「ゴメンなさい!」恋の罪 ハムさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴメンなさい!
え、面白かった。
舞台のような。時計仕掛けのオレンジ色。
ミツコはイズミを嵌めたのかな。
「恋」は、誰の恋?
愛のあるセックス、お金の介在するセックス、って出てくるのに、タイトルが「愛」ではなく「恋」だった意味は?
ミツコが父に抱いた恋心?
夫を寝取られ自分をはめたミツコに対する、イズミの恋?
お母さん出てきてから引き締まったなぁ。いい演技。。
水野さんの旦那さん、めっちゃいい人そうだし幸せな家庭だから、これは消えて欲しくないなって思ったり。笑
ドロドロぶっ飛び系なだけに、見ながら、途中、「ここがちょっとなぁ」とか粗探ししてしまいそうになってゴメンなさい!
見終わってみると完敗。
めっちゃ楽しみました。
見てる途中は色々思ったけど、振り返ってみると、役者さんそれぞれいい仕事してたなぁ。。。
関係ないけど、神楽坂さんのおっぱいも好きだし、ほんと大満足でした!
やっぱり園子温さんの作品好き。
印象に残った言葉は、
「言葉を知るんじゃなかった」
(でしたっけ?微妙に違ってたらごめんなさい)よりも、
「セックスにお金を介在させると、セックスの意味が変わった」。
ウリをしていたけど、イズミは、夫が客としてくるまではやっぱり夫を愛してたんだと思う。だから、そんな生活になってからも夫ともセックスがしたかった。
客としてやってきた夫を見てそれも崩壊したけど。
ああ、ここだけ矛盾があるかも、なのかな。
愛のないセックスにはお金を、だったら、夫がやっているのも「お金の介在したセックス」。
それが結婚する前からであったとしても、彼はお金を払ってたんだから、「夫は自分を裏切ってた」とはならないはず。。
もちろん人間はそんな割り切って考えられないからこそ、どうしようもない絶望を感じるんだろうけど。
ただ、夫は妻とセックスしようとはせず、それだけに、妻との間に愛がないように感じられていた。
夫は果たして本当に妻を愛してなかったのかな。
「人形」「マネキン」「ハウスマネキン」的に飼ってただけなのかな。
特殊な性癖のために妻を抱けず、案外、夫は夫なりに妻を愛してたんじゃないかな。
最後のゴミ出しは、水野さん演じる女性刑事が、作中に出てくるエピソードをなぞるかのように蒸発するのか?と匂わせる感じで終わってるけど、これは、単に女性刑事の行く末を描いたのではない気がする。
ゴミ出しという、日本に暮らす人がほぼ必ずやる日常の動作。あなたの、あなたが全く信じて疑わない家族や家庭のすぐ隣にも、言葉の体を求める世界への入り口はあるんですよ、と言いたいんだと感じた。