリー。敵のリーダーには操られたジルもいるが、このシエンナ・ギロリーも2作目初登場の姿からは女優本来の色のブロンドヘアに変わっているのだ。同じ青の基調ではあるけど、前回のように軽装ではなくアンブレラスーツを着ているのです。ちょいとゲームファンからすれば魅力半減かもしれません。

 前々作からクローンのアリスがストーリーの核ともなっていて、特殊な能力がシンクロしてスーパーウーマンとも進化してゆくアリス。髪型もヘアカラーもコロコロ変化させているのも、監督の遊び心なのだろう。しかし、クローンを作りすぎるとストーリーがいくらでも派生して考え付きそうだし、徐々にバイオハザードではなくなっていく悲しさもある。

 ゾンビ映画として・・・3作目では知能を持った凶暴なゾンビが登場するし、4作目では走るゾンビ、今回の5作目ではゾンビはほとんど登場しない。もう人間同士の戦いになってしまってる。ノロいゾンビと走るゾンビ。最近のゾンビ映画の主流ともなっているが、やはり咬まれる恐怖、感染させられる恐怖はノロい方が好きだ。

kossy