ヒューゴの不思議な発明のレビュー・感想・評価
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映画少年スコセッシ
最初、スコセッシが3Dファンタジーを作ると聞いた時、誰もが「!?」と思ったハズ。
しかし、いざ見てみると、スコセッシが終始笑顔で撮影している姿が目に浮かぶ、映画愛溢れる映画だった。
これはファンタジーではない。
勇気と夢と希望に満ちた奇跡の物語だ。
主人公ヒューゴは、紛れもなくスコセッシ自身。
ヒューゴがジョルジュ・メリエスを見つめる眼差しは、往年の数々の名作を愛したスコセッシ少年そのもの。
大監督となった今、手掛けたこの作品は、スコセッシの往年の数々の名作へのラブレター。
その感性と想像力と映画愛は変わらない。
いつまでも瑞々しい映画少年なのだ。
撮影のロバート・リチャードソンの華麗なカメラワーク、それを見事に繋いだ編集のセルマ・スクーンメイカー、細部までこだわった美術のダンテ・フェレッティ、フランチェスカ・ロシャボ、衣装のサンディ・パウエル、映画を彩った音楽のハワード・ショア、スコセッシをサポートした常連組の仕事ぶりは、賞賛せずにはいられない。
映画と永遠の映画少年スコセッシに感謝したい映画。
そこまで高得点なのがわからない><
前評判が高く初日に劇場に行きました。
自己紹介をさせていただくと、ニュー・シネマ・パラダイスを勧められて
DVDで見ていたけど、つまんなくて最後までみなかった私です^^;
①3D
3D強調しすぎのように思いました。確かに景色は綺麗で手に取るような臨場感があったのですが、クリスマスキャロルの時も感じたのですが、3Dのための3Dみたいな・・・。好みで言うと、アバターやトランスフォーマーのような飛んだり落ちたりするシーンが多いものは3Dが良いけれど、こういう作品はそこまで必要かなと。3Dが当たり前になればこの感想は無くなるかもしれません。
②内容
良かったと思います。一緒に行った友人に「泣いてたよね」と言われたし、泣きましたし・・・。
主人公が街を見ながら人生観を語るシーン。私は、この手があまり好きでは有りません。改めて台詞で直接的に長々と言うのは好みじゃない。観客が自由に解釈できる部分を残してもらいたかったなと思いました。
③映画が好き
映画は好きなんですが、映画創世記はあまりに感覚的に合わず、感動できませんでした。今の当たり前に慣れているからでしょうか?
命を落とさずそれでも美味しい物を食べたいと屍を乗り越えてフグを食べた先人には感動するし、自転車や自動車の誕生にも感動するのに、この映画の昔の映画作りを見て「映画は素晴らしい」とはそないに思えませんでした。
皆様が絶賛しているので、あたしって感覚的におかしいんだろうな・・・、理解力無さスギ@@とかなしくなりながら、正直な感想を書いてみました。
自然現象を丁寧に見てゆく
複雑な自然を丁寧にゼロベースから見てゆく大切さを感じた。
機械化は人間の可能性を細く閉じてしまった。
月旅行に夢を馳せた昔の気持ちを忘れることはできないと思う。
純真を基盤にしてこその飛躍である。すべて省略はできない近未来と近代歴史である。
スコセッシの映画愛に浸る2時間6分
はずかしながら、この作品が3D映画初体験。そもそも、3D映画って、遊園地のアトラクション。映画ないだろ?ぐらいにしか認識していなかった。時代遅れとは感じていたけれど、「よし観てやろう」とまでは、今まで踏ん切りつかなかった。それをこのスコセッシ監督の新作「ヒューゴの不思議な発明」は変えてくれるかどうか。それが非常に楽しみで、映画としては、高校生の時以来かも、ということで初日一番に日比谷・有楽座に行った。
慣れぬ3Dメガネをかけて、上映を待つ。すると開巻、タイトルが出るまでの15分間で、長い間眠っていた映画を見ることの昂揚感を呼び覚ましてくれた。これだけでもこの作品を見る価値がある。
冬のパリの街に舞い降りる雪が、客席の方に向かってくる。カメラは空を翔ぶ観客の目となって、パリはリオン駅の構内へ。駅の時計台に隠れ住む主人公ヒューゴの日常を一気に見せる。ここには子どものころ、誰もが夢見ただろう、オモチャ箱の中に自ら潜り込んだような、ワクワクする気持ちをおこさせる。
物語は、不慮の死を遂げたヒューゴの父親(ジュード・ロウ)が遺した機械人形を巡って、映画の祖ジョルジュ・メリエス(ベン・キングズレー)と彼の作品に纏わる話となる。日本語題にあるような、何かハリー・ポッターをイメージさせるような魔法を連想させる筋立てがあるのではない。古き良きモノへの哀愁、というより、人間が人間の手のよってでしか作ることの出来ないモノへの愛情を、最新技術である3Dを使って、全編スクリーン一杯に表現したものだ。
ところでスコセッシは単なる映画監督、映画作家としてではなく、映画全般を見渡してきた映画人と言える。埋れた映画人への再評価は勿論のこと、過去の古典作品のデジタル化、カラー化(賛否両論はあったが)もすすめてきた。そして今回の作品で、満を時しての3Dだ。そこにはいずれも、幼い頃「映画」という魔法の世界に導いてくれたものへの、深い愛情がある。
その愛情、映画愛を具体的に表現したのが、この「ヒューゴの不思議な発明」であった。なかでも冒頭15分間と同様、3Dが最も効果的に使って描写しているのが、メリエスが自分のスタジオで映画を制作している場面。「映画を作るというのは、こんなに楽しくワクワクするものなのだよ」と、まるで孫に昔話を語るような語り口で、スコセッシは綴っていく。
そもそもこの作品は台詞も多い方ではないし、最初から映像と音楽(全編ほとんど途切れずに流れる音楽も目立たないが、素晴らしい)で、その「映画愛」を表現したのではないか、と思われるフシがある。無論、3Dがその手段の一つであることには間違いはないが、それは上に書いたような、ここぞ!という場面で使い、他は映画の持つ魔法の一つである「編集」を巧みに使って、観客を映像の虜にしている。メリエスが最初に映画の魅力に取り憑かれてから、映画作りに没頭する場面、終盤、メリエスが顕彰され作品がコラージュされていく場面。また冒頭のタイトルまでの、ヒューゴが時計台を巡る場面や、ヒューゴと公安官(サシャ・バロン・コーエン)が駅構内で追っかけっこをする場面、その公安官が花屋の娘(エミリー・モティマー)に想いをそれとなく話す場面がいい例だ。しかもそれらは、ロイド、キートン、チャップリンといったサイレント映画で常に何度も出てくる、いわば「定番」の場面でもある。
さらにスコセッシは、溢れる映画愛のゆえか、映画そのものを排除するものに対する批判は強烈だ。メリエスが映画作りを絶った原因となる出来事を語る場面は、ドキュメンタリーも撮るスコセッシの面目躍如といったところ。また一見、本題とは関係なさそうな公安官と花屋の娘の逸話を挿入したことで、その批判は、声高らかではないものの、まるで岩に沁み入るように効いてくる。
勿論、そういう批判精神はこの映画に関しては、スパイスのようなもの。主題は映画作りに情熱を注いだ人たちへの、深い敬愛の念、リスペクトである。題材であるサイレント映画はもとより、トーキー初期から50年代から70年代にかけて、成功した映画人たち、さらに彼らの影に隠れて、不遇な後半生を送らざるを得なかった全ての映画関係者にも捧げられている、といっても過言ではない。蛇足だが、ママ・ジャンヌを演じたヘレン・マックローリーは作品のなかで、メリエスを支える女優兼妻を演じているが、雰囲気が役柄のせいかどこか、ジーナ・デイビスに似ている。デイビスといえば、彼女の夫であり、スコセッシも尊敬しているといわれているアメリカン・インディペンデント・ムービーの監督、ジョン・カサヴェテスを思い出すといったら、言い過ぎだろうか。
純粋に物語を考えると、後半から終盤にかけての物足りなさは、少しはかんじないこともない。けれども、それに対して余りあるスコセッシの「映画愛」に圧倒される2時間6分である。
原題どおり、「ヒューゴ」で鑑賞すれば良いかも
先日のアカデミー賞では、作品賞にも最有力視されていたが、ビジュアル系の5部門の受賞となった。
確かに、オープニングの映像は、3Dがとても活きる映像だった。
空中を飛びまわっているかのような感覚になった。
そう、ディズニーランドの「ピーターパン」に乗っているかのような感覚。
素晴らしかった。
で、いつものように、事前情報なく鑑賞。
え~、こんな話だったのか。
不思議な発明・・・って、発明はどこに・・・
ヒューゴが発明したのではないのか。。。
そう思えば納得。
邦題では、勘違いする。
作品賞にノミネートされたのは、映画への愛があるからでしょうか。
確かに良きものです。
「月世界旅行」は、私でも少し知っているが、ジョルジュ・メリエスという人は知らなかった。
作品中、ヒューゴは、駅構内の人ごみの中を逆走することが多い。
法律や規範を作る大人たちと、自身を守ってくれる大人がいないヒューゴを、向き合わせたシーンだろう。
また、ロボットと人間、大人と子供の対比も監督の言わんとするところだろう。
映画好きとして、一言。
ジョルジュ・メリエスさん、ありがとう!!
邦題に惑わされず、原題どおり「ヒューゴ」として見れば良いかと思う。
映画が好きで良かった
ありがとう!スコセッシ監督!!
映画が好きで良かった。
ドキドキ、ハラハラしながら
スクリーンに食い入るように
作品にのめりこめるって幸せ。
夢を持つことの大切さ。
人を喜ばせることの楽しさ。
作り続けること。
それを受け継ぐこと。
映画の持つ可能性が全部つまった作品だった。
これからもずっと映画は生き残ると思う。
映画ってやっぱり素晴らしい!
いいよ。
いいと思う。ちょっと哲学的だけども。年度が違えばアカデミー賞作品賞だよね。
しかし、映画の過渡期なんだろうね。
アカデミーを取ったアーティストにしろ、この映画にしろ、題材は映画だから。
素晴らしきかな世界。
感情の機微と,
抑揚の効いたドラマ性に欠けたが,
伝わるメッセージは最高。
映画に限らず何かを好きでいる事って素晴らしい。
その事こそが人間の原動力なんだ。
と,元気づけられた。
機械人形を介してヒューゴと老人の
止まっていた時間が動き出す終盤が好き。
”映画は幻想だ”
”映画は夢だ”
を満喫させてくれる美しい3D空間にも満足。
スコセッシの映画賛歌
2007年に出版されてベストセラーになった、ブライアン セルズニックの小説「ヒューゴ カブレットの発明」を映画化したもの。アメリカ映画、3Dフイルム。
マーチン スコセッシ監督、製作はジョニー デップ、グレアム キング、テイモシー ヘデイントンと、マーチン スコセッシの4人。
早くもゴールデングローブの監督賞、映像賞に、またアカデミー作品賞、監督賞にノミネイトされている。
舞台は1931年 パリ。
12歳のヒューゴは 幼い時に母と失くし、時計作りの専門技師の父親と二人で暮らしている。父はヒューゴに、時計作りや、ぜんまい機械の仕組みや動かし方を教えてくれる。それらは興味深く、特に、ヒューゴは、父が働いている博物館から貰い受けてきた壊れた機械人形を修理するのに夢中になっている。その人形は修理したら、手にペンを持って、絵を描くことが出来る精巧な機械人形だった。父は、休みになるとよくヒューゴを映画に連れて行ってくれた。
そんな幸せな日々が 突然父の事故死によって、壊されてしまう。ヒューゴは アルコール中毒の叔父に引き取られる。パリ駅の中の大時計の管理と修繕を任されていた叔父と一緒に、ヒューゴは、パリ駅の時計塔のなかに住むことになった。叔父は一通り大時計の修理をヒューゴに教えて、仕事を任せてしまうと サッサと自分は飲みに出かけて二度と帰ってこなかった。ヒューゴはそのまま時計塔に住み、駅の売店から食べ物を盗み、公安警察官に捕まらないように逃げて暮らすことになった。捕まったら孤児収容所に送られてしまう。
父から貰った機械人形の修理は完成しつつあり、再び動き出したら何を描いてくれるのか、早く見てみたい。たった一つのハート型の鍵さえ見つかれば、もう完全に修理が仕上がった。そんなある日、ヒューゴはハート型の鍵を首から下げている少女に出会う。
少女イザべラの両親はなく、おじいさん夫婦に引き取られて暮らしていた。少女と友達になったヒューゴは イザべラのハートの鍵を 機械人形に差し込んでみると、人形が描き出したのは、無声映画の「月への旅」のポスターだった。それは月面に人間が乗ったロケットが突き刺さる映画のシーンで、ヒューゴにとっては 父親と一緒に見た思い出の深い映画だった。
その機械人形が どのような経過で父のもとに来たのか、ヒューゴはどうしても知りたくて イザべラと一緒に探索が始まる。
そして、二人がわかったことは、、、。
というストーリー
監督:マーチン スコセッシ
製作;ジョニー デップ
原作:ブライアン セルズニック
キャスト
ヒューゴ :エイサ バターフィールド
ヒューゴの父 :ジュード ロウ
イザベル :クロエ グレイス モリッツ
公安警部 :サッシャ バロン コーエン
ジョージ マリエス:ベン キングスレー
映画史を少しでも齧ったことのある人なら、ジョージ マリエスという偉大な映画人が、1902年に製作した「月への旅行」(LE VOYAGE DANS LA LUNA)というフイルムで、人の顔をした月にロケットが突き刺さった有名なポスターを見たことがあるのではないだろうか。今から110年前のことだ。
それまで、フイルムは2分程度のニュース報道しかなかった。その時代に、ジョージ マリエスは 14分の白黒、無声映画を作った。これが、サイエンスフィクションの始まりであり、輝かしい映画史の最初の1ページだった。
舞台俳優で奇術師でもあったジョージ マリエスは 自分でスタジオを作り、役者を集めて 撮影用のカメラを作り、映画監督、製作、指揮をとり、自分も主役を演じ、プロモーションから売り込みまですべて一人で行った。
1902年に人が月にロケットで行き、月の原住民と交流し、拘束されるところを寸でのところで逃げて帰り ロケットは海に墜落、無事にパリに戻ってくる大冒険を、月のことなどまだ 良くわかっていなかった時代に映画化した。彼は 人々の想像力をかきたて、事実ではないファンタジーの世界を映像で描き出した偉大な先駆者だった。人々は彼のフイルムに夢中になって、熱狂した。初めて蒸気機関車が走ってくるフイルムを見ていた人々は機関車が近付いてくると 自分が機関車に轢かれてしまうと思って 劇場で逃げ惑った という。今までになかった 映画という全く新しい娯楽が登場したのだ。
その後、マリエスは 何百本もの映画を製作する。
この映画はジョージ マリエスを描いた映画でもある。ただの少年少女冒険物語だと思って、観たが全然違った。全然子供のための映画ではない。映画が好きで好きで 大好きな人のための映画だ。
「映画は人々の夢をつくるんだよ。」というジョージ マリエスの言葉は、そのままこの映画を作ったマーチン スコセッシの思いだろう。
映像が素晴らしく美しい。セピア色の世界だ。
1931年のパリ駅に交差する人々、大時計の中の巨大なぜんまい、公安警部と花売り娘のロマンス、年寄りとカフェの女との出会い、駅のカフェで演奏するバンドのおしゃれな音楽家たち、犬を連れ歩く女、ジョージ マリエスと役者達、無声映画時代の女優達、、、何もかもがクラシックで美しい。
ヒューゴを演じたエイサ バターフィールドが とても良い。「縞模様のパジャマの少年」で主演した時は、8歳位だったろうか。ナチの将校の息子が、一度は たった一人の友達のユダヤの少年を裏切った為に つらい思いをする。二度と同じ誤りをしないように この友達についていったために自分もまたユダヤ人収容所のガス室に放りこまれなければならなかった。少年の純真な心が、政治の狂信者によって踏みにじられる。大きなブルーの瞳が、曇りのない透き通る美しい心を表していて 適役だった。
その彼も、背が伸びて この映画では12歳の役をやっている。美少年すぎて、怖いくらい。これからどんな美青年になっていくのか、楽しみでもある。
マーチン スコセッシの映画といえば 1976年の「タクシードライバー」が忘れられない。デ ニーロが テロリストに走るか、と思いきや少女を売春から救い出す 街の英雄になってしまう。ほんのボタンの掛け違いで人が犯罪者になったり英雄になったりする「危うさ」を鮮やかに描き出した名作だった。
「ギャング オブ アメリカ」も、「アビエーター」も、忘れがたい良い作品だった。でも彼の作品のなかで、一番好きなのは、「シャッターアイランド」だ。3作とも デ カプリオが主演している。
「シャッター アイランド」で、男が妻を抱いて立っている。その妻の肩からチロチロと火が燃え出してきて、赤く焼けて体全体に燃え広がり、そのそばから灰になってボロボロと崩れ落ちていく。それを抱きながら悲嘆にくれ絶望するデ カプリオの恐ろしくも美しいシーンが忘れられない。こんなシーンを映像化できる芸術家ってすごい。技術力でなく、その美的イマジネーションに感服する。
この映画は、マーチン スコセッシの、映画の先駆者達への賞賛歌だ。110年前に映画を作って、自由なイメージを映像化することを教えてくれた先人達に対する敬意と賞賛に満ちている。改めてスコセッシの秀逸な映画作りの原点を見ることが出来た。
とても良い映画だ。
映画誕生の感動を体験できる!
映画が誕生する瞬間に出会った人たちは、こんな感動を味わったのかも。細かな描写や引き込まれるような3D映像で、ジョルジュ作品を目撃した人々の興奮を感じることができました。
ファンタジックな世界のなかで芽生える少年少女のきずな。未知への好奇心。まだまだ書ききれないほど魅力があります。でも、これだけ密度が濃い内容にもかかわらず、それぞれの心情が丁寧に描かれていて、2時間があっという間でした。
映画への情熱を捨てることのできなかった老人の思いを通して、巨匠の映画愛が痛いくらいに伝わってきます。映画のあらゆる魅力が凝縮されていると思います。映画そのものが身近な存在なっている今だからこそ、ぜひスクリーンで体験してほしいです!
☆☆素晴らしい映像美☆☆
映画の楽しさ、3Dの良さが存分に発揮された作品。この作品を通して初めてメリエスを知った人は、本当に幸せだと思います。
メリエスをはじめ古い映画が好きな人は、スコセッシ監督の映画への愛に胸を打たれること間違いなし。音楽や劇中に出てくるポスター、スケッチなど細かいところにも、当時の雰囲気が忠実に再現されています。映像も素晴らしく、パリの冬景色やモンパルナス?の駅舎、書店、ぜんまい仕掛けの時計裏など隅から隅までうっとりするほど美しい! 絶対に劇場で見ることをオススメします。
物語の軸となる子役ふたりとベン・キングズレー演じる老人との心あたたまる交流はもちろん上手に描かれていますが、個人的には俳優に徹するサシャ・バロン・コーエンの姿を見られたのがうれしかったです。
比類なき傑作
スコセッシ監督の作品はほとんど見ているが、この巨匠が全世代のハートを鷲掴みにする新作を完成させたことに驚くとともに、その完成度に言葉を失った。これほどまでに、読後感ならぬ“観後感”が後を引く作品を、久しく見ていない。映像からストーリー、キャスティング、美術などなど、何もかもが、非の打ちどころがない傑作。どんなにその魅力を語ったところで、言葉にするとペラペラに感じてしまうほどの素晴らしさ。まずはご覧あれ。
現実と幻想のあいだ
想像した内容とちがって 見て楽しむより、見て想像する・感じることが多かったです。 本を読むように 登場人物のリアクションや表情から その意味を拾っていく。 “読書感想文”が書けそうな 知的な作品です。 ハリウッドでの評価は高いようですが 私個人はきらいじゃないけど、エンタメ重視だと 迷うなぁというのが正直なところ。
『シャッターアイランド』のドクターを演じた ベン・キングズレーと今 注目の子役 アサ・バターフィールドくんを中心に物語が展開していきます。 ちょっと残念なのが ジュード・ロウはプレビューで映ったシーン以外は ほとんど見ないし、『キック・アス』のイメージがつよいクロエちゃんは 大人っぽくなってイギリス英語が 艶っぽい(イメージがだいぶ変わりました)。 『ハリポタ・シリーズ』で活躍した俳優さんが 多く出演しています。 あと、ここは見どころ!『ボラット』や『ブルーノ』で過激なおバカさんを演じている? サーシャ・バーン・コーエンが 駅の警備員役を好演(初めて “俳優らしい彼”を見た気がします)。
背景や小道具が 綿密に計算されていて、現実にあるであろう 駅の大きな時計の裏側や機械の仕組みを 魔法がかかったように幻想的に映しだす。 前半はテンポ良かったのですが、後半は少しずつなぞ解きをするので ゆっくり“話を聞く”ことが多く 眠かったです(苦笑)。 ストーリーのカギとなる からくり人形も“引っ張った割には” この程度…という印象でした。
クリスマス前のこの時期に(全米)公開されたのは 名作・クリスマスキャロルを意識した内容(配役)にも思える本作品。 好き嫌いが分かれそうですが、私は一回(観たの)で十分かなぁ 3.5、でも映像がステキだったので次は あまり考えずに観てみたいかなぁ +0.5で 4.0評価。 いつの時代もパリはオシャレだなぁと 思いました☆
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