「怖い!」スカイライン 征服 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
怖い!
NYに住むジャロッド(バルフォー)と恋人のエレイン(トンプソン)は友人のテリー(ドナルド・フェイソン)の誕生パーティに招待される。視覚効果のアシスタントとして雇う話まで飛出し、なんだか人間ドラマのほうも気になる展開ではあったが、いきなりの侵略者によって地球上での最終戦争といった様相に変わる・・・
『インデペンデンス・デイ』、『クローバー・フィールド』、『宇宙戦争』、そしてストラウス兄弟の監督作品『AVP2』など彷彿させる映画は数多い。どこかで見たことある!とか、パクリだ!とか比較する作品だらけで困ってしまう。
ヒーローなんて登場しない。その点だけでも非ハリウッドぽい作品なのだ。ただ逃げ回る主人公たち。青い光を目にしたら引きずり込まれ、顔や身体に痣のように血管が浮き出てきて、自制が効かなくなるのだ。空飛ぶエイリアンは強固なのだが、斧だとか物理的な攻撃でなんとか倒すことができるのだが、数が多すぎる。軍隊が出動しても、彼らもかなり数が減らされているのか、徐々にやられてゆく・・・
バクテリアに弱いとか、大統領が核をぶちこむとか、そんな解決策などない。テリーの部屋にはジャロッドが描いた(?)ポスターが何点も飾られていたが、その中に日本の特攻隊員の絵があり、“神風”などと書かれていた。ははーん、この手で解決するんだな・・・などと安易に想像してもみるが、そんな結末ではない。無慈悲なエイリアンの攻撃に為す術もなく、ただただやられるだけ。最後の生き残りとなったジャロッドとエレインもついに不気味なUFOに吸い込まれ、地獄絵図を見ながら幕を閉じるのだ。善良な一般市民がなにもわからずズタズタにされるという戦争。そうした市民の目から見た戦争映画と思えばそれないの出来栄え。ただし、恐怖感、緊迫感というのがあまり感じられないのは顔の痣のせいか?リアル重視ならば、そんな小細工は要らない。
ラストは、ジャロッドだけ怪物に飲み込まれ、それが意思を持って妊娠したエレインを助ける!というところで終わる・・・続編まで期待させちゃう・・・