劇場公開日 2011年9月23日

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「ヘタレな教授が逞しくなる面白さ」スリーデイズ マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ヘタレな教授が逞しくなる面白さ

2012年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

毎作、タフなヒーローを演じてきたラッセル・クロウだが、本作では普通の民間人を演じる。
犯罪に手を染めたこともなければ、ちょっとした警察の尋問にもオドオドしてしまう。
そんな彼の職業は大学教授だ。一見、ひ弱いが頭脳明晰で思考が論理的だ。実はこの作品のミソはここにある。

色々な情報を引き出し、試行錯誤しながらも淡々と妻を脱走させる作戦を練る。
その様子が、部屋の壁一面に貼った市街地図にメモられていく。この経過が面白く、同時に映画は徐々にアクションの度合いを増していく。

いざ実行となると、これまでの計画と実際の行動が重なり、時間との勝負が見どころとなる。
追手には敏腕のナブルシ警部補をあて、緊張感は増すばかりだ。
追う者と追われる者、そのタイミングが絶妙で、互いの頭脳戦にも拍車が掛かる。素人ながら運も味方につけて順調だ。

ところが、一人息子ルークの受け取りミスによる時間浪費と、自宅の捜索で見つかる地図によって捜査の手が広がり形勢は逆転。

ラストは、仕込まれた伏線が一気に火花を散らす。
面白い。スクリーンで観ればよかった。

マスター@だんだん