ヴァンパイアのレビュー・感想・評価
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岩井俊二が描く、優しいヴァンパイア。
映像が綺麗。これが十年以上前の作品とは思えない。血を好むヴァンパイアが人のために血を授けるとは何とも滑稽。彼なりの愛を感じた。
愛を知ったヴァンパイア
淡々というか展開が急に始まってもう次?良かったの裸のサイコキラーとレディバードとの森のシーンくらいかな。あと風船婆さんが飛んでくるところ。一般的なヴァンパイア映画のイメージと全く違って、ただ血が好きな普通の高校教師なのが良かった。生徒に輸血したゆえに貧血になるギャグは笑った。
この監督の作品は食わず嫌いしてたけれども
自分に酔ってるとか サブカルメンヘラ臭いと思って食わず嫌いをしていましたが GWの気まぐれに借りて見てみました
綺麗な映画 ところどころにしっかり気持ち悪さはありますがそれを含めて綺麗な映画
でもやっぱりあー、きもちわりぃなあ… って思うシーンも(笑)
でも人に勧めるような作品で自分は無かったですw
エンドロールの曲 これまたすごく綺麗でした
これだけで30回近くループさせていただくほどに
それとアデレイドクレメンスさん すごく綺麗な肌
岩井修二さんの作品 いくつか見てみようかなと思いました
限りなく透明に近いブルー とはまさに
2度目のレンタル。大きな記憶違いがあった。以前に観た時、この映画は終始薄いブルーのフィルムではなかったか。
岩井俊二監督が得意とする透明感ある画調に加えて、施される森の緑や、バスのシート、病院のシーツまで、拘ったブルーやグリーンの配色が美しく、間違った記憶を生んだのだろう。
「首から飲んでみていい?飲んだことないんだ」 にグッときた。
赤い風船ならぬ白い風船。風船はよくできていた。
とにかくクソ暑いこの真夏。クーラーの効いた部屋で観たい映画No. 1。怖い映画という意味ではなく。心地良い清涼感のある小品として。
岩井俊二...
あんまり期待せずに観たのですが
よかったです。
けど、私じゃなんだか言葉にできません。
最後の捕まりそうになり
走っているところ(スローモーション)が
とても綺麗で
母親の声もすごく悲しかったです。
青い空に風船って綺麗だけど、切ないですね。
美しい岩井ワールドは健在だが…
岩井俊二が、カナダを舞台に全編英語で撮った異色のヴァンパイア映画。
サイモンは一見普通の高校教師だが、血への渇望を抑えきれない。サイトで自殺志願者と出会い、血を求め続ける…。
監督のみならず、脚本・プロデュース・撮影・音楽・編集なども担当。
透明感のある映像と美しい音楽の岩井ワールドは健在。
見る者を不思議な心地の世界へ誘う。
…だけどこの映画は、見る人を選ぶ。
筋金入りのホラーファンはNG。ホラー要素は皆無、それに期待して見ると肩透かしを食らう。
そもそも、主人公が本当にヴァンパイアなのかも疑問。
劇中でも、ヴァンパイアであるという明確な描写は無い。
ただ血を欲する異常体質なのでは?
しかし、我々はそれを“ヴァンパイア”と呼ぶ。
それ故、孤独であり続ける。
さ迷う孤独な魂と魂の出会いと、愛。
岩井俊二が繊細に綴る。
美しい映画ではある。
が、面白味に欠け、岩井俊二が美意識に酔った作品と感じてしまった。
何処となく funny
映像美、story に物憂げな旋律が全編に渡って被さる。どちらが主役か分からない位。その音楽に浸りながら ぼんやりと映像を観ているだけでも、知らぬ間に岩井world に どっぷり。
緩やか~に展開していく物語、殆ど囁きの様に静かな台詞群、ごくごく小さな community site、と派手さは無い。が、油断をしていると突如 ぞわっと鳥肌が立つ事 必至!!(笑)
見事に翻弄されちゃいました◎
とてもとても美味しそうに 見 え な い 血液や、自殺site に集まる若者達の妙に冷めた(摩れた?)振舞いが、何処となく funny でもある。
よかった
モンスター映画かと思ったら、自殺志願者を募ってはだまして血を抜いて飲むのが好きという普通の人の映画だった。そんな殺人者としての面と高校教師としての面が矛盾なく同居しているとことがすごくよかった。ヴァンパイアである彼が、献血をして具合が悪くなるというギャグが最高だった。
途中で現れたレイプ殺人鬼のヴァンパイアもキャラが立っていて面白かった。
アルツハイマーのお母さんに風船をつけて体の負担をなくさせるとか、そんなお母さんが空を舞って主人公を助けに現れるとか、とても感動的だった。
冷蔵庫一台につき一死体というのに、彼の優しさや誠実さを感じた。
押しかけ彼女みたいな女がとても鬱陶しかった。
チェロの響き
はじめにひとこと。
この映画レビューの印象のパート。
「美しい」というのがないですね。
「寝られる映画」や「萌える映画」なんかよりも
「美しい映画」という評価、印象は当然あるのと思うのですが・・・
というわけで、
皆さんこんにちは(いま9月23日9:50頃です)
「ヴァンパイア」は、チョロの重低音が響いている映画だと思った。
そんなに目立つ音ではないけれど、腹の底にじわじわきいてくる音。
派手ではないけれど、目を凝らしてみると、とてもクリアな響き。
不可解で、不気味で、不条理な世界を描いている。
第1に映像は、怖いけれど、美しい。
森の中を歩くふたりのシルエットが美しい。
車のなかから、見える情景がなにかしら滑稽である。
そんな中で、生きて行こうとする主人公たちがあわれである。
常識的な営みに不具合を感じてしまうひとたち。
誰もが感じたことがあるだろう、不条理感。
でも、それは僕たち自身の姿だ。
あやしいけれど、それも、人間も世界。
「ヴァンパイア」は、もうひとつの人間の世界を描いた映画だと思う。
8年振りの岩井俊二の世界へ。
岩井俊二監督の待ちに待った8年振りの新作長編映画、公開初日に舞台挨拶も観てきました。
1人6役を制作面でこなし、岩井ワールド、岩井色が全開でした。
サイモンの繊細で儚い彼女達への愛情が端々に感じられました。
そんなサイモンの特殊なヴァンパイア像をレンフィールドの従来のヴァンパイア像が際立たせていました。
劇中の音楽も感情を揺さぶり、いつもながらの映像美は健在。どんどん引き込まれていき、あっという間の最高の2時間でした。
ラストも印象的で好きなシーンです。
また消化するのに時間がかかりそうですよ。
岩井監督の6役の中でもとくに全編カナダのバンクーバーでの撮影、英語での脚本制作、には改めて脱帽しました。
脚本制作での自然な言葉の翻訳に苦労したそうですが、あまり英語が得意ではないので分かりませんでした。しかしヴァンパイアという題材から日本には合わないとのことで、外国でそして英語で撮影してしまう監督、素敵です。
小説ではサイモンの幼少期の話らしいのでこれから読みたいと思います。
最後にリリイ・シュシュ、花とアリス寄りの映画と思っていましたが、Picnicが一番近いとの情報も。
Picnicはまだ未鑑賞なので比較はできませんが、観てみたくなりました。
また近々、岩井俊二作品を見返したいです。
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