ブラック・スワンのレビュー・感想・評価
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「完璧だわ」「完璧すぎて引くわ・・・」
本当に恐ろしくも美しい映画でした。美しいといって世間一般では狂ってるとしか思えないようなものですが。
序盤から感じるどんよりとした空気、そしてラストにそれらが大爆発するがごとく衝撃的なものが待っているのですが、その時の主人公(ニナ)と同じくもう笑うしかないしかないぐらいの展開です。
にしてもこの映画を見てると「完璧主義」っていうものはめちゃくちゃな代物だなって思いました。白と黒を同時に手に入れようとしても混ざらないんだから結局どっちかを犠牲にしなければならない。しかしニナは完璧に演じようとしたためにあんな行動してまで黒に染まろうとしたんだろうなと思います。
オマケに演技が終わって出たニナの開口一番があのセリフなのが、何とも恐ろしい。狂人と天才は紙一重とはまさにニナみたいな人間ことを指すのかもしれませんね。
そしてそのニナを体を張って演じたナタリーポートマンさんはもう文句のつけようがありません。両極端の部分を見事に演じていたと思います。これまた完璧です。
人に勧めるには気後れしますが、とにかくごっつい映画を見ちゃったなと思える映画でした。刺激的なものを求める人にはいいかと。
なかなかよかったけど、ブラック・スワンは踊れてないと思う。
この映画の主人公の、白鳥しか踊れない、実力派の色気のないバレリーナって、ナタリー・ポートマン自身のことではないのかな?
映画界における、ナタリー・ポートマンの立ち位置とそっくりです。
ダークなイメージはまったくないし、すごくきれいだけど、色気がまるでない。
この映画でも、エロいシーンがけっこう入っているのだけど、まったくエロさがないし、無理やりやっているようで、むしろ怖い。
おとうさんではないけど、「けしからん、そんなエロいことはおとうさんが許しませんよ。」と言いたくなった。
これだけ、以前のイメージを壊せば、ナタリー・ポートマン自身もこの映画のラストシーンみたいになるかもしれない、ということを言いたかったのだろうけど、イメージ壊れてないし、この映画みたいに、ブラック・スワンは踊れてないと思う。
全体的に言うと、この映画はおもしろいというより、怖かったです。
できがいいのか、悪いのか、わからないホラー。
「おろち」(2008)を思い出した。(「おろち」の方がだいぶおもしろかったけど・・・)
ホラー部分は、夢オチになっているから、一応、体裁は整っているけど、ホラー映画だと思います。
最近ハリウッドで、夢オチがはやっているけど、ちょっとずるい。
なんでもかんでも、夢でした、幻想でしたでは、映像はおもしろくなるけど、見ている方はわけがわからないし、ストーリーもへったくれもない。
エンタメ系の作品なら、別に気にしないし、むしろよくなることも多いけど、有名な映画賞とるような本格派の作品が、夢オチでは、ちょっとさびしいような気がする。
最後で分かる物語の構造は、目新しいものではないが、そこまで持って行く演出は巧みだ
この映画は、有名なチャイコフスキーのバレエ「白鳥の湖」の主役を廻るいわゆるバック・ステージ物の一つである。
故・淀川長治さんは、よく「私は、映画から全てを教わった。」と仰っていたが、僕は、この「ブラック・スワン」という映画を観るまで、あの美しい「白鳥の湖」が、こんな話で、そんな構造をしているなんて全く知りませんでした。
ミッキー・ローク主演のレスラー の評判は聞いていたが、このダーレン・アロノフスキー 監督は、僕にとって今後、要チェックの監督となった。
「ブラック・スワン」というタイトルから僕は、勝手にSF映画のようなものを想像していたのですが、全くの見当違いで、「ブラック・スワン」とは、この物語の鍵となるキーワード、つまり、チャイコフスキーのバレエ「白鳥の湖」に出てくる「黒い白鳥」、「ダークサイドの白鳥」であります。
最後の最後で分かる物語の構造自体は、目新しいものではなく、今までさんざん使い古されている物語の構造なのだが、そこまで持って行くマーク・ヘイマン、アンドレス・ハインツ、ジョン・マクローリンの脚本とダーレン・アロノフスキー監督の演出は、非常に巧みで最後の最後になるまで、僕は気付きませんでした。
別に僕の中でいまだに『レオン』のジャン・レノに守られていた少女役が焼き付いている訳ではありませんが、近年、最新の映画を観なくなってきている僕にとって、ナタリー・ポートマンとは、その作品選びを見ると、果敢に自分の演技の幅を大きくしようという姿勢は垣間見ていたのですが、どこか少年ぽさを残した女の子であったのだが、この『ブラック・スワン』を観てビックリでした。
何かにおびえているような繊細で神経質な大人の女性役を見事に演じてました。
アカデミー賞で主演女優賞を獲得したのも納得です。
久方振りに、クラシックな昔の映画ではなく、近年の映画を観てみたのですが、
このナタリー・ポートマンの演技とミッキー・ロークを再び復活させたと評判だけを耳に挟んでいた『レスラー』のダーレン・アロノフスキーの確かな演出力を堪能できて、僕にとって実り大きい映画鑑賞となった。
詳細は、ダーレン・アロノフスキー監督に注目だ!ナタリー・ポートマン主演「ブラック・スワン」 | だから、映画を観るのはやめられない ://j.mp/PxVnsA で。
完璧に再現されたバレリーナ・・まさに"鳥"肌モノ
2011/06/05 01:01
ジャンルを知らずにまた鑑賞・・・・よく失敗するパターンなのですが(笑)
結構恐い映画だな!!というのが第一印象。←多少グロテスクな場面も。
それにエロティックという言葉をふりかけ風な映画かな。
終盤では鳥肌たちまくります・・
しかしながら、エロいシーンが艶かしい感じなんですよね・・それが多数あるとそのシーンのイメージが強すぎて物語の内容が少しダウンしてしまうのが私個人では残念な所。
その中で唯一うけたシーン・・
友人A・・・この映画で一番恐い所ッテ、ヒトリでムハムハしてたらオカンが隣に寝てた事だよなぁと(笑)
とりあえず、
万人ウケはしないかもしれません!
意味が分からない。ともかたずけられますから。
私は人間の追い詰められた様や執着心・・隠れていた自分・・
なかなか面白かったと思います。
エロいシーンが苦手な方は見るのをオススメしませんが、一緒に見た人のなかでは「ぺちゃ〇ィにエロさを感じない・・別にエロクない」
との言葉もあったので、大丈夫なのかも・・・
本当に評価の別れそうな映画です。
黒鳥への変化が丁寧に描かれた映画
心の闇
この手の人間の心の闇を描いた作品は、個人的に大好物なので、
かなり面白かったです。
「白鳥の湖」の主人公の運命をなぞるかのように、
追い詰められていくニナ。
ナタリー・ポートマンの演技は、
オスカー受賞も納得できる素晴らしい演技です。
途中、ややエロティックな場面が出てくるので、
そういうのが苦手な人は要注意ですね。
(個人的には、あのシーンは要らなかった気もしますが・・・)
サイコスリラー系の作品は多くありますが、
「ブラックスワン」は、本当によく出来た作品だと思います。
ある意味ホラー
映画全体が「白鳥の湖」でしたね。
ニナという純真無垢な白鳥が
バレエの舞台という湖で、
黒い白鳥になっていく。
主役という重圧に押しつぶされて、徐々に壊れていくニナを
ナタリー・ポートマンが丁寧に演じていました。
バレエの主役という一見すれば、華やかな、スポットライトが当たるものが
一人の人間の運命をあそこまでかえるものなのかととてもこわく感じた。
その意味では、ホラー映画といえるかも。
白鳥が奏でる狂気の世界
これほどグロテスクで恐怖を感じさせる映画は見たことがないかもしれない。
ポートマン演じるニナは大役を演じるためのプレッシャーにより精神に異常をきたしてくる。現実と幻覚の区別がつかなくなり、黒鳥を演じるためにますます追い詰められていく。その狂気の過程が非常に細かく描かれていて、表現が難しい人間の内面の変化が観客にも伝わり恐怖がじわじわと襲ってくる。バレリーナの世界の嫉妬渦巻く様子も精密で見ているこっちが苦しくなっていく。キャストも完璧でポートマンはもちろんカッセル、クニス、過保護な母親役のハーシーも最高の演技を見せる。特にハーシーはニナ以外で唯一、壊れている人間でニナが見る狂気の世界と同じぐらい怖い。もしかしたらその母親もニナの強迫観念の一つなのかもしれないが。
観客は見ている内にニナと同様、現実と幻覚の区別が分からなくなりながら最後のクライマックスへと向かう。最後の黒鳥のダンスはこの映画が持つ恐怖を体現している。
(11年5月16日)
自分自身と戦う過酷さ
かなりご無沙汰なレビューになってしまいました; やーっとがっつり観れました!やっぱり映画がないと♪
せっかくの久しぶり(?w)なので満を持して前々から観たかった『ブラック・スワン』をセレクトしてみたところ…すっかり空っぽになっていた映画HPをしっかり満たしてくれました。
期待を超えたかというとそうではないんだけれど、その鬼気迫る“本物感”はスタンディングオベーションもの。
ただそれらも似た部分の多い(と私は感じた)『ダンサー・イン・ザ・ダーク』より一枚落ちるかな?ということで3.5点。
何かを成し遂げるということ。
真剣に取り組めば取り組むほど、自分にとってそれが大きければ大きいほど、プレッシャーがついて回る。
ライバルの存在だとか期待に答えなきゃとかそういうのも結局は自分自身との厳しい戦いで、自分で踏ん張り自分で乗り越えるしかない。
何をやるにしても“自分”の体と頭しかないんだから自分の中からそれらを生み出さなきゃいけない。自分の中に引き出しを作り、成熟させ、解放しないと行きたい場所に到達できない。
ニナは黒鳥に、それと同じようにきっとナタリーはニナという役に、そしてみんなが何かに、それぞれ自分という人間の限界や可能性と葛藤する。
何事も美しくて華やかな“出来上がり”には陰での心身の健康のための孤独で人知れない物語がある。
強さと弱さのバランスは脆くて、諦めるのも堕ちていくのも簡単で誘惑も言い訳もたくさん用意されてる中、“頂点”はなんとかもがききった人だけが見れる景色。
もう“もがいてる”とも言えないほどニナはボロボロでギリギリの状態だったけど、もう何がなんだかわからなくなったって最後に残るのはやっぱり“想い”の強さ。
自分自身に真っ向勝負で勝ったとは言えないかもしれないけど、何物にも代え難い物を得ることができた彼女が最期に見せる表情はとっても感慨深くて生き方について考えさせられました。
バレリーナって最も美しい体躯を持つ人たちだと思うので、体づくりだけでも一筋縄じゃないかないような映画をナタリーは女優として終始表情で魅せてくれていました。脇も素晴らしかったです。
音楽や証明も素晴らしい。渾身の“ブラック・スワン”のだんだん羽が生える演出すごく良かったです。あとED最初の方の背景も本編の余韻がいい感じに残って最高でした。
あーバレエ観に行きたいっ
芸術とは
切ないお話しでしたね・・まじめに取り組んでいればいる程、ノイローゼになりやすいんでしょうね。トップに立つというのは大変なことなんだな・・プレッシャーに押し潰されますね。
バレエ界厳しそうだもの・・
怖い怖い怖い
夢か現実か?
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