劇場公開日 2011年12月21日

「いろいろと勿体ない気がする」ワイルド7 ソロモンさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5いろいろと勿体ない気がする

2013年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

萌える

ちょっと期待してたんですが、いくらでも面白くなりそうな要素がすべて駄々すべりになってる作品だったと思います。なんせいろいろともったいない気がします。

監督は「海猿」シリーズの羽住英一郎さん。7人の元犯罪者の集まりである「ワイルド7」が特殊部隊的な感じで悪党どもを法律無視で退治していくというお話。

ということで主人公が7人いるみたいなものですが、各キャラの紹介は画面に文字だけ載せて終了とほぼ投げやり状態。なのでいったいどんなキャラクターなのかわからないまま物語が進行していくので、感情移入もろくにできず個性も感じません。その上、瑛太さんと椎名桔平さん演じる二人以外はストーリー上正直いてもいなくてもどうでもいいキャラ・・・となると7人も必要か?と思ってしまいます。

あとこれだけの人数なら各キャラの個性と能力を活かした悪党退治ができたはずなのにみんな普通にバイクを乗り回したり、ただ銃をぶっ放したりと個性も戦略もなくワイルドさもない中途半端な悪党退治。「インセプション」みたくそれぞれちゃんとした役割を持たせた悪党退治はできなかったのでしょうかね。無理でもせめてワイルドさをもっと出してほしかった。

それからいかにも続編がありそうな終わり方でしたが、そういうドル箱コンテンツにしたいのであれば「海猿」の一作目や「バットマンビギンズ」見たく、まずはワイルド7誕生や各キャラの成り行をを中心に描くべきだったんじゃないでしょうか。彼らを掘り下げるだけでもヒーローと悪党の違いを考えさせられる作品になってたと思うのですが。

せっかくシリーズ化にもできそうなコンテンツなのに、なんかほんとにもったい作品だったと思います。「海猿」というあんなに立派なシリーズを築き上げた監督でもこの「ワイルド7」は難しかったんでしょうかね。
よかった点と言えば深キョンのコスプレがかわいかったのと、序盤のバイクが出るシーンがかっこよかった点ぐらいです。

ソロモン