「ハガレンらしさが薄い。私なら子供はつれてかない。」鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星 NAOさんの映画レビュー(感想・評価)
ハガレンらしさが薄い。私なら子供はつれてかない。
今作は、脚本があの真保裕一(ホワイトアウトや、アマルフィ、アンダルシアなど、織田裕二映画の原作・脚本を書いている方です)ということで、かなり期待して見に行きました。
真保さんは、ドラえもん映画の脚本なんかも書かれているんですね。知らなかった。。。
(最近は有名な作家・脚本化を長編アニメ映画の脚本化にすえることがありますね。今年はNARUTOもそうですが。。。)
錬金術や、狼のキメラなどキャラの強いイメージに囚われがちですが、実際の骨格のストーリー的には、人間関係だとか、裏切り、誰が見方か敵か、といった駆け引きみたいな部分に、真保作品の特徴がすごく出ていたと思います。
今回は原作の中頃の話で、原作ファンにも世界観に入って行きやすかったと思いますが、まったくのオリジナルという事もあり、元のファン以外でもある程度は楽しめる要素があったと思います。
基本的にエルリック兄弟がメインになっている点はあるのですが、原作やオリジナルと違って、視点が兄弟の視点ではなく、今回の映画のオリジナルキャラクターである、ジュリアとその兄の兄妹愛がメインになっていて、既存の鋼世界とは少し違った切り口で楽しめたと思います。
そういう意味で、原作ファン的に不満が残る場合もありかとは思いました。。
鋼の錬金術師は連載も、アニメの放映も終わったのですが、最初の週末の興収がすごかったらしいので、かなり限定の上映館数だったのに、まだ人気は衰えずあるのをすごく感じました。
映画版だけあり、錬金術の発動するシーンの迫力はすごいです、大画面で展開される迫力が十分に感じられます。
残念ながら、大画面でみるだけの作画としてはおそまつな感じがしました。
特に主人公達以外のキャラクターが酷すぎるし、引きのシーンや、動きがあるシーンでの人物の処理が。。。残念。
全体的にジブリっぽい印象を受けました。もののけ姫とか、ポニョとか、少しくらい感じのドロドロした画がそんな感じです。
鋼といえば、鉄道ということで、今回も鉄道シーンが結構出てきます。エンディングも含め、鋼らしさは健在でした。
映画の中で、かなりダークな、血が流れたり、ドロドロした感じのシーンがかなりあるので、とても子供向けではないですね、PGというか、むしろR指定下方がいいかもな感じなので、親子連れで見ようかと思ってる人は要注意です。