終わらない青
劇場公開日:2011年6月4日
解説
父親から性的虐待を受けている高校生の楓は、うつの母親にも助けてもらえず、心のバランスを保つために日常的にリストカットをしていた。そんなある日、妊娠していることに気づいた楓は出産を決意するが、父親の虐待は日々エスカレートしていき……。20代前半の女性7人に1人が経験しているといわれる自傷行為を題材に、映像作家の緒方貴臣が自主製作で撮り上げた。
2009年製作/66分/日本
劇場公開日:2011年6月4日
劇場公開日:2011年6月4日
父親から性的虐待を受けている高校生の楓は、うつの母親にも助けてもらえず、心のバランスを保つために日常的にリストカットをしていた。そんなある日、妊娠していることに気づいた楓は出産を決意するが、父親の虐待は日々エスカレートしていき……。20代前半の女性7人に1人が経験しているといわれる自傷行為を題材に、映像作家の緒方貴臣が自主製作で撮り上げた。
2009年製作/66分/日本
劇場公開日:2011年6月4日
終わらない青
女子高生が主人公。
家庭崩壊している現実の中苦しむ様子をひたすら苦しむ様子を描いている。
★彡苦しいながらも、考えさせられるストーリー
🌀パッケージを見て一言‼️
『もう無理。…』報われないわれない一言ですいません🙇🏻♂️
✳️胸糞悪いけど伝え伝えたいことは伝わる❗️
★彡なんとか国でもっと虐待事件オープンにならないのか?💢録音、動画など駆使して告発できて、むしろ告発した人はお金を貰うべき!
★彡逆に不利な方向に進む親もいるとはいますが、そこからは裁判でしょ‼️
覆して診せろと思うけど…
◎採点不能
★彡虐待、近親相姦で伝える事は解りました。
★彡雑に何かしながら鑑賞しないとキツい映画でやんした。😅
🟢感想。
1️⃣不穏な空気感。
★彡ぶつ切りカットの映像ですが、基本暗く辛い映像でした。
2️⃣ぶつ切りカットで繋ぐストーリー
★彡荒い編集がリアルを描く。
3️⃣何故警察に行かないのか?
★彡深層心理まで解りませんが不思議に思う。素人考えなのか?
4️⃣母親失格‼️💢💢💢
★彡父親が悪の根源だと解りますが母親は大人で何も出来ない‼️母親が一番悪い‼️と本気で思いました。
5️⃣伝えたい事は伝わりました。
★彡不快や怒りを覚えた方にこそ、やっぱり伝えなくてはならない事がある‼️
監督の伝えたい事理解できます!
★これは拡散しなくてはならない映画だと本気で思いました。
父親は死刑にしてもらいたい‼️
6️⃣この女優さんも2023年に亡くなる。
★彡園子温さんにリスペクトして女優活動するものの亡くなってしまう。不本意ですね。
かなり攻めた女優さんでした。ご冥福をお祈りします🙏
7人に一人いると言われる女性のリストカット経験者を題材にしている作品。
いまでも一定数はいると思われる家庭内DVと性的虐待。
作品の中にあってもいいはずの救いがどこにもないということが、これが現実だと訴えているのだろう。
楓はおそらく幼少期から日常的に性的虐待を受け続けているため、逃げるとか助けを求めるなどといったことができない。これが現実だと言っているようだ。
隣人が物音がおかしいと思ってやってきてくれたが、逆に身を潜めてしまう楓。
一家は完全に父親によって支配されている。
一見厳格な父という感じだが、自分の考え方に従わないものは許さない異常者。家族の中で絶対的存在になっている。
そのため、楓は学校ではごく一般的女子高生を演じている。
タイトルの「青」とは支配者を示しているのだろう。家の中の小物類の多くが青で統一されている。
母も支配されているが、楓にとって母は味方なのだろう。テーブルに飾られている二輪の赤い花がそれを象徴している。その花を用意し続けているのは楓だと思う。
また、晴れた青い空の日に赤い傘をさしているのは、その支配から逃れたい思いの表れだ。
そして死骸となった犬に心を寄せるのは、それがあたかも楓自身だと考えているのだろう。
死んでも誰からも相手にされない。でも私だけはわかっている。小さな赤い傘を添えたのはその小さな弱い命に対する思いだ。
楓が楓の木に話しかけるシーンがあるが、楓は自分をママだと話していることから、おそらく彼女は妊娠しているのだろう。
楓は恐ろしいほどの虐待を受け続けていながらも、「生」への否定はしていない。
自分の分身のような子供の誕生をむしろ喜んでいる。
テーブルの赤い花が3輪になっているのは、新しい命を祝福しているのだ。
楓にとってリストカットの意味は父に対する当てつけだ。父自身のセリフの中に出てくるが、それはそのままその通りだろう。父自身がそれを知っていることがその裏付けだ。
新しい命を産むことが楓にとって今後も生きていくことができる「希望」だったのだろう。
同級生にバイトの紹介を頼んだのも、自分が子供と一緒に生きていく決心だろう。
赤という自分自身を表す色を絶えず身に着け、リストカットしながらも生きる希望を探し続けてきた17年間。家庭以外では決して父の支配を受けまいとする強い意志。
雨が降っても傘を差さずに晴れれば傘を差す。
楓は文字通り必死になって自分自身を保ってきた。
それが突然の流産によって流れてしまう。
駅のホームとトイレでの長すぎるシーンの意図は、それが生理ではなく流産であり、生きる希望が消えたことであり、今後も続く支配から逃れられない絶望なのだろう。
それは、彼女の生きる目的が失われた瞬間だった。
楓は傘の骨を取り出し、自分の腹に何度も刺す。遠のいていく意識の奥で聞こえてくる駅のホームのアナウンス。
ここでエンドロールを迎えるが、すべてが彼女の視点、一人称で描かれている。
気を失った彼女は駅員によって救出されるだろうし、そうなれば病院で検査を受ける。
楓が性的虐待を受けいていた時、一瞬カメラワークが監視カメラモードに切り替わる。
つまりすべてがバレるのだろう。
そこまでいかなければ明るみにならないそんな家庭で起きている実態を監督は世間に出したかったのだろう。
セリフっぽいものがほとんどないのも、より現実的にこのような実態を描きたかったのだと推測する。
セリフがないことで説明という解釈がなくなるが、それを映像だけで表現している点が、この映像を作品にしている。
演技よりも純粋なる映像がそこにある。
楓ひとり、一人称では描かれない救いは、その後を考えれば「ある」のだ。
以前起きた「野田小4女児虐待事件」で、少女が学校のアンケートに「助けて」と書いていたにもかかわらず虐待死した事件を思い出すが、「助けて」と、お願いだから叫んでくれという監督の声が聞こえてくる作品だった。