「心がとろける」秒速5センチメートル(2007) bionさんの映画レビュー(感想・評価)
心がとろける
新海誠監督の作品は、最高の環境で見ると2倍3倍のレベルではなく、10倍増しにも感じる。冒頭の桜が舞い散る圧倒的な映像美にふさわしい言葉が浮かばない。
ストーリーは、めちゃくちゃキュンキュンくる。
第1章は、新海監督の願望じゃないの。中学生の頃、こういう恋愛がしたかったっていう。わかるわかる。こんな一晩があったら、一生別れたくないと思うもの。
第2章は、こんなクールな俺でありたい。そんな願望だよね。かわいいクラスメートが恋のサインをバンバン出しているのに、俺は女の子として見てませんから。
これもわかる。毎日自分に酔ってみたい。
第3章は、ある種のナルシズム。俺は組織の歯車として生きることができない人間だし、俺を理解できるような女はそうそういない。
これは、わからない。だから、『君の名は』は、ああなったのか。
とにかく、心がとろける作品でございました。
新海誠IMAX映画祭にて
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