「羽住英一郎って日本のマイケル・ベイっぽい」ワイルド7 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
羽住英一郎って日本のマイケル・ベイっぽい
7人の犯罪者からなる“ワイルド7”。それは、極悪人を処刑し、国家の危機に立ち向かう超法規的警察組織だった…。
1970年代に人気を博した漫画の実写映画化。
監督は「海猿」の羽住英一郎。
キャストに瑛太、椎名桔平、深田恭子、中井貴一ら豪華な面々。
ストーリーも面白そう。
と思っていたら…、
残念ながら不発。
ただ格好良さだけを追求したような演出や演技はハッキリ言って時代錯誤。
皮ジャンを着て、バイクにまたがるのがワイルドで格好いいと思っている。
そりゃあアメリカの荒野を疾走するなら様になるだろうが…。日本の国道じゃ秘密組織なのに目立ち過ぎ。
ワイルドとは、タフで荒々しいイメージ、キザで格好つけとは違う。
アクションはそれなりに迫力ある。
逆に言えば、アクションを描いているだけ。
せっかくの“悪をもって悪を制す”という題材が活かしきれていない。
犯罪者でありながら国家の秘密組織で悪を裁く彼らの葛藤のドラマは薄い。
国家に裏切られ、追われる身となる展開もありきたり。
それから、やっぱりこの作品はフィクションだから成り立つ話。
犯罪者は犯罪者。法によって裁かれる身。そんな彼らが悪を裁くなんて言語道断。
彼らを組織した国家も同罪。
エンディングのラルクの主題歌は格好良かったが、撮影オフショットな映像は一体何?
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