「すごい反日映画かと思っていたけど、・・・。」マイウェイ 12,000キロの真実 りりーさんの映画レビュー(感想・評価)
すごい反日映画かと思っていたけど、・・・。
反日映画ではないとは、言いきれないと思う。
作品中、日本人蔑視の言葉が数多く言われる。
≪日本人ヤロウ≫
≪ザマアミロ!≫
日本人が言う韓国人蔑視の言葉もあった。
また、ロシア人が、日本を蔑視する言葉もあった。
戦争中って、相手国に負けないためにか、また、自分を奮い立たせるためにか、
そんな言葉を使って優位に立とうとしていたのかなと・・・。
戦争って、そういうことなのか・・・と思った。
勝った者が、負けた者を軽蔑する。
それが、その時代、普通だったのではないか・・・なんて。
作品中、戦いが進むにつれ、勝ち組が変わる。
その度に、優位者が、日本人⇒ロシア人⇒ドイツ人⇒連合軍と変わっていく。
どの国の人間も、戦争の中では、人格が変わってしまうんだなと思った。
第二次世界大戦が終わり、≪平和が大切、戦争はダメ≫と言われだしてから、まだ100年も経っていないのだ。
それまでの何百年も何千年も、そうして戦ってきたのだから。
そんなことを、感じた。
この作品のストーリーは、事実に基づいていない。
時代考証もいい加減のようだし、当時の日本のことも、おかしいじゃんと思うところも多々あった。
でも、こんな友情があっても良いのではないか・・・と、そんなふうに思った。
ただ、辰雄の祖父が、なぜ、自分一人で爆弾を抱え込んだのか。
朝鮮人がしたのだと思ったならば、箱を使用人に投げれば良かったのだ。
それを、辰雄に「朝鮮人憎し」の感情だけにするのは、祖父の心知らずで、もったいない気がした。
日本も償いをしているのだから、いつまでも日本人を憎むのをやめて、新しい時代に向かって欲しいな。