キツツキと雨のレビュー・感想・評価
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映画らしい映画
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田舎で林業をしてる役所の所に映画の撮影隊が静かにするよう依頼。
それが縁でゾンビ役で出演したり、役所は深く関わる。
監督が小栗で、めちゃめちゃ自信無さげ。辞めようとも思ってる。
でも役所の励ましなどもあり撮影を完了する。
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まあ映画らしい映画やわな。
縁者の演技も良かったし、笑うシーンもあった。
でもやや退屈かな。
これって おもしろいですか。おもしろいです。
新米監督として小栗旬。木こりの仕事をしている役所広司。ふたりの織りなす作品。
役所は映画に出るはめになり撮影の裏方としても関わることに。。
小栗は監督として自信がなく迷っているところで。映画のあらすじを話しゾンビの映画であることに。
これって、おもしろいですか。小栗が聞く。
役所が先を話すように興味をしめす。
台本を貰って読み これおもしろいよ。と。
小栗がだんだんと自信をもって監督らしくなっていく。
役所広司がとにかく自然で。
演じているように思えなかった。小栗との何気ない会話もセリフが少ないけど伝わるものが多い。
出演者の人たち皆さんがいい味を出していて。
ニコニコ笑顔で観られます。
渋い
役所さんの演技を見て言われなくても男やもめなんだなとすぐわかりました。
流石、無骨なオヤジがよく似合う。
山崎努が出演してたのもビックリでした。
何気に渋めな役者さんが大勢脇を固めてましたね。
迷っている幸一が年の離れたおじさん達の影響を受けて徐々に自信をつけていく姿が微笑ましかった。
なんで山師と映画監督という取り合わせなんだろうと思って観てたけどラストに見事に活きてきた。
キツツキと雨、観終えてみるとしっくりくるタイトルでした。
そして、エンディングが今をときめく星野源という。
このタイミングで、この作品を観たのが興味深い。
のんびりと
全体を通して、のんびりとした感じがでていて良かったと思う。
とくに役所広司がいい味だしていた。
しかしなぜあんなに気弱な若者が監督になったのだろう。最初の方でそれが成長していくんだろうな、と思ったら案の定だった。
タイトルの「雨」はわかるが、「キツツキ」は何を意味しているのだろう。木を伐採をする人のことかな?
そよそよしたえいが
なんていうか、「そよそよ」した映画だった。そよそよそよそよよ~。
こんな幸せな気持ちになれる映画は久々でした。日曜のお昼映画!
しかしね~、これは役所広司さんの映画ですわ。役所広司という俳優なくしてこの映画は撮れないだろうと。もうね、克彦という人物が可愛くて可愛くて仕方がない。あらすじ見た感じとか予告編見た感じでは、偏屈で頑固で寡黙な木こりが、現代っ子な感じの映画監督と出会って心をとかしていく・・・的な感じかと思ってたけど違った。むしろ逆。
口下手で、「イマドキ」のことにむとんちゃくで、なんかちょっとズレてて、だけど人のことがほっとけない克彦が、実際の息子の浩一と映画監督である幸一を重ね合わせて心を通わせていく。そこがよかった。多分予想通りの映画だったらまあほんとによくある感じの映画になってたと思うのですが、逆だったからすごくニコニコしながら見れた。
役所広司といえばシブイとか個人的にはこう大人の色気というかそういう役のイメージが強くて、今回そのイメージを完全に払拭してくれた。改めて偉大な俳優さんであることを思い知らされた感じでした。
わたし個人的な意見ですが、この映画は幸一と克彦の心のふれあいをテーマにした作品というよりはこの作品に出てくる登場人物すべての人間の魅力を2時間半かけてじっくり伝えてくれる映画だったように思います。ちょこっとずつ出てくるひとが全員可愛くて魅力的。なんだかんだええ人。その中でも特に克彦という人物の魅力、そして役所広司さんという俳優の魅力を堪能できる映画と言っても過言ではない気がします。
克彦さんったら、監督椅子に恥ずかしくて座れないっていう幸一くんのために、ヒノキの丸太で手作りした思いっきり「監督」って書いたあまりに立派な椅子を作ってあげちゃったりする。ほんで「どうや、これなら恥ずかしくないやろう!」って。そういうことじゃないんだよ!
かわいい~。ええ人すぎる~。ぎゃあ。
そんなこんなで今回の印象的なシーンは役所広司さんと高良健吾くん。
1.自分が写っているシーンを見て・・・
役所広司さん演じる克彦が始めて自分がゾンビとして映画に写っているシーンを見るところ。
めちゃくちゃちーちゃくしか写ってなくて本当に脇役なんだけど、それを見て克彦がすごく嬉しそうに笑うの。なんかもう可愛くて可愛くて仕方ないシーンなんです。このシーンの時に後ろに流れてる曲もぴったり合って、こっちまで嬉しくなってしまう。毎日田舎で同じような事をして過ごしていて、映画というイレギュラーなモノに対する喜びがやっぱりあるんだろうなっていう、なんというか田舎の人の可愛さがぎゅぎゅっと詰まっていたシーンな気がします。
わたしも田舎に住んでたので共感してしまいました。
同じようにすぎる毎日に不満があるわけでも絶望しているわけでもない。でもやっぱり閉鎖された空間に新しいものが入ってくる嬉しさとか自分が少し前に出られた喜びとか。言いようもないそんなじわりじわりとした感情が画面とそして役所広司さんの表情から伝わってくるシーンでした。
2.定職につかない浩一よ!!
会社をやめてしまって定職についていない実の息子の浩一。実際そのことで克彦と言い争うシーンも何度かある。
そして母の三回忌の日、親戚のおっさんからもそのことについてチクリと言われ浩一は半端に「はあ」ということしかできない。そしてまたその無神経なおっさんに「もう克彦さんの後継いだらええわ」と言われてしまう。
すると突然克彦が大声で怒鳴る。
「こいつの気持ちもあるやろうが!」
親父!!!どんだけええ親父!!!!
その時の高良健吾の表情がいい!
びっくりして、そのあとすごく嬉しそうにそっとはにかむ。ナイス表情。
なんか、男親と息子の関係が垣間見えたようなシーンだった。
でもこれ以外にも素敵なシーンはいっぱいいっぱいあります!
物語の中核となるシーンも。
そんなにこう盛り上がったりワオワオ!ってなったりするシーンがある映画ではないですがそよそよ見れるほんと素敵な映画です。これぞ邦画とわたしは思ったりします。
オフビート
映画監督を描いた映画で、コミュ障の彼が、きこりにムードを盛り上げてもらいながら、静かなトーンで成長する話。
前半とにかくオフビートで、4回途中で寝た。そのまま見るのをやめようかと思ったが、後半撮影スタッフの熱が高まる辺りからぐっと面白くなった。
山での暮らしがとても開放的な雰囲気でよさそうだった。
源さん好き
この役者さん達でこんなゆるい映画 ってなんか良いよね。
超重たい椅子に名前彫ってあるの見て、少し嬉しそうな顔するのが良かった。
あと ラッシュに自分が映ってるの観た役所さんの表情とか。
少し嬉しそうな顔ってのが良いの。
監督、これレール敷いて撮っていい?その方が絶対いいって。
映画「キツツキと雨」(沖田修一監督)から。
山の中のフィルムコミッションって感じで、
今まで映画にはまったく関係なかった一般人と、
映画関係者がコミュニケーションを通じて、お互いが成長していく。
そんな大雑把な展開に、ラストシーンもほぼ予想できてしまった。
だから私の関心は、映画撮影スタッフの心の動きになってしまった。
撮影当初、しっかりとした指示が出せなかった監督に対して、
不貞腐れていたスタッフも、少しずつ自信をつけ始めた監督に、
プラスのアドバイスをおくるようになる。
「監督、ひとり隊長みたい人、いたらいいんじゃないですか」とか
「監督、これさ、レール敷いて撮っていい?その方が絶対いいって」
けっこう気に入ったシーンとなった。
さらに、ベテラン大物俳優さんにも、何度もダメだしをし、
周りの信頼を勝ち取っていった気がする。
ラストカットの撮影シーンも、自分の意思で「待つこと」を決定し、
空が一瞬晴れると確信したところで、カメラスタッフに
「やるの? やんないの?」と訊かれ、今までで一番大きな声で
「やるに決まっているでしょう」と叫ぶ。
人間って、自信がつくとこんなにも変わるものなのか、と感じながら、
それを育てたのは、周りの大人なんだよなぁ、と嬉しくもあった。
「お〜い、頑張れよ、若いの」ってフレーズ、短いけどいいなぁ。
世代間交流の必要。
素直に…面白かった、愉快に笑えた作品。
とり立てて、褒め称える仰々しさもなく地味で単純で静か。
そもそもキツツキは、雨の降る日に木をつつかないもんねぇ。
木こりも監督も雨上がりを期待しながら心を通わせていくのだ。
…しかし、観ていて思った(爆)
私のようなオバサンも同じ、今の若いのが何を考えてるのか
サッパリ分からない^^;
役所の木こり同様、何を考えてる?そこの若いの!なのである。
でも若いのからすれば、一体このオバサンは何を考えてるんだよ
と、イライラさせられること、この上ないのかもしれない^^;
若い頃にはスラスラとできたことが、どうもすんなりいかない。
今日も会社で。お店のレジの前で。友人と話しながら。
あ~間違えた。上手く取り出せない。えっとそれ誰だっけ?を
繰り返しているわけだ。
だから助け合いという精神で(爆)世代間交流は大切なのだな。
さて。。
雨を巧く情景化しながら、中年の木こりと新人監督の交流を
世代間ギャップありありで楽しく展開させている本作。
「南極料理人」で培ったあの雰囲気をさらに推し広げつつ、
人と人とが関わる過程を映画製作に協力することに置き換え、
まずは興味を持つところからすんなりとお互いの領域に入る。
木こりがゾンビを理解するか?(爆)なんていう心配は無用で、
素直に馴染んでいく木こりの親父・克彦が、面白くて頼もしい。
自身は妻を亡くして以来、息子とギクシャクしているものの、
日々の生活をきちんとこなし、仲間とワイワイ語り合う彼には
おそらく多くの共感が得られる描き方だ。
それに対し新人監督としてこの村にやってきた幸一(小栗)は、
対人恐怖症か!?と思えるほど臆病で言葉もなく、キビキビと
指示を与える助監督に喝を入れられる始末。木こりが監督を
使えないADと勘違いするのも、ごもっともと言いたくなる。
そこそこの才能と財力があっても、彼には忍耐力もなければ、
豊かな人材をどう活かすかの知恵も指導力もない。
まず人として新人だから…という立場の関門拠点にいるのだ。
そんな二人がどう助け合って作品を完成まで導くかがポイント。
穏やかで厳しい自然風景と相まって、二人が本音を吐露する
(食べ物を介した)対話風景に、前作同様こちらまでお腹が鳴る。
親子じゃないんだけど、親子みたいに頼り頼られる存在と関係。
却って他人同士の方が素直に腹を割って話せるのかもしれない。
そういえば私も若い頃、親ではない親年齢の知り合いに
たくさんの助言をもらい励まされ、それを訓示のようにしてきた。
そしてその先輩からは、若さと元気をもらったよ♪と言われた。
う~ん、やっぱりお互いに必要なんだなぁ。
南極~の時は内容が内容だけに、料理のシーンが多かった。
今回はそういう設定ではないが、とにかく多くの料理が出てくる。
そしてそれが、ひとつひとつ、なにより美味しく見えて羨ましい。
まずは腹ごしらえ。
食べ物を美味しく描く映画に悪い作品はないと、信じている私は
やっぱり今作の虜になり、最後までニヤニヤしながら観続けられた。
文句なく巧い!役所広司が、はじめは木こり…?なんて心配したが、
全く心配におよばなかった。海外での受賞も納得の会心の演技。
観終えてお腹いっぱいになるが、消化もすんなりの心地良い作品。
(映画製作の舞台裏も沢山観れて面白い。山崎努はその場をさらう巧さ)
とにかく笑いっぱなし。でもわざとらしくなく・・・爽やか
試写で拝見。ファーストシーンの木こり・克彦が木を切り倒すショットからして、長い。『南極料理人』の沖田修一の作品として、笑いを期待してきた多くの者と同一だろう自分は、やや不安になるが、克彦と、映画の助監督・鳥居のまさに『未知との遭遇』としかいえない切り返しのリズムからもう爆笑。なぜ笑えるのか、言葉で説明できないが笑ってしまう。そんなシーンばかりだ。ゾンビ映画を撮る撮影隊が木こりの村と出逢う、「ミスマッチ」と言い古された言葉では説明できない、コミュニケーションのずれ。しかし、温かくそんなずれをふわりと補い合うシーンの積み重ねに、止まらない笑いを暴発させながら、克彦と映画監督・幸一の擬似的な親子関係の進み具合にほろりとさせられる。タイトルからして、「何の映画だろう」と思うかも知れないが、言葉で表現できないまさに映画そのものだけで笑い、泣き、心温まる、ああこんな映画ってまだあっていいんだ、そんな安堵に包まれて爽やかな気持ちで試写場を後にした。分かりやすい笑いや泣きにおさまろうとだけはしまい、そんな強い決心が沖田監督のこの映画から漲っていた。
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