劇場公開日 2012年7月28日

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「善と悪に、きっちり二分できない人間。」ダークナイト ライジング りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0善と悪に、きっちり二分できない人間。

2012年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

クリストファー・ノーラン監督の実写版3部作の最終章。
「バットマンビギンズ」「ダークナイト」の前2作を復習してから、見れば良かった。
そうすれば、「あ~、こんなことがあったな~」という場面などが良くわかり、作品にもっとのめりこめただろうな。

監督が脚本も書いたということで、色々なエピソードが伏線となって、作品に力が増す。

圧倒的な映像も良かった。

ベイン役のトム・ハーディは、常に異様なマスクを装着していて、目だけの演技となったけれど、容赦ない悪者ぶりが良かった。
素顔を一瞬だけ見せるのだけど、その優しい目が印象的だった。

新顔のジョゼフとアン・ハサウェイも良い。
もちろん、モーガン・フリーマンとマイケル・ケインとゲイリー。オールドマンもね。
あっ、クリスチャン・ベールも。彼がいるからこそのバットマン。

複雑な過去を持つ登場人物たち。
善と悪に、きっちり二分できない人間。
そんな人間たちの心の闇に入り、心情をえぐる。
監督は、「インセプション」でもそうだったけれど、闇のように暗い影を描くのがとても上手だ。

ラストの展開は好き。
そうか・・・そう繋がるか・・・

りりー