「受け継がれていくもの」ALWAYS 三丁目の夕日’64 ミアさんの映画レビュー(感想・評価)
受け継がれていくもの
この映画の影の主役は東京タワーと、
昭和の人情あふれる下町を彩る夕日だ。
今回は、カラー放送が始まり意気揚々とそびえ立つ
東京タワーの雄姿をじっくりと見ることができる。
1作目はデジタル化された昭和の世界に少々違和感を覚えたが、
3作目ともなると、お馴染みの銭湯に浸かりに行く気分だ。
「あったかい映画だね!
茶川さんのお父さんの気持ちと、
鈴木オートのお母さんの優しさに
感動した!」と娘が言う。
渋々付き合ってくれた夫も
「盛り沢山の映画だった。
次は万博だな!人類が月面着陸した頃だし」
と、早くも次回作に期待している様子。
いつかは別れの時が来る事を知り、人は人に優しくなれる。
もう寅さんの新しい旅を見る事は出来ないけれど、
甥っ子吉岡秀隆が、ダメなヤツだけどほっておけない
愛すべき茶川を体現している。
茶川の背中を見て育っているであろう須賀健太は、
カメレオン俳優の片鱗をも覗かせているようだ。
見終わって、もうこれで打ち止めかな?とも思ったが
子供達の成長を三丁目の住人と観客が共に喜べる映画として、
昭和を振り返るきっかけとして、
もう少し続けて欲しいとも思う。
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