「林家正蔵は落語より、いい」東京家族 aceさんの映画レビュー(感想・評価)
林家正蔵は落語より、いい
以前、小津安二郎のインタビュー映像をみた。「こんなのをつくる者がひとりくらいいてもいいだろう」と言っていた。続けて「いやならみなきゃいいんだから」えっ小津ってこんなこと言うの。でも、そんな気概があったから、あの作風はできたのだろう。黒沢明は「蝦蟇の油」に書いている。「彼等は、昔ヒットした作品を永遠に追いつづける。新しい夢は見ようとしないで、古い夢ばかり見たがる。再映画化は、絶対に前の作品には及ばない、という事が実証されているにかかわらず、未だにこの愚行をくり返している。これこそ正真正銘の愚行である」
新藤兼人は100歳にして傑作を創造した。山田監督には傑作を創る時間がたっぷり残されている。
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