ドリーム・ホームのレビュー・感想・評価
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イカれた街に住むために、イカれた人になるしかない・・・
大興奮!なんて言ったらいかにも危ない人になっちゃうけど、これほどのバイオレンス・シーンは、コンプライアンスのうるさい今では、作れないんじゃないかな。 残酷極まりない、半端ないグロとエロが満載の作品です。 それでいて、マイホームを持つことが非常に困難な、香港の経済状態みたいな深刻な問題も取り上げている? 事実に基づいた映画ってところもこの作品の魅力だったんだけど、事実は、この住宅難の状況だけだったみたい。 実際にこんな犯罪(物件の価値を下げるために殺人をおかして事故物件にする)自体は無かったと聞いて、ちょっとう~ん・・・ 女性が犯人ということもあるのか、苦労して傷つきながら実行に至る姿が、リアルでドキドキしました。(一番のドキドキは、女優さん達のきれいな裸って感じもチラホラ・・・) エログロ大好きな人には超っ~~~お勧めです! これほどのどぎつい映画には滅多にお目にかかれません。香港映画、恐るべし!
面白怖い
日常の動作のように殺人を描写していて、ホラー的な演出がないのがむしろ不気味だった。主人公の女がマッハ文朱に似ていた。彼女が相場を下げるために殺人をするのが動機として薄いという指摘があるが、オレはむしろそこに狂気を感じてよかった。父を見殺しにして、そもそも家族のためにこだわったマンションだったのに、保険金で購入することになり、目的と手段が入れ替わってしまうところと地続きな感じがした。お金についての細やかな描写もよかった。若者の部屋のシークエンスは素晴らしかった。ただ、香港ドルの相場や、物件の広さがフィートで、どのくらいかイメージできず知識のなさが悔やまれモヤモヤした。
ようこそ、日本へ!!
香港の鬼才、パン・チョーホン監督が、ジョシー・ホーを主演に迎えて描く、ヴァイオレンス・スリラー作品。
本作をもって、パン・チョーホン監督の作品は日本初上陸となった。ラブストーリー、コメディ、ホラー・・幅広い作風を観客に披露し続けてきた香港の気鋭が、この奇妙奇天烈、かつ知的な風刺に溢れた意欲作を我が国にぶち込んできてくれた偶然と、幸福に今はただ、賞賛を送りたいと思う。
地価が上がり続ける香港の不動産事情。その不可解な社会情勢に対して、映画人が挑む方法は数限りない。ドキュメンタリー、人間ドラマ、風刺コメディ、ここら辺りならば多くの人が「してやったり・・」と果敢に描こうとする手段だ。だが、本作はその現代への違和感と、怒りを血で血を洗う壮絶スプラッターで表現してしまった。こんな規格外の路線に、わくわくする。
布団圧縮袋を筆頭に、一見すると殺人兵器には到底なり得ない日常の品々を華麗に使いこなし、あの手この手で八つ裂き物語が展開される。もちろん巷には同様の手法を用いたスプラッターホラーが雨後の筍の如く存在している。だが、本作を貫いているのは変貌を続ける社会において、金や、土地や、保険やらで踊らされる私達現代人への鋭い観察と、警告だ。
狂気に溺れ、暴力と殺戮に身をやつしてみても、常に人間につきまとう敗北と、違和感。目を覆うような残酷劇場にも、他のスプラッターにある爽快感や開放感が滲み出てこないのは、新しい暴力への視点、関心、諦め。全ての要素が本作を、心に深い悲しさと空しさを刻み込む新次元ホラーの可能性へと高めている。
知的に、時に本能に忠実に、人間の欲望と限界を如実に描く力を見せ付けるパン・チョーホンの世界。ここには、勢いだけのヴァイオレンスはない。ただ、人が生きていく上でぶち当たる、世界に押し潰される現実が色濃い。
ようこそ、日本へ。今の私達に最も突き刺さる痛みが、ここにある。
マジですごかった...
公開間近ですが、一足先に観ました。 オーシャンビューのマンションに憧れを持つOLが、そのマンションを買うために次々と人を殺していくヴァイオレンス・スリラー作品。 お金持ち=高層マンションに住んでいるというイメージは私にもありますが、香港の住宅事情に疎かったので、「何故それほどまでに?」と観る前は思ってました。 ですが、主人公のジョシー・ホー演じるチェンが、そこまでしてマンションを手に入れたいと思う理由と香港の社会情勢が見事に描かれていて納得しました。 でも、何と言っても見所はチェンの殺戮シーンにあります! 特別な武器や経験がない女性がどんどん人を殺していく映画を、私の映画知識が少ないこともありますが、久々に観た気がします。 目を覆いたくなるシーンの中にもブラックな笑いが充満していて、不思議な感覚でスクリーンに釘付けになりました! こういう作品をたくさんのお客さんと一緒に劇場で観ると盛り上がるんだろうな~と思いました! 公開したらまた観にいきます!
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