「せつなくもいとおしい男たち」莫逆家族 バクギャクファミーリア うめさんさんの映画レビュー(感想・評価)
せつなくもいとおしい男たち
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ぜひ、劇場の大きなスクリーンと音響で、観てほしい映画。
夫婦や親子という家族の再生が一方ではあり、もう一方では、過去に囚われたまま、再生のきかない破滅の道へ進む男たちがいて。
すごくせまい世界で、抗いもがく男たち。
そんな男たちの姿を、映像の美しさと音楽の美しさが、一層せつなくていとおしいものに映しだしていて。
賠償さん演じるドンばーの、人生すべて乗り越えて来ました的な佇まいと、厳しい中に、深くにじみ出る母性が、すごくいい。
遠藤ミチロウさんの曲がかかり、鉄が、一人で闘いの場に向かうシーンは鳥肌が。
そこからの、クライマックスのアクションシーンの鬼気迫る臨場感。
爆発しそうな哀しみや怒りが、鉄の、狂気やまっすぐさとともに、痛いほどに伝わってきて。
徳井さんが、鉄役に選ばれた理由がわかった気がしました。
ラストシーンのあたたかい光には、すべてが浄化され、すべてが再生されていくようで、終わった後も、深い余韻が。。
今年観た中で、一番好きな映画です。
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