「タイトルなし」八日目の蝉 ソルトンさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
ずっと観たかったのに後回しにしていたが、ようやく鑑賞。原作は既読、と言うか映画の前に読んでおきたいと思い、1週間程前に読み終えた。
原作は前半が永作さんのパート、後半が井上さんのパートと分かれており、基本的には時系列に話を追える。映画は永作パートと井上パートを交互に描いていく感じで、時系列は現在と過去を行ったり来たりと原作よりも話を追うのは難しそうではある。どちらかと言えば井上パートがメインで過去を振り返るように永作パートが挟まれていく感じ。原作と比べると永作パートはかなり縮小されているが、流石に小豆島のシーケンスは偽親子に感情移入させる為、手厚く描かれていた。それに永作さん逮捕の瞬間は、やっぱり泣いた。
原作だとラストだった小豆島行きのフェリーを待つ港での永作と井上のすれ違いが削られていた。再開を期待して読んでいたし、2人が再開しているのに、お互い顔が判らず気付かないままスレ違って行くのが凄く心残りで、読後もずっと余韻を残す物と成っていたから削られていた事には驚いた。代わりに映画では井上が小豆島に上陸した後の事が描かれていた。子供の頃に永作と一緒に撮った写真を見つけて、過去の姿の永作と再開している。これはこれで良かった。
意外な事に小池栄子さんが凄く良かった。昔、何かのドラマで演技を観て大絶賛していた事を思い出した(その割には何のドラマだったかすら覚えていないのだが…)。そんな事を当時からも思った事は無かったが綺麗な人だなと思った。
コメントする