「すごい表現力」127時間 るこさんの映画レビュー(感想・評価)
すごい表現力
岩に腕を挟まれて127時間、たったこれだけのこと(動きがないという意味で)からここまでの表現をするのがほんとにすごい。食欲、孤独、性欲、後悔、懺悔、そこからの足掻きは圧巻。何があってもアーロンさんに比べればこんなもの!と頑張れそうになるそんな映画。
登場人物はアーロンほぼ一人、冒頭で出会う女性二人とアーロンの回想に出てくる家族や同僚、昔の恋人なんかも数分ずつ。
一人芝居見事です。喉の渇きから徐々に追い詰められて行く、その様は分かるのに全く悲壮感がなくて、むしろどこか笑えてしまって、その心理を細かく描いてたことにも驚いた。正直ここまですごい映画だとは思ってなかった。
ドキュメンタリーすぎない作りが爽やかなラストに持って行ってくれて衝撃のシーンの苦しみを忘れさせてくれる。
孤独って怖い、自由ってすごい、それからやっぱりこの経験をして笑って済ましているアーロンという人物がどれだけ凄いのかを映画を通して表現していたのがすごい。
痛いシーンがあるけど苦手な人は是非目を瞑りながらでも見て欲しい作品。
ラストの音楽がすんごい好き。
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