「「エクソシスト」のような重苦しさはなく、今作は最後に希望が持てるライトなものでした。」ザ・ライト エクソシストの真実 aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)
「エクソシスト」のような重苦しさはなく、今作は最後に希望が持てるライトなものでした。
初代「エクソシスト」(73)は公開時アメリカで失神者続出、心臓麻痺で死者も出たという触れ込みだったんですが、今見ると普通の、むしろ地味なオカルト映画です。
当時アメリカが衝撃を受けたのは、これが実話だったという理由もあったのでは。今作品もジャーナリストがバチカンのエクソシスト養成講座を取材した本が原作となっています。
ベテランと新米二人のエクソシストが悪魔に取り付かれた少女の悪魔払いを行うというのも初代を踏破してます。
たいして信仰心もないアメリカの神学生マイケルは、指導神父の強引な勧めでバチカンでエクソシスト養成講座を受けることになる。(マイケル役のコリン・オドノヒュー、イケメンでこれから女子たちに人気になると思います)
マイケルが見込まれた理由に彼が葬儀屋の息子だからというのがあります。幼いころから遺体と接し肝が座っているだろうと。
そのおくりびとのような父親役にルトガー・ハウアー。「ブレードランナー」のときのようなギラギラした感じは消えてますが渋みのある老け顔がいい味だしてます。
そして、バチカンで彼が師事するベテランのエクソシストにアンソニー・ホプキンス。「羊たちの沈黙」はじめ各作品で怪演を見せてきた彼が今作でもやってくれます。
タイトルのザ・ライトとは宗教的な儀式のことらしい。初代は結末でも悪魔の強大な力を見せつけられアメリカの観客たちはショックを受けたでしょうが、今作の最後は希望が持てるもので、初代のような後味の悪い重苦しさのないライト(軽い)なものでした。
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