「不思議な作品」クロエ kuさんの映画レビュー(感想・評価)
不思議な作品
最初に裏切ったのは果たして誰?ということがはっきりするまでの物語の構図はあまり見たことのないタイプだったので面白く感じました。
静かでミステリアスで、水面下で少しずつ何かが狂いはじめていくような映画の進み方が見ていて惹きつけられます。
アマンダセイフライドの美しさは素晴らしい。まるで芸術です。
気になったところは、これは伏線では・・?と見ている方に期待させて何もない。というのがちょこちょこあるのでそのへんを気にする方ならどうしてももやっとして終わってしまいそう。
それから、主人公と夫との会話の場面、夫のことを信じるという選択肢を失いかけている主人公がクロエを一目みただけでものの見方を180度変える。というのは果たして可能かと考えてしまいました。
そこから急なハッピーエンドへと加速し始める感じが「無理やりまとめた」感があって少しもったいない感じがします。
クロエの狂気と孤独、映画の雰囲気や映像美はとても素晴らしいのですがストーリーや人間の感情描写に少し疑問が残ってしまうのが惜しい作品だと思います。
が、なぜかもう一度見たくなる不思議な魅力がありました。
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