「more thrill」探偵はBARにいる U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
more thrill
9年前の映画だとか。
なぜか縁がなく今になって鑑賞。当時に観ても同じ感想だったかどおかは疑問だが、今はこう思う「スリルが足りない。」
良い雰囲気なのだ。
街の寂れ具合もそおだけど、近代的な部分もありつつどこか異国感がある。開発途中の街並みに泥臭い人間模様も窺えたりする。
キャラクターも嫌いじゃない。
いわゆる裏社会に片足突っ込んでるアウトロー感もいい感じだ。若い時はきっとヤンチャだったのだろう。更生のきっかけをくれた探偵に倣い助手を経て1本立したようなそんな生い立ちを想像する。
バディの松田氏がこれまたいい感じで…得体が知れない若者を好演してくれてる。アクションも結構頑張ってて良いスパイスになってる。
話も適度にややこしい。
複雑な人間関係で点と点が線で繋がったり、人の印象が覆ったりもするのだが…。
これ、もっと面白く出来たんじゃないだろうか?
原作を読んでないので、的外れな感想なのかもしれないけれど、どおにもストレート過ぎる印象がある。
いや、それぞれのエピソードが強めなのかな?
張られているはずの伏線にあまり目がいかない。
謎を空想する余白とでもいうのだろうか?主人公の目線にあまりリンクしていかないのだ。
彼が何を追っているのか、よく分からない。
得体の知れない依頼人を追っていく内に、今の事件の裏側を紐解いていくわけなんだけど…偶然なのはいいとして「面白くなってきた」の真意が分かんない。
この探偵は、なんか予測や推理をしてるのだろうか?足で稼いだ情報を羅列してるようにしか思えない。
種明かしのシーンが来ても爽快感はない。
小樽で依頼主に電話をかけるのだけど、何かを閃いて電話をかける。何を閃いたんだろうか?
彼女が仮面を被り続けていたとして、彼はそこまで慟哭する程彼女に関わっていたろうか?
自身の店で銃を突きつけられ涙を流す。
後から思えば理由は分かるが、その時そんな女は泣くのだろうか…?
なんか、もっとミステリアスで、スリリングな脚本にもなったんじゃないだろうか?
どおにも、カメラが気に入らない。
編集もなんだかなぁって感じだけれど、それ以前のカット割がつまらないのかもしれない。
ただ、9年前だからなぁ…当時に観ていたらと、ちょっと後悔。当時観てたら面白いと思ったかもしれないし!
余談ではあるが…
途中から大泉氏がルパン3世に見えて仕方がなかった。小栗氏よりは数倍ハマりそうだ。
いや、むしろルパン3世にしか見えなかった。
ルパンの声、あててくんねえかなぁ。
モノローグの声とか、すんごい好きっ!