キツツキと雨のレビュー・感想・評価
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人の可笑しみを描く天才
疲れているとき、なんだか心が傷ついているとき、2時間も他人の人生を観てらんない。
そんなときにでもついディスクに手が伸びてしまうのが、沖田修一監督作です。
本作には、近年の癒し映画にはあるあるの猫やシズル感たっぷりのごはんは出てきません。
一つ、美味しそうなものが出てきますが、それはあくまで人物の心の動きを表すツール。
どのシーンでも登場人物たちの心を丁寧に温かく描き出しています。
沖田監督の世界を見る眼差しは圧倒的にあたたかく、厭人者で映画の世界に閉じこもりがちな私でも、ついうっかり人に癒されてしまうのです。
また疲れたら、あのさえない二人に会いに来ようと思います。
60歳と25歳のケミストリー
『南極料理人』の沖田修一監督作品。
登場人物の個性や会話、雰囲気が楽しい。
林業の職人(役所広司)
…氣を付けながら木を切り倒す。
キツツキは木を使い周波数を発生させて遠くまで思いを飛ばす生物。
生物学的な息子の浩一(高良健吾)への思いの変化も見どころ。
若い監督の幸一(小栗旬)
…映画製作は空模様を氣にする。
雨は物を濡らすが欠かせない必要な存在であり現象でもある。
自分自身の"自信"という形のない現象の変化も見どころ。
お互いの欠陥を補い合って奇跡を起こす心温まる物語。
木こりと弱気な映画監督の交流。どこかのどかでもあり楽しかった。ゾン...
木こりと弱気な映画監督の交流。どこかのどかでもあり楽しかった。ゾンビ化していく町が面白かった。
爆笑ではないけど終始ニヤニヤしてしまう。雰囲気のある作品です。
TVO
役者たちの上手さが際立つ映画
役所広司、田舎の村で木こりをしている昭和の親父役。
コメディ映画ではないのに、彼の演技、セリフと間、表情でくすくすと笑えてしまう。
また、引っ込み思案で繊細な新人映画監督の役を小栗旬がまたお見事な演技。コミュ障な男が、どんどん成長していく。役所広司との会話がめちゃ面白い。
そして最後の方に出てくる、大物役者の役の山崎努がまた最高。監督との微妙なやりとりで笑わせてくれた。
木こりの彼の手作りした檜の監督用の椅子は、これからも、重くて持ち運びが大変だけど、大切にされるんだろうなぁ。
面白かった。
人間関係の妙を描くのが手慣れていて上手いが…それだけかな
沖田修一の映画はこの前に2本見ている。「南極料理人」は疑似家族を、「滝を見にいく」は女子会を描いたもので、この監督は人間関係の妙を描くのが得意らしい。
本作は「南極料理人」の次の作品に当たるが、キコリのおっさんと映画製作チームが出会って関わっていく中で、やはり人間関係の面白さ、おかしさを浮かび上がらせる点に中心がある。そしてアンバランスな関係から湧き上がるおかしみを、若い監督なのにもう手慣れた手つきで描いていると思う。
とはいいながら、他の2作ほどの冴えは見られず、上手いな~、でもそれだけかな、というレベルに止まってしまったのは残念だ。
だが、情熱はある(笑)
のどかな田舎でゾンビがの撮影が始まった・・・!!!
シンプルな設定なのに、難癖なキャラクターがいっぱいの130分映画。
邦画にしてはちょっと長すぎるから流し見でもいいかも。
数十年と林業に携わった男が、映画監督と交わる中で意外と自分の好きなこと
得意なことを見つけていく爽快感があります。
頼られること、自分の適性、やる気
くさいセリフを使うことなくそのあたりの表現ができていて
単純に見終わった後元気になっている感じ。
小栗くんを見たくて見る。役所は素晴らしい。高良もいい。小栗くんと高...
小栗くんを見たくて見る。役所は素晴らしい。高良もいい。小栗くんと高良くんは同じ名前で、役所の中でオーバーラップする。映画監督の孤独の話でもある。
邦画らしい良いまったり感のある映画
2021年1月16日@Netflix
豪華なキャストなのに、当時そんなに話題になっていなかったのが不思議です。
映画全体は終始まったりした進行です。
流行りのどったんバッタン系ではないです。
邦画らしい邦画が好きな人にはおすすめです。
ひょんなことからはっきりものを言う役所がナイーブで統合失調症気味?の小栗とゾンビ映画を作るという、特に珍しくもないストーリー。
にもかかわらず、終始観ていて楽しかったのは、役所や小栗の演技に魅入られたなのかなと思いました。
邦画独特の「間」の取り方が絶妙で、洋画にはあまりない、表情と行間で物語を進めていく邦画はあらためて良いなぁと思いました。
雰囲気が好き
期間をあけて3回ほど観ている作品。
映画撮影の話。ストーリーの展開のスピードが好き。ゆったりしているようで飽きない。ほのぼのしているけど、映画への情熱が溢れていて、心がほっこりする。
映画の最後に流れる星野源の曲、「フィルム」が映画の色をすごくうまく表現している。
ゾンビは走りません!
映画のロケのリアルさ。序盤では古館寛治がてっきり映画監督だと思わせておいて、軽く意外性を持たせ、映画作りの面白さに徐々にのめり込んでいく役所広司が面白い。「本当に面白いですか?」と、自信喪失していた小栗旬演ずる監督・田辺幸一。「UTOPIA」とタイトルが付けられた台本をずっと大切にしていたのに、疎外感のため一人逃げ出しそうになる。
そんなにゾンビ映画が面白いのか?村の婦人会による“竹槍隊”とか面白そうだし、生まれてくる子がゾンビだという斬新な設定でもある。エキストラとして参加してラッシュも見た木こりの岸。監督が戻って来てからは、足りないエキストラを次々とかき集めてくる。やっぱりゾンビは大人数の迫力が・・・よくそこまで理解したものだ。
「ゾンビは走りません!」と大声で叫ぶ監督。ロメロゾンビについてもわかっている。神戸ちゃんが走り出すところは大爆笑です。さらに火葬がほとんどの日本においてゾンビは受け入れられないんじゃないかという質問にも、ブードゥー教について語ろうとするあたり、かなり調べ上げてるなぁ~と感心してしまいました。
何か一つのことをやり遂げるという達成感は、何も映画製作に限ったことじゃない!仕事にしてもそうだし、地元を愛することだって・・・などと転職ばかりしていた俺が言っても説得力は全くない。
満更でもない
かわり映えのしない生活を送る田舎の木こりさんに、ゾンビ映画の撮影は生きるエネルギーを与えてくれたようですね。岸さん、満更でもないじゃないですか。妻の三回忌を忘れるだなんて、今が満たされている証拠です。芸術は素晴らしい。監督の映画愛を感じました。
なんてことない
静かな映画。
若者世代、団塊世代。
んーどう評していいか分からない。
映画として面白いか。
映画として何を伝えたかったか。
映画として何を見せたかったか。
それぞれあるけど、ボーダーラインに達しない。
そんな感じ。
自分的にはハズレ作品。
予告見てチェックしたけど、何に心惹かれたか思い出せない
おじさん可愛い
沖田監督の作品は温かい気持ちにさせてくれるので大好きです。
本作品は爆笑というよりも最初から最後までクスクス、ニヤニヤしてみました。
田舎の堅い感じのおじさんが嫌々巻きこまれたのに最期の方には撮影隊に無くてはならない感じになってて面白いです。
小栗旬さんと役所広司さんがスイーツを2人でつつくシーンに何故かウルっときました。
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