劇場公開日 2011年7月16日

「仏造って魂入れず(最も肝心なことが抜けている様子)かな?」コクリコ坂から Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0仏造って魂入れず(最も肝心なことが抜けている様子)かな?

2014年4月28日
PCから投稿

泣ける

悲しい

単純

一言で、この映画の感想を言わしてもらうと、アニメは絵が動くので面白い、ということです。

子供のころから、アニメ見ていたけど、こんな感覚は初めてです。

声優さんの演技も、演出も、脚本も、バラバラで一体感がないです。

特に演出は、しているのかしていないのか疑わしいレベル。

絵はうまいし、時代設定もよいです。

テーマも、純愛とか、学園紛争とか、それに戦争の傷跡などを扱っていてよいと思います。

だけど、肝心なところが抜けている。

昭和30年代後半の懐かしいものがいっぱい出てくるのに、ノスタルジーがない。

まるで昭和30年代に制作された映画のように、当たり前に流している。

「三丁目の夕日」の時代設定の少し後で、微妙な年代だけれども、懐かしいものを使った小話の一つでも入れてほしかった。

そこまでいかなくても、アップにするだけでなく、ちょっとひっかけて突っ込ませるとういか、注目させるような演出がほしかった。

メインテーマの純愛にしても、何の問題もなく、告白もなく、かっこわるさも片思いもなく、いつのまにかくっついている。

これでは、純愛というより、手慣れた大人の恋愛です。

ここを流すから、後半のところも感動できない。

細かいけど、海が毎日上げている旗の意味の説明もなかった。

「安全な航行を祈る」という意味らしいけど、ここすごく重要な部分という気がする。

はやりの広告手法みたいに、解答はWEBで、ということなのかな・・・?

登場人物の気持ちもまったく伝わってこないし、なにもかもなにげなく流し過ぎで、魂が入ってないような気がした。

Push6700