劇場公開日 2012年1月28日

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「全員不気味」しあわせのパン G1C2jxTA33r3iC2さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5全員不気味

2025年2月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

 穏やかな映画が観たいなって思い、予備知識なしでこの映画を選んだ。
 舞台は北海道月浦の宿。そこに訪れる人達の傷ついた心を癒す夫婦の物語。
3つのエピソードが四季の移ろいとともに静かに流れてゆく。
初対面のその瞬間から、夫婦は訪れた人の心の傷を読み、ピッタリなコーヒーと料理(パン)と環境を提供してみせる。周り道なしの、無駄のないおもてなしはさながら心理捜査官だ。そして帰ってゆく人達の背中を満足そうに見つめる夫婦たち…と、そんな映画です。

まず、映像が鼻につく。押し付けるように色彩鮮やかで、どう?この洗練された演出は。みたいな。
次、登場人物が絵本みたい。絵本ね。みんな正直で素直、とても今の世の中生きて行けんよ。人として何か欠落している、観ているものを不安にさせる素直さよ。
次、ここが重要だ。主人公の夫婦の接待がキモい。この接待受ける人達も前述のとおりなので、その絡みが観ているものの不安を更に掻き立てるのだ。
私のマーニを見つけましたじゃねーんだよ。結局大自然で子作りじゃねえか。あの布団のリネンも客の割にたっぷり作るパンも、みんな金だぞ?宝くじでも当てたのかよバカヤロウって心で何度も唱えた映画でした。
一つ、原田知世も大泉洋も、制作サイドが求めた演出に対してしっかり仕事していたように思う。
大泉洋って天才かもね。

G1C2jxTA33r3iC2