アンノウンのレビュー・感想・評価
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このオチは、アリ!
学会の発表で妻とベルリンを訪れたマーティン。
突然事故に遭い、昏睡状態になるが、奇跡的に一命を取り留め、妻と再会する。
が、妻はマーティンの事を知らず、見知らぬ男が自分を名乗っていた…。
実に興味を引くサスペンス。
だが、ご注意を。
以前似たような設定の「フォーガットン」が、まるで“○ーファイル”みたいなオチで裏切られた事があった。
今作はそうはならず、謎が謎を呼ぶサスペンスのまま、物語は進行していくか…?
このオチは、“アリ”だ。
断片的に散りばめられた意味深な過去の記憶も、何故単なる博士があんなスペシャリスト並みの運転センスを持っているのかも、合点がいく。
少々強引でご都合主義もあるものの、グイグイ見せる展開力があった。
遅咲きのアクションスター、リーアム・ニーソンが魅せるアクションには、元々定評ある演技力と貫禄も加味され、一際見応えある。
ブルーノ・ガンツとフランク・ランジェラ、2人の名優が対峙するシーンは、最高の緊張感溢れ、贅沢なハイライトだ。
エンターテイメントとして無難に楽しめたが、ラストがちょっと頂けない。
陰謀を阻止し、協力してくれたヒロインと新たな人生を歩み出す…というハッピーエンドだが、マーティン(と呼んでイイのかな?)の正体は○○者。
正義に目覚め、陰謀を阻止したくらいで過去の罪は償い切れない。
せめて、自首したというラストだったら、もっと好感持てたのに。
手に汗握るご都合主義
自分の正体を知る前の段階でのカーチェイスのシーンの運転テクニックで、単なる大学教授にしては腕が立ちすぎる、と感じたのだけど、やはりただ者ではありませんでした。
でも、そもそもこの事故で予定が狂うまでは、凄腕の殺し屋集団の主要メンバーだったくせに、なんで急に正義の味方の意識に目覚めて、こうも頑張ったのかが、最後までしっくり来ませんでした。
この事件で「いいこと」をしたからといって、それで過去の罪が帳消しになるわけではないのに、最後には新しいアイデンティティまで手に入れて人生をリセットして、たまたま縁があった女と夫婦になってよろしく暮らそうなんて、そりゃあ、ご都合主義が過ぎませんか。
アクションはまあまあだったけど、ストーリーが強引過ぎるのがガッカリでした。
ハリス博士の憂鬱ベルリン探訪
『96時間』以来、アクション映画への出演が激増したリーアム・ニーソンの主演最新作。
けど今回はアクションは割りと控え目なんで、
『96時間』の再来を期待してた人はちょっと肩透かしを食らったかも?
(中盤のカーチェイスとかはなかなかの迫力だったけど)
しかしながら、しっかりと作り込まれた上質なサスペンススリラーでしたね。
『エエッ、嘘ッ!?』と驚くようなドンデン返しがある訳じゃ無いが、
こんがらがった糸がスルスル綺麗にほどけていくような気持ち良さ。
それにこの手の記憶喪失モノで『やっぱり主人公は善人でした』
というハッピーエンド展開が多い中、
同じ轍は踏まんとばかりにヒネった展開をみせるのも良いすね。
そして素敵な役者陣。
どこかミステリアスな主人公の妻を演じたジャニュアリー・ジョーンズ。
お美しい。
主人公に協力する心優しい不法移民ジーナを演じたダイアン・クルーガー。
やぁお美しい。
彼女は今回好演でした。単なる綺麗なヒロイン
ってだけでなく、健気で愛らしかった。
そして貫禄十分のブルーノ・ガンツとフランク・ランジェラ。
お美し……くは無いが(笑)、映画に良い味が出ましたねぇ。
互いの手の内を知り尽くした古参2人の対決シーンは、
静かな緊張感が漂う見事な出来だった。
主役級やその他脇役も含め、本作には
見応えのある“顔”を持ったステキな役者が揃っている。
寒々とした硬質な美しさを放つ舞台・ベルリンの風景もまた良い。
つまり、何つうかな、この映画は画全体がしっかりしてる。見応えがある。
クラシカルなサスペンス映画のような風格が漂っておる。
けどね、物語として納得できない点がひとつ。
記憶を失って“マーティン・ハリス”という別人格が刷り込まれたとはいえ、
もともと巻き添えをも顧みない暗殺計画を立てた冷酷な殺人者が、
ああもアッサリ「殺人を阻止せねば!」って奮い立つかなあ。
きっと彼が事細かに作り上げた“マーティン・ハリス”は、
心優しい人物という設定だったんだろう。
けどやっぱり、ちょっとしっくりこない。
って訳で今回のスコアは……
むむ、本当は3.75くらいを付けたいんだけど、無いしなあ……
スイマセン、3.5判定で。
冷酷な元の人格と“マーティン・ハリス”が衝突しながら戦う続編が出たら面白そうだな……
と考えちゃったのは『ブラックスワン』を観た後だからかね。
<2011/5/15鑑賞>
知らぬが博士。
すっかりアクション親父と化したL・ニーソン主演作品。
あれだけあんな予告を見せられたら(CMでもねぇ)
誰もが彼(マーティン・ハリス博士)に同情しちゃいますわね~。
そこが今作の巧いところ?ネタバレ厳禁作品なだけに、何を
書いていいのやら悩みますが、、、まぁ何にも知らない方が^^;
あとで、おぉっ!と気持良く驚愕できそうだし(爆)
よ~く観ていれば色んなところに仕掛けがあることに気付いて
アレ?と思う箇所も出てきますが。。。さてさて^^;
妻を伴い学会に出席するため、ベルリンに降り立った植物学者の
マーティン・ハリス博士。ホテルへ着いたところで忘れ物に気付き
タクシーで空港へと引き返すことに。その道中で交通事故に遭遇し、
4日間もの昏睡状態に陥ってしまう…そして目覚めた彼には何と
妻さえも見知らぬ他人と化しており、自身を証明する術が何もない。
困った困った…同僚に連絡、自分を乗せたタクシー運転手を探し当て、
命を狙う殺し屋から逃亡しつつ、元秘密警察の男の協力を仰ぐことに。
そして何とか自分の地位と妻を取り戻す手立てを練り始めるが…。
面白いです。とくに導入部。おぉ!またか!と思うこの展開^^;
リーアムが悩み苦しみもがきながら、なんとか真実を追おうとする
姿には観ている方が共感必至!!え?なんで別人が成りすまして?
とか、本当に様々な証拠品が次々と出てくるんで、コレはもの凄い
陰謀に巻き込まれていることは確かだな!とエラく確信できます。
で、もっといえばこの確信が深い人ほど最後まで楽しめる…はず!
後半、(まぁ中盤あたりか)おおよその真実が見えてきて、ある意味
そうきたか!のどんでん返しに見舞われます^^;
そこからラストまでは…まぁアクションは凄いんだけど、そこまでの
面白さはテンポを崩していくような感じ…なのが少し勿体ない。
荒唐無稽といえば確かに、でもあり得ない話でもないよな、と思える。
しかし書きにくいな^^;この感想。。
私はほぼ中盤、コレおかしいだろ!?どう考えても…。と思った彼の
ある行動・動作で気付きました。あくまでこれL・ニーソンが主演なんで
ここ最近の彼の映画を観ていれば、あんまり驚きはないかな。
私はそれより彼に成り済ましたもう一人のマーティン、A・クインだ!
記憶を失うよりショックじゃないか。ナンなの~あの変貌ぶり!?
カッコ良かったんだぞ~彼!!昔はホントにイイ男だったのに~(爆)
何だかまるまるとしちゃって^^;ぜんぜん彼だと思えなかった!嘘!!
…歳月って、俳優の顔も姿も役柄も変えてしまうんですね…おぉ神よ。
意外なところで面喰ってしまった私だった。でも面白いんで、是非。
(私だったらどっちを選ぶかな~?なんてそういう話ぢゃないのよね^^;)
予備知識なしで!
硬派のサスペンス物ですね。
謎解きを楽しむため、ぜひとも事前知識なしでのご鑑賞を。
(下の方に書いてある疑問が、ネタバレになる可能性があります)
交通事故で4日間意識不明になっている間に、自分の存在自体が疑わしくなっていた。
映画が始まる前は、以前そんな内容の作品を見たような気がするが、どうなんだろう?!と疑心暗鬼だったけれど、いざ始まれば、そんなことを気にするヒマも与えないテンポの良さ。
ベルリンでは、タクシーはベンツなんだ~!と少々羨ましく思っている間に、どんどん話は進んでいく。
見応えのある、ベルリン市街での、メルセデスベンツとBMWのカーチェイス。
リーアム・ニーソンの、影のある存在感。
ダイアン・クルーガーの、美しくも芯の強い女性、ドイツ訛りの英語。
ベルリンということで、旧東ドイツの秘密警察や不正移民のタクシードライバーなど、うまく生かしている。
余計なことを考えるヒマがないので、話の進むままに、謎解きを一緒に楽しんだ。
そうだったのか~・・・。
ん??
なんか腑に落ちないぞ。
主人公は、なんでそうなったの?? との疑問が残る。
なんで??
予兆は、どうして引き起こされたのか、何が原因だったのか?
わからない。
それ以外は、OK。
引き際が大事
アクション映画で活躍中の リーアム・ニーソン。 今回も『96時間』を彷彿とさせるプレビューで 期待して観に行ったのですが… そろそろ打ち止めにしとかないと、メル・ギブ〇ンみたいに 飽きられないかしら。。と、ちょっと心配になりました。
医学博士のマーティン・ハリス(リーアム・ニーソン)は 若い妻とともに学会に出席するため ベルリンへと赴く。 ある目的で一人タクシーに乗ったハリスは 交通事故に遭う。 病院で意識を取り戻したが、その後 再会した妻には存在すら認識されず、見ず知らずの男が 自分になりすましていた。。 真相究明に乗り出すハリスに近づく 怪しい影が…(作品情報より抜粋)。
ネタバレです>>> マット・デイモンが演じていた『ボーン・アイデンティティー』と 何ら変わらない内容です。 それを(マットより)高齢のリーアムでやるもんだから、スマートさに欠けます。 更には“事故で記憶の一部を失う”という、重要任務を控えた人にとっては 致命的な失敗をしてしまう主人公。 『Unknown』というより “loss of Memory”なわけでしょ、と思ったら ちょっとマヌケ。
それよりひどかったのは、ハリスの妻・エリザベスを演じた ジャニュアリー・ジョーンズ。 彼女“ぶっ壊し屋”ですね。。 演技も酷いし、リーアムと釣り合わないし。 最後に吹っ飛んでくれたから、まあスッキリしましたけど。
キー・パーソンとなるタクシー運転手のジーナを演じた ダイアン・クルーガー。 彼女は すごく良かった! どうせなら 妻役でもよかったのにと思いましたが、そうすると ジーナを演じきれる女優さんを見つけるのが難しいと思うので 仕方ないかな(でも… ジャニュアリーは ないな。。)
ありとあらゆるアクションを取り入れてみましたという感じですが、きちんと整理整頓しないと カーチェイス、ファイト、逃走シーンがごっちゃになって ストーリーがどこまで進んだのか分からなくなります。 ダメ出しついでに、エンディングも イマイチ締まりがないですね。 「で、あの二人はどーなる?」って、つい声に出して 言っちゃいました。。 先が気になるというより、スッキリしないというのが 正直な感想です。
リーアム父さん、アクション映画で主役を張るのも ネタ切れしたら“引き際が大事”です。 『96時間』を超える作品は きっと撮れないと思うので、これからは 演技派路線で行ってほしいです。
ミステリースリラーが似合うリアンニーソン
原題「UNKOWN」
アクションスリラー映画 アメリカ ワーナーブラザーズ製作。
監督:ジャゥメ コレット セラ
キャスト
ドクターマーチン ハリス: リアン ニーソン
妻 リズ : ジャヌアリー ジョンズ
ジーナ タクシードライバー:ダイアン クルーガー
マーチン ハリス その2: エイデン クイン
ストーリーは
科学者ドクターマーチン ハリス(リアン ニーソン)は 学会に参加するために 妻のリズ(ジャヌアリー ジョンズ)を伴い ベルリンにやってきた。ベルリンは初めてだ。
二人は 曇り空、雪がちらつく寒い空港から タクシーに荷物を積み込んで ホテルに向かう。しかし、ホテルに着いたときに マーチンは パスポートや 学会で発表する原稿の入った一番大事なアタシュケースを タクシーに積み残して、空港に残したまま来てしまったことに気がついて、あわてて、別のタクシーで 空港に戻る。
気が動転しているマーチンは、女性のタクシー運転手(ダイアン クルーガー)に 無理を言って 空港への近道を走るように頼み込むが、運悪く交通事故にあって 車は河に転落、マーチンは命は助けられるものの 昏睡状態で病院に運び込まれる。3日後、マーチンが昏睡から覚めたときには、自分が誰であるのか思い出せない。自分を証明するものは 何ひとつ身につけていない。不思議なことに ホテルで自分を待っているはずの妻や アメリカ大使館やベルリン警察から 行方不明の届出が出ていない。自分を探している人はいない。自分は 一体誰なのか わからない。
病院のベッドで テレビを見ていると、学会が開催されるニュースが報道された。これを見て にわかに 自分が学会のために来ていて、妻を残してきたホテルの名を思い出す。ドクターが止めるのも聴かず、マーチンはホテルの急行する。
しかし5年余りの間 愛し合ってきたはずの妻は、マーチンを見て 知らない人だ と言う。そして妻に寄り添っているのは、見たこともない男だ。その男は ドクターマーチン ハリスだと名乗り、パスポートを見せる。パスポートの横には 妻を抱いた男の写真が貼ってある。
全く同じ所で撮影した妻を抱いた写真を マーチンは自分のパスポートケースに持っていた。しかしパスポートは アタシュケースとともに、失くしてしまった。マーチンは自分を証明することができない。
混乱しているマーチンに、プロの殺し屋が追ってくる。病院に戻ったマーチンのところにも 殺し屋が追ってきて、次々と自分を保護してくれる職員が殺されていく。安全なところは どこにもない。マーチンはジーナ(ダイアン クルーガー)という 事故にあったときに 乗っていたタクシードライバーに助けを求める。彼女は ボスニアから違法難民で、ベルリンでは不法労働者だった。二人は、年老いた私立探偵に出会う。彼はむかしのヒットラー時代のSSの生き残りだ。強力な この探偵の裏コネクションで調べた結果、マーチン ハリスが他の男に取って代わられた裏には、巨大な組織があることを突き止める。マーチンはジーナを伴って 逃げ回りながら、自分は誰なのか、殺し屋は何を狙っているのか、突き止めなければならない。
ことの真相に近ずいた私立探偵は消される。ジーナの友達もまわりにいる人たちも次々と殺されていく。追われながら 自分が誰なのか探し求めるマーチンに わかったことは、、、
というお話。
スリラーなので、その先は言えない。入り組んだスパイ劇なので、ちょっと考えなければストーリーが読めなくなる。それだけに おもしろい。
「シンドラーのリスト」、「72時間」(原題TAKEN)、「Aチーム」のリーアン ニルソンが大活躍する。彼の巨大な骨格、鼻筋が通った高い鼻と うすい唇、、外観からすると怪力ロボット、殺人マシーンのような役柄が似合う。私生活では 長年連れ添った奥さんの ナターシャ リチャードソンを 2009年のカナダモントリオールでのスキー事故で亡くしたばかり。
「72時間」では、誘拐された娘を取り戻す為に、刑事から情報を得ようと、好意的で親切にしてくれる刑事の妻を ちゅうちょなく平気で撃つシーンには驚いた。彼に笑顔は似合わない。無表情に じゃんじゃん敵をやっつけていく。アクション映画は、どんどんスピードを増し、残酷さを上回っていく。息つくひまもない。沢山の人が死に、たくさんの建物が壊れ、車も家も燃え上がる。
ダイアン クルーガーが可愛い。罪もないのに、たまたま男を助けた為に 複雑な事情に巻き込まれ 友人を殺され命を狙われて 何度も何度も死線を潜り抜けなければならない。クロアチア難民という役柄なので ぎこちないアクセントで英語をしゃべる舌足らずが可愛い。
オーストラリアでなくて、オーストリアの人気テレビ番組「インスペクターレックス」で ストックナー刑事を演じている役者カール マルコビックが リーアン ニーソンが入院した病院のドクター役で出ている。これが嬉しかった。ドイツ人の とても良い役者なのだ。インスペクターレックスでは、レックスという立派で賢い警察犬に いつも命を助けられるドジな刑事役だけど、彼が主役のドイツ映画「ヒットラーの贋札」では、彼の役者としての良さを証明してくれた。
この映画では ちょい役というか端役。こんなとき「カール マルコビックがカメオだった、、」という英語の言い方をする。カメオは小さな貝殻や象牙に彫刻を施した芸術品で 指輪やネックレスになる。そんな小さくて よく手をかけた宝石のような存在。彼がこの映画に出ていたために映画全体が引き締まって良くなったので 彼はカメオみたいだった。
この映画 スリルとサスペンスに、ミステリー謎解きが加わっておもしろい映画に仕上がっている。
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