「【”嗚呼、私もアントワーヌの様な髪結いの亭主になりたい・・。けれど幸せの絶頂で妻を失いたくはない・・。”エロティックな髪結いの妻マチルドの姿も印象的な作品。】」髪結いの亭主 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”嗚呼、私もアントワーヌの様な髪結いの亭主になりたい・・。けれど幸せの絶頂で妻を失いたくはない・・。”エロティックな髪結いの妻マチルドの姿も印象的な作品。】
ー 1947年、アントワーヌ少年は、行きつけの髪結いの店で太った体臭の強い赤毛の女主に恍惚とした表情で、散髪をしてもらっていた・・。
そして、見てしまったのだ、豊満な乳房を・・。
それ以来、彼は独身を貫いていた・・。-
◆感想
・中年になった、アントワーヌが店をインド系の男性イジドールから譲られたマチルド(アンナ・ガリエラ:エロティックな匂いが漂ってくるほどの色気である・・)の店を訪れ、最初は”予約で一杯”とあしらわれるが、その後散髪中に、プロポーズするシーンは印象的である。
- 少年時代の強烈な性的体験が人生に及ぼす影響をここまでは、肯定的に描いている。-
・劇中、頻繁に流れるインド風ミュージックのインパクトも強い。
フランス映画で、マチルドを筆頭としたフランス美人が多数出演する中でのギャップ。
・結婚して10年経ち、客の髪結いをする妻のショーツを脱がせ、後ろから妻の股間をまさぐるアントワーヌの姿。
そして、幸せの絶頂だった筈の、アントワーヌとマチルドの雷鳴轟く中での、店の中での性交。
その後、マチルドは買いものに行くと言い残し、増水した川に身を投げる。
ー このマチルドの身投げの理由は、劇中では語られない。
鑑賞側は、一人残されたアントワーヌが店に残り、客が入ってきた時に言う台詞
”今、髪結いの女性が来ますから・・”
という言葉から、イロイロと類推するしかない。
髪結いの亭主の意味は、一般的には”自分は働かず、妻が家計を支える”
というモノであるが、今作は幸せな10年を過ごしたマチルドの身投げの理由は、見る側に委ねられる。
”幸せの絶頂で人生を終えたい”と言う想いなのか、
”アントワーヌの夢を叶えて、自分の役割は終わった”と判断したのか・・。
<様々な解釈が出来るラストシーンであるが、作品全体を通して、印象深い作品である。
映画とは関係ないが、フランス女性の体臭は、ナカナカにキツイ。
それ故に、パフューム(香水)文化が発達した事は、万民が知る所である。
ナポレオンが熟睡中、家臣が悪戯で青かびチーズを鼻もとに持って行った際に行ったという台詞
”ジョセフィーヌ、今宵はもう十分だ・・”は余りに有名である。
何故、私がフランス女性の体臭が強いことを知っているかは、口が裂けても言えない・・。
と書くと誤解を与えてしまうので、数年前フランスに出張に行った際に、現地のガイドさんに教えて頂いたベルサイユ宮殿には、昔はトイレが無かった事。
ルーブル美術館でイロイロと教わった事(恐ろしく大きく、一週間かけても、見切れません・・。)
ファンキーなNOBUさん、こんばんは。
絶好調なレビューに、真夜中に笑いが止まりません。
マチルドの媚薬にやられたか、はたまたあの街のハシシの香りにイッてしまったか!(笑)
いずれにせよ我々男の心を撹乱する映画で御座いました。
パリのルーブル美術館は、大階段の上のサモトラケのニケに会いに行った僕ですが、体臭には気付きませんでした。“いろいろ濃厚な”ガイドさんも頼めるとは知らず口惜しい思いです。
(ホントにそこはルーブルだったのですかね・・)
何とぞこのサイトの存在は御令室には絶対に内緒で。幸せな新年をお迎えください
☝️😁きりん