劇場公開日 2011年4月2日

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SOMEWHEREのレビュー・感想・評価

全39件中、21~39件目を表示

4.5とても素直な映画。終わり方が絶妙で良い!

2015年4月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

最近、ソフィアコッポラにハマっています。エルファニングが出ているので観てみたらとても良かったです!スティーヴンドーフもダメダメな父親を好演していて良かったです。ソフィアコッポラは、人間の変化を描くのが上手いなと思いました。エルファニングの自然な演技は誰にも真似できないと思います。この映画は、観ていて心地いいし、あぁ、親子っていいなと思いました。二人でアイスを食べながら『フレンズ』を夜中に見るシーンは、アメリカの親子ってこんな感じだなーと思うし、心がポカポカしてきました。ひとつひとつのシーンが少し長めに撮られていて、ゆっくり楽しめたのも良かったです!父親が久しぶりに娘に会って、初めて自分がカラッポなことに気づかされるというストーリーが良かったです。ソフィアコッポラの作品の中では群を抜いて好きだし、本当に良い映画なのでたくさんの人に見て欲しい映画のひとつです。オススメ!

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一反もめんちゃん

4.0じわじわと

2015年2月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

寝られる

退屈といえば退屈な男優のつまらないだらしなさが続く、このシーンはいつ終わるのかなと。
ここで、変化のある強弱のあるアクションとかが好きな人は耐えきれないだろうなと思う。

でも、それに対比して娘との時間はキラキラして楽しそう、絵にもなる。
変わってなさそうでじわじわと男の心情は変わっていく。

最後で良かったなってふわっと思える作品です。エルちゃんがかわいいから救われてる部分はありそう。

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Hrayyi

5.0日常の中の輝き

2014年8月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

寝られる

全体的に、映画スターの自堕落な日常を写実的に淡々と描く場面が多く、ストーリー的には「つまらない」作品に感じられました。

しかし、この作品の魅力はそこではありません!
主人公の映画スターの殺伐とした日常に、離れて暮らす娘が現れます。久しぶりに一緒に過ごす父と娘。観客は自然に物語前半でつまらなく描かれていた自堕落な日常と比べてしまいます。すると、父と娘が過ごす一瞬一瞬の時間が非常に愛おしく思えます。
その何ともない、しかし愛おしい時間を過ごし、主人公が変わっていくという作品です。

本当の生活の中から切り取ったような自然な空気感が素晴らしく、大好きな作品となりました。

主人公役のスティーブン・ドーフ、娘役のエル・ファニングの二人の醸し出すキラキラした日常感が本当に素晴らしく、プールの中でのワンカットは、涙が出るほど美しかったです。

セリフが飛び交う作品が多い中、少ないセリフや役者の表情、その場の空気に魅力がある、稀有な作品だと思います。

是非一度ご覧になってください。

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凡打

3.5切ない…庶民にはなお切ない。

2013年12月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

悲しい

Movie STAR のちょっと自堕落な部分だけ寄せ集めたようなシーンが続くが自然と引き込まれる。
エル・ファニングが天使のよう。
父の孤独とか、娘との触れ合いが家族愛を蘇らせるところはすごく共感できる。
でもそれはセレブの専売特許なんかじゃない。世の父親はみんな同じような感情を抱いてる。
ただ、湯水のように金を使う遊びを用意してあげることはできない。
だから余計に切なくなる。

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ともきち

3.0共感の出来ない家族

2012年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

 まず、良いところを挙げよう。スター独特の高級感あふれる生活が良い。普段僕たちが見ない生活だから新鮮なのだ。久々に出会った親子の空気感も絶妙だ。さすがはコッポラ監督、といったところか。そして主演のドーフよりもその娘役のエル・ファニングの演技が良い。日本のどこぞのガキみたいな過剰な演技じゃない。いかにも普通のアメリカの子供で時折、映画を見ていることを忘れるぐらいだった。
 では問題点を挙げよう。一つ目はセレブの生活を描いていることそのものが弱点にもなっている。はっきり言うと共感しにくいのだ。高級ホテルで毎日暮らすスター俳優に共感できるのはセレブだけだ。だからベネチア国際映画祭では金獅子賞だったのだろうと思われる。二つ目は「普通の生活」を描いていること。僕は我慢できたが、隣にいる糞野郎は途中から飽きたのか携帯をいじってた。親子だから新しい出会いとかではないし、離婚問題がどうのこうのとかいう盛り上がりさえ見せない。芸術映画を気取っているのか何なのか知らないがこれは致命的だ。三つ目の問題点は主役の浅さ。主演のドーフはけっして悪い演技ではなく、堅実に「スター」を演じていた。だけど彼が演じるジョニーの設定が最悪なのだ。満ち足りたはずの生活に空虚さを感じているらしいが、ただ何も考えてないように見える。静かなる悲しみが全く描き切れてないのだ。
 ジョニーは最後にこう言う。「俺は空っぽなんだ。」そんなこと分かってるよ。
(11年4月8日)

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キューブ

3.0妖精の様なエル

2012年3月25日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

難しい

正直、意味不明な作品。娘役のエルがいなければただのアルコール&セックス依存性の俳優の話。最後も何が言いたいのか分からない。妖精の様なクレオの可愛さでダメな父親をカバーしてる感じ。

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Saoirsette

3.5蜷川実花さんと‥アプローチが似てる~ヽ('ー`)ノ~

2012年2月24日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

難しい

幸せ

寝られる

【ケータイからの‥絵文字投稿⇒不可につき‥
再編集└|∵|┐♪┌|∵|┘】

「女性監督や女性脚本家は‥苦手だ(*_*)」
‥と言うと‥
性差別になるのだろうか?

いや‥
否定はしてないのよ‥苦手なだけなんよ~ヽ('ー`)ノ~

●ロストイントランスレーション‥は訳分からなかった‥
●バージンスーサイズと●マリーアントワネットは‥度胸無く見て無い(・ω・)ノ

嫌な先入観で見始める本作‥(-"-;)

固定カメラ/長回し(?)・意味無いカット割り(←俺には、意味が有ると思えない‥)/独特の『日差し感(?)』
‥遅々として進まない物語‥ヽ('ー'#)/

☆評は‥
DVD100円水準にて‥(^-^)

DVD買う度⇒④★★★★
モ、1回見たい度⇒③☆☆☆
オススメ度⇒④♪♪♪♪
デートで見る度⇒⑤◎◎◎◎◎

観る相方o(^o^)o】オシャレ感?
女子が好きそうな映画だ‥。
観た後の飲み物】ワインやらウィスキーやら‥♪

たまにこんな映画に当たる‥↓↓↓
『監督や制作陣は何を伝えたかったンだろ?』

ダコタやCグレースモレッツや‥本作のエルをカワイイと思っちゃう俺は‥危ない認定をされちゃいがちだヽ('ー'#)/
違う‥
そんなんぢゃ決して無いぞ~ヽ('ー`)ノ~

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えびかに伯爵

1.0ここまでつまらない映画は、金返せと貴方は泣く?それとも笑う?

2011年7月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

単純

映画俳優といえども人間だ。人として悩みもあれば、苦悩もする。分からないではない。
しかし、この映画ファーストシーンから車を只走らせるシーンで始まるのだが、これが、同じ処を何周も回る。見ているこちらもイライラする。それが狙いで、その後も主人公ジョニーが住むホテルで、ストリッパーもどきの踊り子が彼の部屋で踊るシーンが延々と続く。ベッドの上で踊り子を眺めている彼はそんな光景に飽きて寝てしまうのだが、正直こんなシーンの映画を見せられている観客も寝入ってしまいたい!!そう思わせたならもう感情移入させる事に成功したとでも言うのだろうか?こちらは、映画代を払っているのだ。この映画は娘と父との心の交流を描いた作品と言うけれど、それにしては娘と父との会話も少ない、会話を本当は沢山交わしたい筈の二人が上手く楽しい会話を交わす事が出来ない悲しい心情をリアルに描いているのかも知れないが、離婚しているのか、只の別居をしているのか判別出来ないが、普段は会う事が少ない父と娘であるのなら、娘が会いに来た時くらいは、父が子供に対してもっと積極的にアプローチする努力をするべきではないか?それが出来ない悲しみと言うことか、全編うつろで、空虚、退廃的な生活感は漂うが、それを何とか打開しようと試みる姿勢のかけらも見られない映画にどうして、賛同しろと言えるのだろう!F・コッポラと言えばハリウッドの巨匠だし、その娘が、そこそこの映画を撮っていれば映画賞は、取る事が出来るのかも知れないが、観客にはそんな因果関係はどうでもいい。
映画や小説は、本来人間の内面を浮き彫りにして見せる事、それが芸術なのか?人間には、弱い人間もいるし、成功者ばかりではないし、現代では特に、仕事に於いて好成績を上げている人間を成功者と仮に言うならば、成功者と呼ばれる人間の数は極限られている。
そんな中で、金と名声を掴んで傍目には成功者と人々の憧れの的である映画スター親子の、淋しく、虚しい日常をリアル描き出している秀作と言うのには、余りに不親切である。このジョニーが自分の殻を何とか打破しようと、苦闘する様を描くでもなく、淡々と虚しさを募らせる生活ぶりを追うだけの映画である。これは極特異ケースで、観客と言う一般人の心に響いて伝わる要素が見当たらない。苦しみの無い人間はいない。その中で、こつこつと自分の人生に格闘し、生きて行く姿に他人は感動し涙し、称賛するのだ。この映画は、何の救いも無い。金を出した、貴重な観客の時間と言う人生の一部そのものを浪費させるこの作品は、どんな映画賞を受賞していても、私は良い作品とは思わない。
ソフィア・コッポラがいくら映画界のサラブレッドであっても、セレブであってもだ。
これは、莫大な予算で作られた、自主制作映画だ!いくら映像美に優れていても。
映画は大衆娯楽である。普通の一般人の気持ちにシンクロ出来ないそんな不親切な映画は、商業映画として存在価値はない。
映画を撮影したいなら、どうぞ勝手に撮って下さいな!でも自宅で楽しんで!と私は言いたい!!!

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ryuu topiann

3.0つまんねえ話なのに不思議な吸引力。

2011年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

単純

寝られる

以下twitter(@skydog_gang)への投稿に加筆――

生まれたときから一度も生活の心配をする必要がなく、余った時間で余計なことばっかり考えてた人が作ったような話。
富裕層の抱える温室の中の孤独や虚無感が延々とナルシシズム全開で語られるので、それに共感できるかどうかが鍵。
エル・ファニングは可愛い。

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cross yuki

4.0息を押し殺しながら、崩れないように

2011年6月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

萌える

2010年アメリカ映画。98分。2011年13本目の作品。ソフィア・コッポラ監督の最新作で昨年のベネチア映画祭の最高賞を取った作品。

内容は:

1,ハリウッドスターの男は妻子と別居中。
2,そんな彼はホテル住まいで放蕩三昧。
3,ある日、そんな生活に娘が期間限定であずけられる。

この作品の魅力はずばりアンニュイ。予告編の印象からてっきり親子のメロドラマかと懸念してたが、ふたをあけてみれば要はうだつのあがらない男に視点の中心があてられ、娘との交流はエンディングに向けての要素という感じで扱われているのが印象的。

魂の救済といったら言い過ぎかもしれないけど、本作は茫洋とした生活に区切りをつけて再出発するまでの物語。そんな茫洋さを描かせたらこの監督さんは本当にうまいです。ひとつひとつの描写が気だるく、無意味そうに見えるけど、それが瀬戸際でなんとかつながってストーリーラインになっている。けっこうスリリングなアンニュイさ。

まさしく匠の技です。

やっぱり、この監督さん好きです。

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あんゆ~る

4.0私、大人になりました?

2011年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

幸せ

「マリー・アントワネット」などの作品で知られるソフィア・コッポラ監督が、スティーブン・ドーフ、エル・ファニングを主演に迎えて描く、人間ドラマ。

「貴方の、寂しいと思う瞬間は?」こう聞かれた時、私は瞬時に答える。「見知らぬ街で泊まったビジネスホテルで、シャワーの音が聞こえた時」無機質の極みともいえるビジネスホテル。そこで、誰かも分からない人間が爽快を求めて温水を撒き散らす。何やら自分がそこにいる事が馬鹿馬鹿しく、空しく思えてしまう。

頭の良い作り手がいじくり回して作った映画という印象が強い作品である。観客もいないサーキット場で一台、爆走する車。言葉の分からない国の、さっぱり分からないテレビ番組。部屋で空しく踊る、揃っていない踊り子。そして、先程述べたような空間。

あらゆる場面に、「孤独」や「空しさ」を象徴する要素を意識的に配置した懇切丁寧な物語。個々の作り手の思い出や、記憶を緩やかに繋ぎ合わせたような断絶感が漂う。

それでも観客を爽快な幸福感へと誘っていく不思議な魅力を持つのは、これまでにソフィア・コッポラという人間が作って作品に対して受けてきた批判をきちんと理解し、反映させてきた証だろう。「映像だけだろう」「何やら、分かりづらい」常にソフィア監督作品に付きまとってきた偏見。

今回は曖昧な人間の繋がりへの渇望に留まらず、終盤に描かれるヘリコプターと、古ぼけたタクシーの明確な対比などを通して「父と子の結びつき」への視点、未来への期待、自身の経験への反映など、多様な価値観を織り交ぜて描いている。

「これなら、どうかしら」比較的多作な作り手が、作を重ねる毎に観客へと挑戦するような意欲が作品を刺激し、進化を実感させてくれる。

映画人として成長著しい監督の、発展途上作品として位置づけるべき作品。この先、どのようなテーマで観客の予測を裏切ってくるか。「これなら、どうでしょうね?」この意欲が尽きない限り、彼女の映画界への戦いは終わらないだろう。

追いかけていく価値は、ある。

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ダックス奮闘{ふんとう}

4.5スクラップノートのよう

2011年5月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

みんなのサインの書かれたギブス
別の部屋からこぼれる撮影のフラッシュの光
水中でにらめっこ
ステキな映像を集めたような映画でした。
内容は、何となく でした。
主人公の日常がそのまま映画の雰囲気をつくってたなぁ

わたしは最後のシーンがとてもどきどきしました
ワーっ と押し寄せて来た

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ely

3.0まんまと、はまった

2011年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

寝られる

最初のうちの退屈で退屈で
怒り出したい気分になったけど、

クレオがでてきてからは
一瞬一瞬がキラキラして
愛おしい気持ちになった。

ジョニーに感情を移入するというより、
ジョニーの感情に共振した。

相対性理論の説明をこの1本で体感した。

***
クレオの作った
エッグベネディクトがそれはそれはおいしそうで。
頭から離れません。

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ophelia

3.5良いのだけど、少し退屈。見る人を選ぶ作品。

2011年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

幸せ

「SOME WHERE」、映画館の予告編を見て、「わ~、良さそう!何だか温かくなりそうな映画ね~」と思い、見に行った。

まず、冒頭のフェラーリで何もない道を、高速で5回も周回するシーン。
そこで、ソフィア・コッポラ監督だったことを思いだした。
前に見た作品は、「ロスト・イン・トランスレーション」
この作品は、私にとっては退屈で、DVD鑑賞だったこともあり、寝てしまったのよね。
そこで、今回は劇場鑑賞なのだから、寝ないようにがんばろうと思った。

主人公のジョニー・マルコが、ハリウッドの超売れっ子俳優だとわかるまで、かなりの時間がかかった。
これは、重要なポイントだ。

オフの間の出来事なので、昼間からビールを飲んで、車を走らせて、だらだら遊んでいる。
空虚感を出しているのだろうけれど、ただ、ヒマにしか見えなかったのは、主役のせいかも?!
そんなだから、娘のクレオから「パパは忙しいから・・・」と言われても、実感ないし。

でも、クレオ役のエル・ファニングは、とっても可愛くて、無言でパパを責めるあの目つきはすごく良かった。
今後が楽しみな女優さんです。

スケートのシーン、朝食を作るシーン、Wiiで遊ぶシーン、ドレスアップした姿、プールで泳ぐシーン、どれも良かった。

見終わって、しばらくすると、なんとなくほのぼのとなる。
そんな作品でした。

イタリアの、プール付き超豪華スイートルームは、驚きと共に目の保養になりました。
エレベーター内で、有名人に遭遇しました。

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りりー

4.0退屈な映像だなぁと思いつつ、なんだかしみじみ心にしみるものを感じてしまう。そして見事に監督の術中に落ちているのです。

2011年4月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 父と娘の関係を綴ったドラマです。
 個性的なキャラクターやドラマチックな筋立てに頼ることがなく、さりげないエピソードを重ねて、父娘の心模様を描いて行く手法は、見る人によって評価が極端に別れるのではないかと思います。
 特に登場人物を、じっと観察するかのような長回しのカメラワークは、冗長にも感じられて、辛く感じるときもありました。しかし、不思議と眠気も起きません。
 冗長のなかにも、父と娘が久々に過ごした時間を、見るものがそっと共有しているかのような実感を感じさせてくれるからです。とっても退屈な映像のなかに、でもなんでこんなシーンを長々と描くのか、その気持ちは痛いほどに伝わってくるという不思議な感覚に包まれました。「孤独」とはかない「幸福」の狭間で揺れる主人公の姿が、切なかったです。
 ファザーコンプレックスを抱いたまま大人になってしまった人や、娘とどう向き合っていいか分からないという世のお父さんには、クグッと心を鷲づかみされるような作品となることでしょう。

 また、主人公がハリウッドの大物映画スターという設定になっていて、セレブな暮らしぶりを当たり前の日常のように描かれているのも興味深いところです。一般の大衆にとっては縁遠い高級ホテルでのプライベートをのぞき見しているような錯覚に陥りました。
 それもそのはずで、ソフィア監督自身が、巨匠コッポラ監督の娘として生まれて、少女時代に切実にしてきたことがそのまま映像になったような作品。そして2児の母になった今、家族に抱いている思いが、本作に投影されていることは想像に難くないことでしょう。

 さて、冒頭映し出されるのはハリウッドの映画スターであるジョニー・マルコが、黒いフェラーリを駆って、同じ道をくどいほどに周回するシーン。
 実は、このシーン何となくマルコの日常の投影ではないかと思えました。一見、高級車で、ターボ音を掻き立てながらスピードを上げ、スリルを味わっていても、傍目には周回しているだけとしか見えません。つまりは堂々巡り。なんの生産性もない点で、シャトー・モーマントで怠惰な生活を送っているところを色濃く暗示させるオープニングではなかったかと感じました。ちなみにこのホテル、実際に有名人御用達として、ハリウッドに実在します。
 左手を負傷した、ジョニーは俳優業も休んで、夜ごとパーティーで酔いつぶれ、女と馬鹿騒ぎ。一見華やかに見えるけれど、その表情にはありありと倦怠が浮かんでいました。 そんなとき、離婚した妻と暮らしている11歳の娘クレオを数日預かることになったのです。その日常は激変していくのでした。娘がやってきても、女好きの日常を覗わせるように、複数の女性からの誘惑がジョニーの元に押しかけます。しかし、それを振り切ってまで、ジョニーはクレオとの時間を大切に過ごそうとするのでした。
 娘との久々の時間。テレビゲームに昂じたり、小説の話で盛り上がったり、疲れたら、肩を寄せ合ってうたた寝をしたり。そして朝は、娘の手作りの朝食で起こされる生活。それはごく普通の家庭の父娘が過ごすのと代わり映えのないものでした。
 けれども、ずっと暮らしたいと突然泣き出す娘に、ジョニーは「ゴメン」としか言えなかったのです。そんな自分に、普段の生活の空虚さを痛感し、かけがえのない何かに気がつくのです。

 映画のなかに閉じ込められたふたりの親密な時間。それが父と娘のこれからに何をもたらすのか、あからさまに描かれてはいません。
 淡々とした描写で、退屈な映像だなぁと思いつつ、見終わったとき、なんだかしみじみ心にしみるものを感じてしまうのです。気がつくと、見事に監督の術中に落ちている自分に驚いてしまいます。

 思い返せば、時間の緩急の付け方や映像の明暗の手繰り方は巧みだったのかもしれません。娘がやってくる前の冒頭のシーンで、双子の出張ダンサーがポールダンスをジョニー独りに見せるところでは、うんざりするほど単調で長いのです。
 でもこれを演出が下手と決めつける前に、意図的だとしたらどうでしょう。この冗長さは、怠惰に暮らすジョニーの虚ろな疲れを表しているのではないかともとれるのではないでしょうか。恐らく監督は、ジョニーの感覚を観客にも共有させようとして、こんな意味もなく長いシーンを挿入したのではないだろうかと推論したとき、作品の印象がガラリと変わってしまいました。

 果たして、ホテルをチェックアウトしたジョニーが、フェラーリーを荒野に乗り捨てて「何処(SOMEWHERE)」へ向かって歩き始めたのでしょうか。台詞はなかったものの、ドラマチックなラストでした。

 クレオ役のエル・ファニングが、監督の狙い通りのキャスト。本当に可憐で妖精のようです。姉のダコダがおませな可愛さを感じたものです。エルはとてもナイーブで、誰もが守ってあげたいという美少女なんです。彼女なら、ジョニーが女を遠ざけても、娘にメロメロになってしまう気持ちがよく分かりました。

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流山の小地蔵

5.036度5分

2011年4月3日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

こういう映画見たかったです

大切な人との当たり前の日常を幸せと思うことに愛しさを感じました

クレオといる時間がすごく輝いて見えてそれは一瞬のようでした
ジョニーが一人でいる時間はあんなに長く感じるのに

でもだからこそ両方の時間が必要だと思いました

そしてこの先思い返して後悔しないように当たり前の日常を大切にしていかなければと

ソフィア・コッポラ監督の映し方がとても良く心地いいです
ロケ地が良く、映像がとても綺麗です
音楽は100点です

クレオの心情もよくわかりますが目線はジョニーです 2人の映像に引き込まれました

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あんでぃー

4.5朝食も作れたもんね~♪

2011年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

俳優のお父さんと娘さんの、ひとときの日常の物語です。
お母さんは出てきません。
際立ったことは何も起こらないけれど、
ファニングちゃんがとても可愛いし、
ソフィア・コッポラ色が随所にちりばめられています。
最終的には、「もう恋なんてしない」(まっきー)的に
話が流れていきます。
ソフィア・コッポラは、見るのに慣れがいる監督かなあ☆
とは思うのだけれど、
「ロスト・イン・トランスレーション」がお好きな方なら、
この作品もきっとじわじわくると思います ^-^

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まごちゃん