「別の監督がよかったな」トータル・リコール Blueさんの映画レビュー(感想・評価)
別の監督がよかったな
レン・ワイズマン監督の作品とはわりと相性がいいので 今回も不安なく鑑賞したのですが、監督の色が出すぎているというか 奥さん(ケイト・ベッキンセール)を立てすぎ。悪役なのに悪く見えない。逆に主人公を助ける良い役のジェシカ・ビールの印象が薄過ぎて、主人公(コリン・ファレル)とのつながりも弱い。ダークで無機質な近未来を描くのは『アンダーワールド・シリーズ』でもお馴染みだけど、新鮮味がない。
シュワちゃん主演で人気を博した『トータル・リコール(1990)』。 リコールできないと思ったら、(私自身が)観ていないことが判明(笑)。 その分、先入観なしで楽しめました。 しかしながら、全体的な構成は『レポゼッション・メン(2010)』を思い起こさせ。。。 体が覚えているスパイの動きだったり、「これは夢か 現実か」と窮地に追い込まれる部分でも 危機感が足りない。 「まだこの時間だから 死なないな…」などと つい時計を見てしまいました。。
主人公を演じた コリン・ファレル。 毎回 独特の表情を見せる彼、ちょっと間の抜けた顔に つい笑ってしまう。 一生懸命さは伝わってきたけれど、一番重要な“リコール(思いだせたかどうか)の細かい演技”が欠落。 知名度はあるけど もっと努力が必要。 頑張れコリン。
珍しく悪役のケイト・ベッキンセール。 旦那(ワイズマン監督)の趣味なのか、細身のナイスボディーを 下着姿で確実に披露する ケイト。 追いかけられてもあまり怖くないよ、の その表情。 ジェシカの存在を消しつつ、自分は美しく消えるという 欲張りな死に方。 ずるいよ、ケイト。。
主人公を助けるヒロインを演じた ジェシカ・ビール。 まず主人公とのつながりを感じない。 弱い。 セクシーさをアピールできない(ケイトがいるから)。 彼女もあまり演技派ではないので、ストーリーに抑え込まれていた感じがしました。
エンディングの救急車シーンは アイデアが古すぎてちょっと笑えました。 アクションシーンはまぁよかったので、ヒマ潰しにはなるだろうということで 2.5。 別の監督だったら、もっと コリンとジェシカの役どころを生かせた気がしました。