劇場公開日 2011年6月10日

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「赤ずきんのその後」赤ずきん bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0赤ずきんのその後

2022年12月15日
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鑑賞方法:VOD

グリム童話の名作『赤ずきん』のその後の世界を描いた、ダーク・ファンタジー。グリム童話というのは、考えてみると随分残酷なシーンや物語が多い。『赤ずきん』も、お婆さんを狼が食い殺したり、その狼の腹を裂き、石を詰めるなど、映像化したらかなりグロいシーンとなるだろう。

本作は、その狼事件の時は幼かった赤ずきんことヴィレリーが成長し、すっかり大人の美しい女性となる所から、ストーリーは始まる。ヴァレリーは、愛するピーターと、親の決めた婚約者であるヘンリーの2人の男性から求婚され、心が揺れていたが、真の愛を貫き。ピーターと駆け落ちを決意する。しかし、その矢先に、姉が狼に殺される。

村人は、再びあの狼が襲ってきたと考え、魔物駆除のソロモン神父を召喚し、狼退治へと乗り出す。しかし、強靭な狼の前に、ただ犠牲者が増えていくだけだった。ソロモン神父は、狼は普段、村人の一人に姿を変えているとして、村中で狼狩りを始め、村人の不安を煽っていく。

ストーリー的には、中世の森の村に伝わる、ダーク・ホラーな物語であるが、そのラストシーンでの顛末は、思った以上の意外性もあった。また、姉の死の意味やヴァレリーも含めた、村人みんなが疑心暗鬼に陥る中で、誰もが狼かもしれないと疑わしくなる布石に、狼捜しのミステリーの様な展開にもなっている。

主演は、『マーマミア』や『レ・ミゼラブル』等のミュージカル映画でも活躍しているアマンダ・セイフライドが、美しい金髪を靡かせた赤ずきん・ヴァレリーを演じている。また、猟奇的なソロモン神父にゲイリー・オールドマンが演じている。そして、製作に、レオナルド・デカプリオが絡んでいるのは意外だった。

bunmei21