「無神論者としては・・・」ザ・ライト エクソシストの真実 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
無神論者としては・・・
葬儀屋の息子マイケル(オドナヒュー)は懐疑的。代々うちの家系は葬儀屋か神父だというから、しょうがなく神学校を受けただけなのだ。成績は優秀だが神学だけがダメ。卒業しても宣誓しなければ奨学金を返さねばならない・・・と、そんなとき交通事故に遭遇し、死にかけた人にお祈りをしたことが教授に確信させた。
16歳の少女ロザリアは妊娠していた。どうも父親にレイプされたようで、マイケルは罪の意識からそうさせてるのだと懐疑的に見て取り、精神病院で診てもらうよう説得する。首は回らないし、緑の液体も吐かないが、数本の釘を吐きだした。診療の甲斐なく原因不明の失血死を遂げたロザリア。マイケルの父親が死んだことも不可思議な事件を予感させる。そうこうしているうちにルーカス神父(ホプキンス)がおかしくなった。
多くの日本人映画観賞者が無神論者であるかもしれないので、マイケルに感情移入しやすいのではないか?ルーカスが悪魔にとりつかれたので、一瞬どうすればいいのか戸惑うマイケル。ジャーナリストのアンジェリーナ(ブラガ)と共に、見よう見まねでエクソシストの真似を試みる。しかし、信じる心が足りないマイケル。何をやっても効かないのだ。なにしろ、葬儀屋という稼業を継ぐのがいやで禁欲の道に踏み出したのだから・・・
神や悪魔を信じていなければ、この映画のストーリーはとてもつまらないモノ。神を信じるから悪魔の存在も信じてしまうという信仰心篤い人々に対し、悪魔(バールと名乗っていた)を信じたがために神を信じるようになったというお話だ。最後には信じる者は救われた・・・しかし、ホプキンスの演技や特殊メイクは凄い。実話なんだということはすっかり忘れてしまったけど、マイケルがアメリカでの14人のエクソシストの一人となったとこは事実なんだろう。