「脳内で原作と違うところや、足りないところを補ってしまったせいか、たいへん面白かった。」カイジ2 人生奪回ゲーム Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
脳内で原作と違うところや、足りないところを補ってしまったせいか、たいへん面白かった。
原作も今まで出た分はすべて読んだし、アニメも全話見ました。
個人的には原作と違うという抵抗感はまったくなかったし、逆に脳内で、違うところとか、足りないところをおぎなってしまったせいか、すごく面白かった。
前作で、かなりエピソードやキャラクターを使ってしまったので、どうなるかと思っていたけど、ちゃんと「モンスターパチンコ人喰い沼編」になっていました。
それどころか、すごく短かったけど、地下チンチロ編も入っていたし、人間競馬編みたいな話も入っていました。
新ゲームは、和也編みたいなゲームというか、作品は違うけど、賭博覇王伝零の前のシリーズに出てきたみたいなゲームでした。
とにかく、いろいろ思わせぶりに入っているので、ちょっと出た瞬間にそのエピソードを思いだし、脳内で継ぎ足してしまった。
キャラクターでは、吉高由里子さんが演じている、石田裕美の使い方がすごくうまい。
原作では息子で、地下帝国で働かされている人なのだけれど、それを娘にして、うまくふくらまし、みごとにストーリーに組み込んでいて感動した。(残念ながら、演技の方は?でした。)
香川照之さんの演じている利根川もよかった。原作では出てこないけど、前作で遠藤を使い切ってしまったので、遠藤の代わりみたいな役で、原作の遠藤の行動と重ねて見ていた。
残念だったのは、前作は社会派の傑作みたいな面があったのに、その辺がちょっと少なくなってしまったこと。
せっかく利根川出しているのだから、前作みたいな説教とか、カイジ箴言みたいなセリフが欲しかった。
最後に原作者の福本さんが登場して、やたらはしゃいでいたのが、微妙に面白かった。
たぶん福本さんの頭の中でも、とてもいい映画になっていて、本当に楽しかったのではないかな・・・?